NHK札幌放送局

大漁!オホーツクの秋鮭。漁師夫婦の物語。

ローカルフレンズ制作班

2022年10月13日(木)午後5時43分 更新

枝幸編は、滞在2週目。秋鮭のシーズンが到来し、豪快な漁に同行!さらに地元ならではの秋鮭グルメを堪能してきました!

第1週でお伝えした、ローカルフレンズ鷲見道子(わしみ・みちこ)さんが営む高台のカフェ。そこから見下ろせるオホーツク海は、海産物の豊かな漁場です。

海の恵みとともに生きる、漁師の日常を追いました。

「見に行こう!上がってるよ。」

滞在6日目。ローカルフレンズの鷲見さんに連れられ港へ行くと、鷲見さんなんだか興奮気味。
鷲見さんの先には…今が旬の秋鮭!
枝幸の海は、今、鮭漁の最盛期を迎えているのです。

今年は特に豊漁だそうで、船には足の踏み場もないほどに、一面の鮭、鮭、鮭。

この日の水揚げはこの船だけで、なんと1万5000本。

「ウハウハです(笑)」

これには漁師さんの顔もほころびます。

滞在10日目。

漁師歴25年、佐藤友彦さんに密着することに。
まだ暗い町を、港へと向かいます。

港に着くと出港へ向け準備を進めます。

鮭漁はいわばギャンブル。獲れる数は日によって違い、全く獲れない日もあると言います。
今日は果たして獲れるのか。佐藤さんに伺うと。

佐藤友彦さん

分からない。それは鮭に聞いてくれないと。(笑)

船を走せること15分。定置網のある漁場へ。
「そーれ!」
漁師8人で息を合わせ、網を引き揚げます。

果たして、鮭はいるのか。

いました。たくさんの鮭。
1回でたぐりよせる鮭はおよそ150匹。450キロにもなるのだとか。

この過酷な作業を何十回と繰り返します。

網にかかるのは鮭だけではありません。この日は、こんなものも。

それは、イカ。

なんと、噛んで網からはがします。滑るから、と先輩にこうやって教えられるのだとか。
この日はイカも大漁でした。

枝幸はすごいよ。何から何まで。

明るくなり始めたオホーツクの海を港へと戻ります。

港では友彦さんの妻・友子さんが、船の帰りを待っていました。

船から鮭を水揚げ。すぐにオスとメスを選別します。

慣れた手つきでカゴへと移していく皆さん。一体どうやって見分けているのか。友彦さんに尋ねると一言。
「顔が違う」
え、顔??

「顔と、この尾びれと。お腹の柔らかさ。」
なるほど。熟練の技です。

作業が終わったのはすっかり明るくなった午前6時。

きょうの成果を、佐藤さんが乗る船の船頭に聞きました。

船頭 松嶋和則さん

3305尾。今としてはまあまなんだ。いいんだ。昨日の半分だけどな。

滞在12日目。佐藤さんのご自宅へお邪魔するとなんだかいい匂い。
作っていたのは、刻んだタコを入れたお好み焼きならぬ「たこのみ焼き」。

特製「たこのみ焼き」に自家製「いくらのしょうゆ漬け」

「食べていきな~」
友子さんの言葉に甘えて、ごちそうになりました。

仲良く食卓を囲む佐藤さん夫婦。
しかし、今に至る道のりは決して平たんなものではなかったといいます。

19歳のとき、ホタテ漁師として、キャリアをスタートした友彦さん。
友子さんと結婚し、2人の子どもが生まれます。

その頃、友彦さんは鮭漁師への転身を決意します。体力的にはホタテの養殖よりきつくなりますが、その分より稼げる可能性があったのです。友彦さん35歳の時のことです。

友彦さん「大変。しばらく頑張った。職が変わるから、また下積み。全く違うから、やることが。大変だった。覚えるのにね。いかに自分が何も出来ないんだなって。」

ホタテの常識がサケにはまったく通用しない。そんな苦境を救ったのは友子さんの存在でした。子育てをしながら港に通い、新米である夫を支えたといいます。

友子さん「ホタテのときは何も手伝うことはなかったけど、鮭になったら私も一緒に浜にあがってやる作業、メスとかオスとか分ける作業になるから私も必死だった。皆に迷惑かけないようにと思って。少しでもお役に立てるように。」

