NHK札幌放送局

好調コンサドーレ vs. 粘り強さの徳島

ほっとスポーツプラス

2021年7月1日(木)午後5時49分 更新

7月4日の解説は元日本代表DFの森岡隆三さん。 東京オリンピックのためJリーグ中断期間が迫る中、この試合の見どころを聞きました。 

好調のコンサドーレ。その要因は?

Q 札幌は5~6月大きく勝ち越して順位を上げました。状態をどう見ていますか?

森岡:昨シーズン後半、今までのペドロビッチ監督の攻撃的なサッカーに加えて、前線からオールプレスをかける守備が出来てきた。その流れのままに今季開幕戦をいい戦いで完勝。その後もいい状態が続いていると思います。取りこぼしがあるのが今までの札幌の印象ですが、最近は負けが少ないことにチームの状態が表れている。前節まで8戦負けなしですから。
前節鹿島戦は0―4で敗れましたが、シュートの数はほとんど同じ(鹿島14本、札幌13本)でボール支配率も6割を超えています。ボールを保持しながらシュートを13本打っていること、コーナーキックも鹿島の倍ぐらい取っていること(鹿島6、札幌11)を考えると紙一重のゲームだったとも言えます。チームとしてやろうとするところはある程度できたけれど、最後ゴール前での冷静さや強度が少し足りなかった。これを後半戦の躍進に向けた転換点にしたいと思っているはずです。

Q 選手は守備の面で「アグレッシブに行くところとブロックに転換するところのメリハリが使い分けられるようになってきた」と自信がついているようです。

森岡:守備には、「ボールを奪う」と「ゴールを守る」という2つの面があります。以前はボールを奪うだけになって最後のゴール前が緩かったり、逆に全体が引くだけになってそこからボールに行けなかった。守備にフォーカスせず攻撃だけで圧倒する感じだったが、今は攻守一体となっていてすごくいい状態です。速攻と遅攻、何でもできるようになってきているので。

Q チーム最多12得点のアンデルソンロペス選手がチームを離脱しました。センターフォワードがいない中で、次に得点数が多い金子拓郎選手への期待は?

森岡:アンデルソンロペスの離脱はもちろん痛い。その中で、金子選手は昨季からインパクトのある活躍をしていて、今の活躍は非常に頼もしいです。堂々たる札幌のエース格になっています。当然ながら期待は高いでしょう。
大事なゲームで点を取り、期待に応えて初めてチームのエースになる。非常に精度の高い左足を持っていますし突破力もある。そこからパスも出せるので個人的に楽しみにしています。特にペナルティーボックス付近で彼がボールを持った時、ディフェンスは迷う。縦にもいけるし中にカットインさせたらクオリティ高い左足がある。どうしても一歩遅れる対応になります。開幕戦でカットインからゴールに向かう姿勢を見せていたので、ディフェンスの頭にもそういうものがよぎる。それを防ごうとした瞬間に縦に行くという鋭さも今シーズンは見える。
そこにプラスして、ワンツーだったり、オーバーラップする人間をうまく使ったりっていうところが出てくると、もっと手に負えない選手になるでしょうね。あれだけのクオリティを持っていれば、直接フリーキックも絶対に上手くなる。そういう部分も欲張っていって欲しい。
アンデルソンがいなくなったことで。自分が思っていなくてもいろいろ周りから期待かけられるところはあると思うけれど萎縮することなくのびのびプレーしてもらいたい。そういうところは監督がうまく乗せてくれるんじゃないですかね。

J1で苦戦する徳島。打開策は?

Q 一方の徳島はここ5試合勝利なし。前節もボール支配率は高い(54.7%)もののシュートが少なく(3本)苦戦している印象です。

森岡:徳島は1点差のゲームが多いですね。データを見るとほとんどが勝っても負けても1点差、もしくは引き分け。すごく粘り強い戦い方はできているんですよ。拮抗した戦いなんだけど最後のところで得点が失点を上回らない。平均失点が1.25だからそんなに悪くない数字ですが、得点と失点のバランスの部分をどう考えていくかですね。
そうなると徳島はポゼッションを高めて自分たちでボール保持しないとシュートを打てないだろう、という感じのサッカーになると思います。

Q 徳島の攻撃陣の中では垣田裕暉選手に期待がかかります

森岡:彼が乗ったら止まらない、というぐらいのポテンシャルはあります。自分たちが意図的にボールを動かして、思い通りの形でボールが入ってくるとうまく収められる能力をもっています。
体の強さであったりゴール前での得点感覚であったり、ストライカーとしての才能に溢れている。ただ今シーズンは3得点。本人ももっといけると思っているところはあると思いますよ。相手を押し込んだときにどういうことができるか。ディフェンスラインと中盤のラインの間でのゲームメークがもう少しできると怖い選手になる。個人的にはすごく期待する選手の一人です。ツボにはまったときの彼の迫力は大したものだと思います。

森岡さんは東京オリンピックの解説も

Q いよいよ東京オリンピックです。森岡さんが注目する点は?

森岡:自国開催のオリンピックなんて人生に1回あるかないか。ただコロナウイルスの影響でもう1年以上、つらい思いを抱えた人やいろんな境遇の方がいる。みんなが諸手を挙げてオリンピック開催を祝う状況ではない世の中になっています。この状況で開催されるオリンピックに出場する選手たちには胸を張ってプレーしてもらいたいです。世界に勇気、元気、希望を届けるのはオリンピックに出る人間だからできること。それは特別なものです。私は解説という立場で精一杯伝えて、見ている人たちがより楽しめるようにしたい。いろんなことがあると思いますが、終わった後に何か少しでもその先の世界に希望が持てるような大会になればいいなと考えています。

森岡 隆三(もりおか りゅうぞう)
1975.10.7生まれ 元日本代表 1994年鹿島アントラーズでプロデビューし、清水・京都などで活躍。2008年に現役引退。引退後は京都U-18、鳥取などで監督を務める。NHKサッカー解説。

7月4日(日) 午後1:05~
総合テレビ(北海道・徳島)
「北海道コンサドーレ札幌-徳島ヴォルティス」生中継!

2021年7月1日

関連情報

コロナの時代でも障害児がスポーツを楽しむ機会を守りたい

ほっとスポーツプラス

2020年11月20日(金)午後0時40分 更新

細心の注意を払って 練習再開

ほっとスポーツプラス

2020年4月6日(月)午後0時41分 更新

ハイプレスで勝ち上がれ!

ほっとスポーツプラス

2020年2月18日(火)午前10時20分 更新

上に戻る