NHK札幌放送局

Do!SP「北海道スタジアム」裏側座談会

札幌局広報スタッフ

2022年10月31日(月)午後6時00分 更新

なぜその番組を作ったのか?コンテンツに込めたメッセージとは?NHK北海道の職員、作り手たちの情熱や想いに迫るインタビューシリーズ「Do!」。 今回はスペシャル版。札幌局制作の大型特番『北海道スタジアム』に立ち上げ当初から関わった9名に制作裏話含め座談会形式で聞きました。NHKって、意外と自由で、チャレンジできる組織。そう、自分たちでワクワクをつくる組織なんです。特に就活生の皆さんに、それをお伝えできればと思います。

『北海道スタジアム』は、北海道179市町村の皆さんにもリモートで参加してもらい、それぞれのまちの魅力を紹介する番組です。2021年4月に「春ノ陣」、7月に「夏ノ陣」、11月に「秋ノ陣」、3月に「冬ノ陣」と年4回放送をしました。各回とも、約3時間生放送という長尺番組で、総合司会は北海道出身の加藤浩次さんが務めました。略して、『道スタ』とも呼んでいます。

なぜ、北海道179市町村をリモートで繋げようと思ったのか、どんな苦労があったのか、生放送ならではの面白さとは?番組の裏側を聞いてみました。

集まってもらった、以下9名です。

【ディレクター】

板橋 健次 ‐Itabashi Kenji-
 2016年入局。東京を経て、2018年から札幌局・ディレクター。
 【NHKを志望した理由など】
加藤 優介 -Kato Yusuke-
 2017年入局。東京を経て、 2020年から札幌局・ディレクター。
 【NHKを志望した理由など】
堀越 未生 -Horikoshi Mio-
 2020年入局。札幌局・ディレクター。
 【NHKを志望した理由など】
山田 三次 -Yamada Sanpei-
 NHKエンタープライズ所属。
工藤 嘉宏 -Kudo Yoshihiro-
 有限会社ダッシュ所属。

【アナウンス】

是永 千恵 -Korenaga Chisato-
 2017年入局。鳥取局を経て2021年に札幌局・アナウンス。
 【NHKを志望した理由など】

【制作技術(TD)】

山本 友生 -Yamamoto Yuki-
 2003年入局。放送技術局、釧路局などを経て、2020年から2度目の札幌局・制作技術。
 【NHKを志望した理由など】

【送出技術】

北島 周  -Kitajima Shu-
 2015年入局。放送技術研究所を経て、2020年から札幌局・送出技術。
 【NHKを志望した理由など】
加藤 成暁 -Kato Naruaki-
 2016年入局。放送技術局を経て、2019年から札幌局・送出技術。
 【NHKを志望した理由など】


「2020年12月に「179市町村をリモートで繋げたい」とディレクターに言われたんですよね。」と最初に話すのは、送出技術の加藤成暁さん。

Q 最初に179市町村を繋げたいと言われて、実際どう思いましたか?

加藤(成)さん:「実際に繋げられたらおもしろいなとは率直に思いました。2か所を繋げるのでも大変なので、その約90倍かーとも思いましたが。」
北島さん:「最初は、パソコンをとにかく多く用意すればいいんでしょ。って思ったんですよね(笑) でも、2021年3月に『北海道道 卒業』という番組をやったときに、リモートで8か所繋いだんです。そのときにすごく大変で、無理だなと思ってしまいました(笑)」

Q そこであきらめなかったんですね?

北島さん:「改善の余地はたくさんあったので、なんとかしたいという想いが湧きました。」

Q そもそもその179市町村を繋げたいというきっかけは何だったのでしょうか?

板橋さん:「最初は、NHK札幌局新会館オープンの特番を作ろうと準備していたのですが、コロナ禍になってしまい、それができなくなってしまったんです。コロナで、地域の人たちを集めたりは出来ないなあと思ったときに、リモートで一同に集結してもらおう!というのが、きっかけです。発想自体はシンプルなんですけど、でもそれって誰もやったことないからやってみたらけっこう面白いんじゃないかって。」
加藤(優)さん:「これまで道内外の番組の多くは、どうしても“札幌”や“函館”など大都市の話題が中心でした。でも、実際は北海道には179もの市町村があって、それぞれに特別な魅力があるはずです。それを伝えたい、伝わってほしいというのがテーマでした。その演出として、8Kモニタを使うリモート演出を思いついた。コロナ禍ならではのアイデアでもあり、また新会館が179市町村の“ハブ”になってほしいという願いをこめた発想でした」

Q 実際179市町村と繋がったのは、結構早い段階だったのでしょうか?