友彦さんは、年を重ねる中で漁師の面白さに気づいていったといいます。

最近だね。向いてんだなって思った。なんか面白いって。多分死ぬまでやっていると思う。

2人の子どもは巣立ち、夫婦だけで過ごす時間が増えたという佐藤さん夫婦。

最近新たな趣味ができたそう。それは…

なんと「鮭釣り」。

「あれだけ鮭見ているのに」と笑う友彦さん。友子さんも面白さを感じているようで、鮭釣りの魅力を「跳ねている瞬間とか、魚を発見した瞬間のうれしさないよね。」と話します。

「デートだよね。釣りデート。」

そう笑う友彦さんを見て、とても幸せそうな友子さん。
その姿に、2人が支え合って重ねてきた時間を感じました。

〇いくらのしょうゆ漬け

そして、水揚げされたばかりのピチピチな鮭を使った料理を教えてもらうことに!
教えてくださったのは、枝幸町観光協会の丸山晃(まるやまひかる)さん。

23年生きていて、一度も魚をさばいたことがない私=ディレクターの福島。
それでも、
「誰でも簡単にさばけるから安心して!いくらも漬けてみよう!」と言って頂き、教えてもらいながら調理スタート。

ヒレをとってから、腹から包丁を入れると…簡単に切れました!
(本当に初めての体験が包丁を持つ手はぶるぶる震えていました)

中から出てきたのは大量の筋子。これを切らないようにやさしく取り出します。
取り出した筋子は、塩水の中へ。塩加減は「感覚」(!)。なめてしょっぱいと思うくらいの感じでいいんだとか。塩水につけることで、卵1つ1つに膜が張られて、簡単に割れなくなるんだそう。

次に、専用のザルを使って、筋子から卵を1つ1つ取り出していきます。
筋子をしっかり持って、ザルに当てながら強くこすることで卵を落としていきます。

割れないか心配になって…やさしくこすっていると、

「そんなんじゃ、いくら落ちないから」
とすぐに丸山さんの喝が入りました。

そこまで仰るなら…と決意して強くこすってみると
これが意外なことに全く割れないんです!塩水の効果凄い!!

こうして、1つ1つの卵になったイクラを最後は漬ける作業。
丸山さんによれば、漬け方は十人十色。地元の方々は醤油の種類や、調味料を使い分け、自分好みの味に仕上げるんだそう。
今回は、円山さんがいちばんおすすめの漬け方で醤油漬けを作りました。甘口醤油に料理酒、そしてうまみ調味料をこちらも「感覚」(!)で少しずつ加え、味見しながら好みの加減に仕上げるそうです。

見よう見まねでつくったわたしのイクラ醤油漬け。肝心の出来は…。札幌局に送り瀬田アナウンサーに食べてもらったところ、大好評でした!

この日は、他にも丸山さんお手製の鮭料理を食べさせていただきました。

何も下味をつけず生のまま焼いた鮭を山わさびと醤油をつけて。脂ののった鮭本来の美味しさがしっかりと感じられる一品。
そして、定番のバター焼き。美味しくないはずがありません。

どちらも、美味しすぎて箸がとまらず…ご飯もおかわりしてしまいました。

枝幸町でとれる鮭の美味しさを存分に堪能した時間でした。


関連情報

世界とつながるクラフトビール

ローカルフレンズ制作班

2023年4月28日(金)午後3時30分 更新

八雲編の放送裏話 #2

ローカルフレンズ制作班

2022年4月14日(木)午後1時51分 更新

人口約16万 誰もがチャレンジできる街

ローカルフレンズ制作班

2022年12月1日(木)午後2時51分 更新

上に戻る