アナウンサーの向井一弘です。
12月に入って函館の街は「あっ!」という間に一面真っ白。これだけ季節がダイナミックに変わるのも北海道の面白さですね。ただ、雪の降り方が「ほどほど」で済んでくれるとは限りません。今月の「道南DEぼうさい」は、わずか数時間で大量の雪が降って立往生などにつながるいわゆる「ドカ雪」がテーマです。
函館の「ドカ雪」ランキング!

今月も解説は気象予報士で防災士、渡島総合振興局のプリンス!國田博之(くにた・ひろゆき)さんです。

函館で1日に降った雪の量トップ10のうち半分がなんと12月に集中。観測史上一番の大雪も昭和58年の12月25日で、記録は60センチ。先週、函館は14~15日の2日間で結構雪が降って30cmほど積もりましたが、その倍の雪が一日で降ったことになります。


國田さん
最も影響を受けたのは交通でした。市電はおよそ10台が脱線するなどして全線で運行がストップ。幹線道路は雪で道幅が狭くなり大渋滞しました。
さらに雪が深くてバキュームカーがくみ取り作業に入れないなど、当時の函館市民の暮らしに大きな影響が出たんです
道南のドカ雪 傾向と対策
道南の大雪には大きく2つのパターンがあると國田さんは言います。

國田さん
1つ目は「低気圧がゆっくり通過するとき」です。低気圧のサイズが小さくても、ゆっくり進むことで雪が降り続いてドカ雪になるパターンです。
2つ目は西高東低の「冬型の気圧配置」で、風が強い時です。西風なら函館周辺、北西風なら八雲周辺、北風なら今金周辺というように、風向きによってドカ雪になる地域は変わります。

傾向が分かったところで、対策です。
國田さん
ドカ雪で影響が大きいのは交通障害です。ポイントは3つです!
① 「行動」―目覚まし時計を早くセットしたり、他の日に予定を変更したりして、普段より時間にゆとりをもって行動しましょう。
② 「車」―深い雪にハマって動けなくなると大変です。スノーヘルパーやスコップを車に積んでおきましょう。
③ 「停電」―水分を含んだ雪が大量に降ると停電の恐れがあります。スマホの充電、懐中電灯の電池の確認をしましょう。
そして、最後に國田さんが強調したことは!
國田さん
道南でも毎年、大雪のあとの除雪中の事故でケガ人が出ています。
「2人以上で作業する」、「屋根に登る時ははしごを固定する」、「高い場所では命綱をつける」など、しっかり安全を確保してください!
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