加藤(優)さん:「179市町村と‘‘繋ぐ‘‘ってリモート的に繋ぐっていうのと、繋いだ人たちをどうあの8Kモニターとかに登場させるかという、両方の意味合いがありました。いろんな方にお知恵をお借りしながらでしたが、8Kモニタに179市町村の方のお顔が出たときは、感動しましたね。」
山本さん:「技術的なところで話すと、さっき話にも出てた『北海道道「卒業」』の回は、『北海道スタジアム』ができるかどうかを事前に試したような番組でした。8か所と繋ぎましたが、実はうまくいかなくて本番前でリモート回線が切れてしまって。結局、何とか放送を出すことはできたのですが。こういう失敗した経験があったから、『北海道スタジアム』に向けて改善できたんだと思います。4回放送して、4回とも同じように放送してるように見えてたと思いますが、実は、リモート先でもちゃんと音が聞こえるように、機材を変えたりと一個一個改善したりして、結果的にうまくいったなと思っています。」

Q 179市町村繋ぐということで、各市町村への連絡や、オファーが必要だったと思うんですけど?

工藤さん:「179市町村に電話しました。連絡するのも1回で終わらず、1自治体3回ずつぐらいやりとりしました。リモートがつながるかのテストをしたりもするので。あんまり目立たない業務だったと思いますが、その地道な作業もあって179市町村繋がったので、よかったなあと思いました。各市町村の皆さんに多大な協力をいただきました。すごく感謝してます。」

Q 春ノ陣を放送する前の最初のオファーの時は、市町村の反応はどうでしたか?

加藤(優)さん:「まずひたすら手分けして、179市町村の役場に電話してたんですよ。とりあえず、 ‘“今度179市町村の皆さま全員に出演していただく番組をやりたいんです”と説明しても、先方は「??(ハテナマーク)」なんですよね。その後、企画書を送るのですが、町の方から質問が来て、僕らが答えるというやり取りを、結構何回も往復していただいて、ようやく理解してもらうみたいな感じでしたね。」
板橋さん:「すぐに「ぜひやりたいです」と言ってくれる市町村が結構多かったのは、救いでもありました。」
山田さん:「その中でも、参加できませんという自治体も無くはなかったんです。でも、僕とか北海道で10年以上、番組制作しているので、なんとかそのツテで協力をお願いして何とかなったり。他にもハプニングは結構ありました。ある町は、本番2日前にリモートが繋がらなくなって迷惑かけましたが、技術スタッフにも手伝ってもらいながら、PCをこちらから持って行って、どうにか繋がりました。この179市町村にオファーの電話するところから、リモートチェックまで完全に裏方作業ではありますが、全179市町村繋げるために。と思って必死でしたね。」

Q 『北海道スタジアム』は、新しいチャレンジが多かったと思います。その1つにVtuberもあると思いますが、どうしてVtuberを登場させようという発想に?

加藤(優)さん:「2つあって、北海道の視聴者の皆さんからデザインを集めて、視聴者の皆さんがつくるキャラクターをつくりたい、そしてイラストも視聴者の方が書いてくれたら、その人の才能を発掘できるのでは?と思ったのが1つ目。2つ目は、179市町村の皆さんが280インチのモニタ画面内に一同に揃うっていうことが大きな目標でもあったので、スタジオのリアル空間ではなく、そのモニタ内の進行役を作りたいというアイデアがあって、それをVtuberにしようと考えました。」
堀越さん:「視聴者の皆さんに投票もしてもらい、北空すずらというVtuberが誕生しました。ビジュアル的にはすごくかわいいけど、普通に喋らせてもアナウンサーのように見えたらあまり市町村の人も面白くないのではと思ったので、北空すずらの性格や喋り方は工夫しました。市町村側に立って、何もまだ知らない是永アナとちょっとヤッカミ合いながら面白いところを見つけていくっていうのが、いいのかな…など、話し合ったんですよね。北海道出身の声優・五十嵐裕美さんが最初に声をあててくれたときは、これぞ北空すずらだ!と思い、すごく感動しました。」
是永さん:「進行するうえで、自分だとちょっと入りづらいところとかでも、すずらがやると全部まろやかにしてくれるんです。Vtuber北空すずらが、すごくいい役割を担ってくれていたと思います。」
山本さん:「Vtuberの制作や演出も初めてだったから、みんな試行錯誤の状態で、最初179市町村の皆さんと一緒の画面ではなく、別の画面で映した方がいいんじゃないかという案もあったんですよね。技術と演出(ディレクター)、皆で話し合って、一番いい形は何かなっていうのを考えたんです。細かいところまで結構みんなで検討を重ねましたね。」
堀越さん:「やってみて思ったのは、何かをしゃべらせようと思って最初は作りましたが、画面に北空すずらがいると市町村の皆さんだけが画面に映っている時に、市町村の皆さんの話を聞いてくれている存在になっていました。発信だけでなく双方向の聴き手の役割も担っていたので、Vtuber北空すずらがいてよかったなと思いました。」

