NHK札幌放送局

自動販売機で買えます!地域の味覚

オホーツクチャンネル

2023年6月9日(金)午前11時15分 更新

こんにちは。道北・オホーツク担当の舛川弥生です。突然ですが、みなさんは自動販売機で何を買いますか?私は飲み物やアイスをよく買いますし、ホテルにあるカップラーメンの自動販売機を見つけるとついつい食べたくなります。最近、変わった自動販売機をよく見かけるので、どんな物を売っているのかオホーツクエリアで調べてみました。

“夜食にどうぞ”製麺所の自動販売機

北見市の津村製麺所が設置しているのは工場直売の麺の自動販売機です。ラーメンをはじめうどん、冷や麦と種類はさまざまで、冷蔵の生麺と乾燥麺を売っています。

自動販売機を置いた理由は、工場の直売店の営業時間が限られているので、より多くの人に商品を買ってもらえる機会を増やすためなんだそうです。“夜食にラーメンを食べたい”という人がすぐに調理できるようにスープ付きの麺も販売していて、週末には100袋ほど売れることもあるそうです。自動販売機を設置することで直売店が24時間営業のような形になり、いつでも工場の出来立てを販売できるようになりました。

楽しい仕掛けで話題の自動販売機も

続いてご紹介するのは大空町東藻琴にある精肉店「肉将」の自動販売機です。地元ブランド牛の知床牛を扱っていて、店内では客の好みや料理に応じて肉をカットして販売しています。

こちらの自動販売機にはとっておきの仕掛けがあります。運しだいで高額商品も出てくる「当たり付き」の販売機なんです。肉の部位やカット方法はさまざまですが、必ず金額以上の商品が出てくるそうで、ワクワク感を楽しめます。

試しに私は5000円の商品を買ってみました。“当たりが出なくてもお得だな”“どんな部位かな”と期待を膨らませて受け取り口に手を伸ばしてみると…

出てきたのは、なんと当たりの金色の袋でした!入っていたのは分厚い知床牛のサーロインステーキです。当たりなんて、小学生の時にデパートのくじで1等のアコーディオンをもらって以来です(笑)。これには店員さんもスタッフもびっくり。当たりは肉にかけて29分の1の確率で出るようになっているそうで、相当の運を使ってしまいました。
“これは結構当たるんじゃないか”とスタッフも夕飯用に買ってみると…

こちらは当たりではありませんでしたが、すき焼き用の肉が出てきました。立派な霜降りの肉で、当たりじゃなくても大満足です。
当たり付きの自動販売機を置いたことでSNSなどを通じて話題になり、若いお客さんが増えて客層が広がったそうです。肉は冷凍で販売しているのでお土産用に買っていく人も多いということで、自動販売機がお店の広告塔になっています。

店舗減少の地域を支える役割も

オホーツクには自動販売機の専門店も登場しました。こちらは湧別町に先月オープンした「ARVO24」です。

店内に店員はおらず、自動販売機がずらりと並んでいます。運営しているのは地元の牧場で、新鮮な牛乳やスイーツを販売しているほか、手軽に食べられるお弁当やちょっとした日用品も置いています。

この場所には以前、食料品などを売るお店がありましたが、人手不足で閉店してしまいました。周辺にはスーパーなどの店舗がほとんどなく、経営する牧場では地域の人たちが買い物に困らないようにと新しい業態の店を考えたと言います。

中谷牧場 中谷友則社長
「24時間営業のコンビニエンスストアのようなスタイルはどうかと考えました。地域の人たちが買い物できる場所がだんだん遠くなって、買い物弱者的な存在になってしまわないように、多少なりとも品物を提供できればと思っています」

店内では昼どきに弁当を買って、電子レンジで温めて食べるお客さんが多くいました。自動販売機は地元の味を手軽に楽しめるだけでなく、人口減少や人手不足に悩む地域を支える存在になっていくかもしれません。

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