農林水産省などが地域活性化や所得の向上に向けた優れた取り組みを表彰する「ディスカバー農山漁村の宝」の優秀賞に、網走市周辺で観光交流活動を展開する団体「オホーツク農山漁村活用体験型ツーリズム推進協議会」、通称「コネクトリップ」が選ばれました。
「ディスカバー農山漁村の宝」は農林水産省と内閣官房が地域活性化の取り組みを表彰する事業です。今年度は全国616の事例の中から網走市のコネクトリップが優秀賞に選ばれました。これはグランプリに次ぐものでさらにはコミュニティ・地産地消の部門では全国で1位、北海道からの優秀賞はコネクトリップだけです。
コネクトリップは網走湖で行われるワカサギの氷下漁の見学ツアーや流氷の海のカヤック体験、さらに地元の小中学校の総合学習としての農業漁業の体験学習を提案するなど、地元の産業や自然環境を生かした観光交流活動を展開しています。こうした体験コンテンツの参加者数は平成30年度には120人だったのが、今年度は1300人に大幅に増える見込みです。さらに公務員や漁業者など地域住民が行うガイドの育成に取り組んでいることも高く評価されました。
このコネクトリップではコロナ禍で従来のお客さんが来なくなった時期もありました。そのころに始めたカヤックの事業では、軍司昇会長自ら、カヤックのガイドになるために2か月近くにもわたって講習を受け、カヤックガイドの資格をとったそうです。ほかのガイドの方も他に職業を持つ兼業なので大変忙しいのですが、みなさん時間をやりくりして真剣に講習に臨んで資格をとりました。特に大変だったのがお客さんが溺れたことを想定した救助訓練で、冷たい湖に講習者が自ら入り溺れ、船に這い上がる練習を何回も何回もやっていました。その時も取材で撮影していたのですが、網走の体験観光をより良くしたいという思いで取り組んでいるのを知っていたのでその努力に頭が下がる思いがしました。
今回の受賞でコネクトリップの軍司昇会長は、12月19日に総理大臣官邸で認定証の授与を受けました。そして「受賞は関わってくれたみなさんのおかげです。全国の優秀賞に選ばれたので、みんなで自信を持ってPRしていきたい。年が明けると流氷が来るので、流氷カヤックを頑張っていきたいです」と話していました。
これからもコネクトリップでは様々な体験の提案を考えているようです。私も網走市の一市民としてコネクトリップの活躍を楽しみに、また湖ばかりでなく畑や山での活動の取材もしてみたいと思っています。
網走支局・佐藤公哉通報員

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