Q:『北海道スタジアム』毎回長尺の生放送でしたが、生放送という緊張感はやはり大きかったでしょうか?

山本さん:「技術的には、緊張感というか、システムなどが複雑すぎるのでトラブルなく終わってほしいと願っていました。正直、生放送は、多少のトラブルは起きるものなので、放送中の裏側で一個ずつ解決していって、実際の放送には影響が出ないようにしていました。」
加藤(成)さん:「こちらの設備が問題無くても、市町村の人たちがほんのちょっと何かPCのボタンを触ってしまっただけで繋がらなくなるなど、あり得るんですよね。生放送中に、「○○町の○○さん~」って話を振って、返事が来るまでに当然タイムラグが少しありますが、その返事が聞こえるまでがすごい緊張するんですよね。その瞬間、毎回毎回心拍数がすごかったです。」
是永さん:「そうなんですよね。リモートだと少しタイムラグが発生するんです。私の場合は、そのタイムラグの時間で、町の方の名前を呼びかけることや、事前にお聞きしておいた町の方々のプロフィールを紹介するなどして、放送上、視聴者の方が、そのタイムラグの時間が気にならないように工夫はしました。‘‘179市町村=179人の出演者がいる‘‘ということなので、約200人の情報を調べておきます。でもちろん暗記はできないので、皆さんの名前を手元に控えさせてもらっていますが、なるべく覚えるようにしていました。」
加藤(成)さん:「生放送ならではですが、次、どこの町を取り上げるかを、放送中にランダムのくじ引きで決めていたりしたので、決まった瞬間にカメラで抜かなきゃいけなんですよね。179市町村分、どこに、どこの町の方が画面上に映っているかを把握しなくてはいけないんです。春ノ陣では、ディレクターの加藤(優)さんが完璧に画面の配置を把握して、指示を出していたのには驚きました。」
加藤(優)さん:「全市町村の画面上の位置を単語帳に書いて、丸暗記してましたね(笑)準備も大事ですよね。」
是永さん:「私も、札幌に転勤してきてから1か月でこの番組MCを務めたので、まずはじめに、北海道179市町村の読み方を覚えました。北海道の市町村の読み方は、他の都道府県よりも難しい気がしていて、さらに179市町村もあったので、必死で覚えました。普段のニュースでも市町村名を読むことが多いので、それは活かせています。また、番組台本はあるんですけど、台本通りに進むことの方が少ないんですよね。本当に何が起こるかわからないですし、かつ生放送中の3時間の間に、地震が発生した場合の緊急対応も私が仕切ることになるので、絶対に気が抜けなかったです。」
工藤さん:「僕らはスタジオでなく別室でリモートを繋ぐ担当していて、放送がはじまる30分前ぐらいには意外と落ち付いてました。放送開始の3時間ぐらい前から各市町村とリモートを繋ぎ始めるんです。それぞれの市町村の方の都合もありますので、そういう状況を把握しながらじっくり準備していましたので、生放送のスタジオにいるような緊張感は意外となかったです。」

(↑ 山田さん、工藤さん、北島さん、加藤(成)さん以外にも、リモート運用ルームには他の部署からも手伝ってもらいます。)

山田さん:「夏ノ陣のときに、生放送中に鶴居村の代表の方が、偶然、真狩村にいて、真狩村代表の方に会いに行く!となって、そういう生放送ならではの状況も起きて。その時は、さすがに、回線大丈夫かなとか、リモート運用ルームでも緊張が走りました(笑)」
加藤(成)さん:「あの時の心拍数はすごかったです(笑)放送中はいろいろケアすることは多いですが、想定外の状況も発生します。その時は緊張感というか言葉にできない異様な感情になります(笑)」
全員:「そういう状況も、生放送ならではの面白さでしたよね!」

Q:裏で支える仕事として、そういうリモート運用以外に、当日のディレクターの仕事は他にありますか?

