皆さんの思い出の“桜”は、どこにありますか?
函館市で生まれ育った私にとって桜と聞いて思い起こすのは、やはり「五稜郭公園」です。満開になると家族一緒に歩いて花見に行くのが年中行事となっていました。
冒頭の写真は約20年前に父が、母と姉そして私を撮影した一枚です(私は中央下)。奥には旧五稜郭タワーが見えていることに、時の流れを感じます。
大勢が楽しみ、思い出を作ってきた五稜郭公園の“桜”ですが、残念ながら新型コロナウイルスの感染防止のために2020年から、宴会の自粛など制限が設けられてきました。
しかし、今年は新型コロナウイルスの感染が落ち着いていることから、4年ぶりに制限のない花見が楽しめるようになりました。

私にとっても思い出詰まった五稜郭公園の“桜”のすばらしさを伝えたい。
NHKに入局して6年目になる私が、思いを込めた仕事を紹介します。
大人になった私 選んだ仕事は技術職

全国のNHKの番組やニュースで使われる、各地の映像は通称「天カメ」と呼ばれる、ロボットカメラで撮影されています。カメラは天気情報をはじめ、地震の揺れや海の様子などを撮影する防災報道の要として重要な役割を担っています。
昨年、室蘭放送局から函館放送局に転勤をしてきた私のメインの仕事は番組制作に使用されるさまざまな機器の保守管理です。天カメの点検、設置場所の選定も重要な仕事のひとつです。
まだまだ覚えなくてはならい仕事は多いですが、なんと出身地函館を代表する観光地「五稜郭公園」を一望できるカメラを設置するチャンスに恵まれました。
地上107メートル ドキドキの作業

ありがたいチャンスを得たものの、実は天カメを設置するのは初めての経験です。向かった先は思い出の詰まった五稜郭公園にある五稜郭タワーの屋上です。
作業当日の天候は晴れ、気温は約13℃でしたが、屋上では風も強く緊張と相まって寒さを感じます。
それでも、細かい作業が多いので手袋は付けられません。
命綱を付けながらの作業時間は約4時間にもわたりましたが、カメラ本体が強風に耐えられるようにがっちりと固定することができました。

実際のカメラの映像です。五稜郭の星形もはっきりと映り、電波を用いて函館放送局まで映像が届いていることを確認して、ようやくひと安心です。

下から見上げると、小さいながらも取り付けたカメラも確認できます。
五稜郭タワーの天カメは例年4月からの約2か月間のみ設置していましたが、今回の設置期間は1年間。これからのシーズン、桜が満開の五稜郭公園はまさに絶景!
また桜以外にも、夏には青々と茂る木々、秋には紅葉など、年間を通した五稜郭公園の四季の変化を、お届けすることができます。
ぜひ、函館放送局が放送する「ほっとニュース函館」をご覧になっていただき、四季の変化も楽しみにしてください!

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