加藤(優)さん:「たくさんあると思うのですが、「卓に座る」という業務があります。」

Q:卓に座る?卓に座るとは具体的にどんなことをするのですか?

堀越さん:「副調整室の卓に座るということです。オーケストラで言うところの指揮者みたいな感じですかね。自分は楽器も弾いてないけど、人に指示を出すという感じです。スタジオとは別の、副調整室からあらゆる指示を出す役割です。これを画面から外して欲しいとか、スタジオに次このコーナーに行きますなどの全体の指示をします。長尺生放送で卓に座ることは、2年目ディレクターとしては、なかなかできない経験をさせてもらいました。放送日まで、家に帰ってからも何回もシミュレーションをしました。本番は慌てずにできたので、準備した意味があったなと思っています。」

(↑ ここの部屋を、副調整室と呼びます。)

Q TD(テクニカルディレクター)は具体的にどういう仕事ですか?

山本さん:「技術担当だけで、約40人の技術スタッフがいるので、そのまとめ役です。例えば、撮影や、VE(ビデオエンジニア)、音声、照明など、技術の中でもそれぞれ担当が分かれて動いているので、その各情報を集めては、指示を出すなど、番組成功に向け、技術を一つの方向にまとめる仕事です。」

(↑カメラも何台もあります。クレーンカメラもありますよ。)

Q 送出技術の仕事はどうでしょうか?

北島さん:「普段は、毎日の夕方ニュース『ほっとニュース北海道』や、金曜夜の『北海道道』など、生放送の番組を無事に放送に出すということや、視聴者のみなさんからのメッセージを放送上に出すという設備の準備とかをしているのですが、今回の『北海道スタジアム』は規模が段違いで「チャレンジングな番組」という表現は、送出技術としてもその通りだと思っています。①視聴者の皆さんからのメッセージを画面上に表示する、②視聴者の皆さんにアンケートをとる(QRコードからなど)、③リモートで1か所繋ぐという、①~③のどれかやるだけでもかなりの労力を使いますし、普通は1つずつ増やしていくものですが、最初から①~③すべて、かつ、どれも+α(何十倍ぐらい)でしたからね。さらにVtuberもあったりなど、やはりチャレンジングな番組でしたよね(笑)」
加藤(優)さん:「最後の冬ノ陣は裏トーク(放送にはのらない、179市町村同士のチャット)もやりましたからね。」
工藤さん:「春~夏~秋ノ陣で、そのリモートでは各15市町村(×12=179市町村)が一つのパソコンに入って1つの会議でやっているので、その裏側で話したり盛り上がれるような空間や、チャット機能とかをNHKが提供できたらどうなるんだろうね?という発想で始まった取り組みだったんですよね。初回の春ノ陣から、各市町村の方々が放送上で話せない時間も番組を楽しみたい、と思っているんだなと感じていましたので、「裏トーク」を具現化しました。
板橋さん:「裏トークは実際やってみて、すごいよかったですよ。179市町村の方々が出演はしていても全員が放送時間内で話せるわけではないのですが、裏トークがあると、町同士で仲良くなれる感じもあり、この番組をきっかけに、町同士がつながったり、仲良くなってほしいという気持ちもあったので、すごく嬉しかったです。」
北島さん:「「ローカルフレンズ滞在記」で使用している「キタコン」システムを改修して「裏トーク」の仕組みを開発したんですよね。1か月で改修しました。なかなか短い期間で改修したので、しびれましたが、僕にとっては楽しい仕事でしたね。」

※キタコンとは…
スマートフォンで番組に参加することができるしくみのことをキタコンと呼んでいます。これは視聴者の方がメッセージを投稿したり、番組の中で呼びかけた内容に対して投票することのできるシステムです。他にも、NHKからのお知らせや制作者のコメントなどを番組と連動しながらリアルタイムでスマートフォンなどに配信することができるのもキタコンの特徴の一つです。

Q 生放送中に視聴者アンケートを「キタコン」とTwitterと両方でとりましたよね。

北島さん:「最初、キタコンと、Twitterの票数を合わせることができなくて春の陣では結果のグラフを見せることができませんでした…皆さんあまり知らないとは思うのですが、試行錯誤してキタコンを改修し夏の陣のときには合算して表示できるようにしました。システムの裏側も、放送を重ねるごとに少しずつアップデートしていきました。」
加藤(優)さん:「アンケートももちろんですが、最近は、テレビ見ながらSNSも見る、発信する人も多いので、Twitterと生放送の連動にも力を入れられたのは、面白かったんじゃないかなと思いました。そこは広報の皆さんに協力いただいて、生実況やまちの魅力を発信する毎日の投稿など、若い人にも届く発信方法を模索しました。地方局が作る一つの番組アカウントで1500人ものフォロワーがいることは、NHKでは珍しいことですよね・・・?」

Q すごいチャレンジだらけの番組ですが、これまで他にチャレンジングな仕事はありますか?

山本さん:「東京の中継部にいたときに、南極やアフリカから4K中継を実施しました。なかなかのチャレンジでしたよ。でもシステム的な複雑さとかも全て考えると、それでも今回の道スタのほうが初めてチャレンジすることが多く、大変だったように感じました(笑)」

Q この『北海道スタジアム』で本当に各地の魅力を発見、発信できたのではないかと。

山田さん:「『道スタ外伝』という番組でもさらに、お伝えしたんです。『北海道スタジアム』で179市町村分アンケートを集めてさらに深堀りしたいと思うネタや、『北海道スタジアム』であまり触れられなかった地域など、番組のネタはたくさんありました。エリアに分けて4回『道スタ外伝』を放送しましたが、北海道の宝の番組だと思っています。僕は札幌出身で、ずっと札幌で仕事してきて、ある程度は北海道のことが分かっているつもりでしたが、アンケート結果で、各市町村の新しい魅力を初めて知ることも多かったです。NHKのしっかりとした技術力と、時間をかけてできる取材があってこその番組でもあったと思います。自分としては、今回この両番組に携わられて、すごくよかったと思っています。」
工藤さん:「『道スタ外伝』は、『北海道スタジアム』ではどうしても時間の制約で触れられなかった町に行ったり、あとは、電話(リモート)していて、この人に会ってみたいと思う人に会いに行くというのも、番組で取り上げさせて頂く基準にしていました。」

(↑『道スタ外伝Ⅲ』)

是永さん:「『北海道スタジアム』と比べると、『道スタ外伝』は生放送ではなく収録なので、深掘りしやすかったです。一つ気になることがあると、どんどんそのことについて話を聞いていけるので。もちろん、両番組とも北海道のまちの魅力を紹介することには変わりないのですが、見せ方が違ったのかなと思います。」

Q:179市町村にアンケートを事前にとっているってことですよね?

板橋さん:「アンケートは、各回によって、項目が違っていて、そのまちの「逸材」「グルメ」教えてくださいとか、秋ノ陣では、町同士がコラボすることに特化してたので、コラボしたい他の自治体はありますか?などという質問項目もありました。」
堀越さん:「実際、アンケートから放送上でコラボしていましたよね。」

Q アンケートはどのくらい前にお願いするのでしょうか?

工藤さん&加藤(優)さん:「1ヶ月ぐらいですかね。だいたい2ヶ月前ぐらいに次の放送に向けて、徐々に始動し始めます。テーマや内容をある程度決めてから、アンケートをお願いしなくてはならなかったりするので…。なので、年に4回の特番と言いつつも、1年通してこの番組をつくってきた感じですね。」
山本さん:「年に4回の特番でしたが、本当に1年以上のプロジェクトでした。技術と演出のチームワークは他の番組よりもあった気がします。一緒に「179市町村を繋げて、一つ一つの声を届けたい」というその想いで、一緒にずっと考えながらできたのはすごいよかったなぁと思います。」

Q 『北海道スタジアム』という番組は一旦終わってしまいましたが、その財産は残ったということですよね?

加藤(優)さん:「このチームが集まれたのも、その「179市町村のために」ということが僕らの頭にあったからなんですよね。大変なことがあっても、「179市町村の方々と視聴者の皆さんが楽しめるなら」と思えば乗り越えられた感じもありますし、それは絶対忘れないようにしなきゃいけないなあって思っています。参加してくださっている179市町村の皆さんも、途中からだんだん、ただテレビに出られるから参加する、じゃなくなっていたような気がしていました。あの280インチモニタ空間でほかの地域の人と出会うことが楽しいとか、新しいことを期待しているような感覚も感じていたので、今後、違う番組でも、この感覚や感動は大事にしていきたいと思っています。」
堀越さん:「NHK北海道で作っている他の番組は、どこかの地域が必ずというぐらい関わっているので、この繋がりを途切れさせないように、自分がつくった番組の時は、その地域の方に連絡をしています。例えば、このまちのこんな職種の方、知り合いいないですか?などの依頼をしても、親身になって協力していただいたりとかしているので、本当に感謝しています。この繋がりを途絶えさせないようにしていきたいと思っています。」
山田さん:「まだ実現するかは分からないですが、コロナもあったのでリモートで179市町村繋ぐというのをしてきましたが、実際みんなで集まったりしてみたいですよね。179市町村の皆さんがリアルに顔を合わせて、クロストークしていくコンテンツなど制作できたらいいですね。」
山本さん:「集まった地域の情報の宝だけではなく、スキルや人材も宝ですよね。2021年の春だと、世の中的にもまだリモートの番組はそんなに多くはなくて、我々もどうやっていいか分からなかったんですよね。そういう状況の中で、179市町村をリモートで繋ぐというスキルは制作も技術も、みんなすごく高いスキルを持っていることに間違いないし、今は札幌にそのノウハウがあるので、道スタのように、道内の地域同士をつなぐような番組はこれからも継続すべきと思っています。」

Q 『北海道スタジアム』内の企画から、地域ドラマも制作しました。俳優オーディションも実施したんですよね?

板橋さん:「『北海道スタジアム』の、特に春ノ陣が、“北海道の新たな才能の原石を探す”というのが最初のテーマみたいなのもありましたので、その流れでオーディションをしようという話になりました。」

Q ドラマの監督をしたのはこれまで経験があったからでしょうか?

板橋さん:「ドラマ演出の経験はこれまで無くて、今回初めてでした。地域ドラマとして制作しましたが、北海道での地域ドラマは7年ぶりだったんですよね。地方局でドラマをつくるということに特化して話すと、いい面としてドラマ専門のディレクターや技術スタッフがいないので、その分、みんなでアイデアを出し合って、自分たちのドラマをつくれたのは面白さの1つでしたね。地方局ならではのチームワークと、プロフェッショナルの集まりではないからこそ、慣れない部分は互いに補い合い、一つのゴールに向かう、地方局ならではのチームワークがとてもよかったと思いました。」

Q 様々な部署が連携しながらチームワーク良く番組を放送することができたんだなと話を聞いていて思いました。他部署の発見や、改めて感謝した点など、具体的にありますでしょうか?

加藤(優)さん:「普段は、ディレクターが企画提案を出して、技術チームに放送を出すためにお願いをしにいく、ある種一方通行的な番組が多いのですが、今回はそうではなかったというのが、すごくよかったなと思っています。技術の皆さんはそれをどう安全に、安定してちゃんと放送として届け切るかということを念頭に置かれているので、安心感がありました。ディレクターは、新しいことをやりたがるのですが、それを支えてくれる技術チームのクリエイティブな視点があったからこそ、今回は全力でチャレンジを続けられたという気がしますね。」
板橋さん:「それだけではなく、技術の皆さんからも次どうしようか。など、アイデアを持ってきてくれたり、話をしてくれて。試行錯誤しながら、みんなで作り上げた感じがとてもよかったですね。」
加藤(成)さん:「これまでは、演出(ディレクター)の要望にどれだけ対応できるかみたいな部分でやっていましたが、それに面白みを感じてなかった部分があったので、送出技術担当としてもアイデアを出していきたいと思ったんですよね。アイデアが先か、技術が先かみたいな、にわとりが先か、たまごが先かみたいなのを、悩みながらも実現できたのがすごく楽しかったです。NHKに入る前は専門性が高いこともあり堅いイメージがあって、東京の部署にいた頃は他部署との関わりも少なかったので、地方局ではどうなんだろう?と少し不安に思いながら札幌に異動して来ました。ただその不安を解消するように、1年間、部局を超えてみんなで番組をつくっていく経験ができたのは、感謝ですね。いろんな部署のメンバーが関わりましたが、「179市町村を繋ぐ」という共通の目標をきちんとみんなで共有できたのが、良いチームワークを生んだ要因だったと思います。」
山本さん:「簡単な番組だったらこうはなっていなかったかもしれないですよね。課題が大きすぎて、最初は、無理でしょってみんなが思っていましたが、少しずつ形になっていくプロセスを共有できたのが大きかったと思うんです。普通の番組だと、同じメンバーで1年間やると言われても、割とマニュアル化されているので、通常業務という感じなのですが、今回の『北海道スタジアム』は、高い壁をみんなで越えていくという感じで、とても一体感もあって、楽しくできました。」

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