NHK札幌放送局

夕張市長選挙 最近の結果は

統一地方選挙2019

2019年4月14日(日)午後6時06分 更新

統一地方選挙後半で行われる夕張市長選挙。
最近の選挙結果を振り返ります。 

【平成11年(1999年)】

現職の中田鉄治氏が前夕張市議会議員の小林吉宏氏を1500票余りの差で抑えて、6回目の当選を果たしました。
当時、中田氏は73歳で、道内の現職市長で最高齢でした。
また、6選は、道内の現職市長では最多でした。
夕張市の助役出身の中田氏は、初当選が昭和54年(1979年)で、昭和から平成にかけて24年間、市長を務めました。
中田氏は、6回の選挙のうち、昭和の3回はいずれも無投票、平成の3回は一騎打ちの相手との選挙戦を戦いました。
この選挙の投票率は86.41%でした。

【平成15年(2003年)】

中田氏の引退を受けて、新人4人の争いとなりました。
前夕張市助役の後藤健二氏が、前夕張市議会議長の川村実氏や前夕張市議会議員の森谷猛氏らを抑えて、初当選を果たしました。
石炭産業の衰退後、観光を産業の柱に据えた中田市政に対する評価が争点となり、後藤氏は選挙戦で、「“行財政正常化計画”の見直しをはかり、財政を正常化していきたい」と訴えました。
投票率は84.91%でした。

しかし、この選挙の3年後の平成18年(2006年)6月。
公営企業や第3セクターも含め、市の通常の収入の14倍にもあたる630億円もの多額の債務の存在が明らかになります。
長年にわたる観光施設のずさんな経営に加え、不適切な会計処理を行ったことで厳しい財政状況が表面化するのが遅れ、巨額の赤字が膨らんでいました。
後藤氏は「いまの財政状況では、国や道の支援がなければ行政の継続が危ぶまれる」として、国の管理のもとで借金の返済を行う「財政再建団体」への申請を表明。
自治体の“倒産”でした。
その後、市は、一般会計や観光事業などをあわせて353億円の借金を18年かけて返済し、そのために、税金の引き上げや市の施設の廃止など市民に負担を求めるなどとした「財政再建計画」を策定。
翌・平成19年(2007年)3月、同じく産炭地だった福岡県の旧赤池町以来15年ぶりとなる財政再建団体に指定されました。

【平成19年(2007年)】

後藤氏は「市が財政再建団体に転落した責任を取りたい」として立候補せず、市の内外から新人7人が立候補する混戦となりました。
7人の候補者数は、戦後行われた夕張市長選挙で最多です。
結果は、夕張市出身で札幌市内のタイヤ販売会社の社長を務めていた藤倉肇氏が、青森県の観光会社役員の羽柴秀吉氏や、前夕張市議会議員の千代川則男氏らを抑えて、初当選を果たしました。
藤倉氏は「元経営者としての経験と人脈をいかし、中小企業を誘致して夕張市の再建にあたりたい」などと訴え、夕張市の職員で作る労働組合を中心とした連合の支援を受け、工場や会社の従業員、商工業者へと支持を広げました。
急速に人口が減っていく中、この選挙は、有権者数が1万人を超えた最後でした。
投票率は81.72%でした。

その後、平成22年(2010年)、夕張市は、借金の規模などを示す財政指標が法律の基準を超え、全国で初めての「財政再生団体」となりました。
あらたにまとめられた「財政再生計画」では、平成22年度から17年間で、およそ322億円の借金を返済するとされました。
その後、藤倉氏は「市の再生に大きな影響力を持つ市議会の中に入って行政を後押ししたい」として、1期限りで市長を引退。夕張市議会議員を1期務めます。

【平成23年(2011年)】

藤倉氏の引退を受けて新人4人の争いとなり、東京都職員として平成20年(2008年)から2年余り夕張市役所に派遣されて医療行政に携わってきた鈴木直道氏が、自民党、公明党の地域支部、みんなの党が推薦した元衆議院議員の飯島夕雁氏らを抑えて、初当選を果たしました。鈴木氏は当時30歳。全国で最も若い市長でした。
鈴木氏は、「東京との連携」を公約に掲げ、特産品の販路の拡大や企業誘致を進めると訴えました。選挙期間中には東京都の石原慎太郎知事も応援に駆けつけました。
投票率は82.67%でした。

【平成27年(2015年)】

中田氏が3選した昭和62年(1987年)以来、28年ぶりに無投票となり、鈴木氏が2回目の当選を決めました。鈴木氏はその後、今回の知事選挙で北海道知事に転身します。

全国で唯一の財政再生団体、夕張市。
まちの将来への不安が広がる中、平成29年(2017年)、あらたな財政再生計画に国が同意。夕張市は現在、「財政再建」と「地域再生」の両立を目指して、公共施設や住宅を中心部に集めたコンパクトシティーづくりや若者の定住に向けた子育て支援などを進めています。
昭和30年代には5万人を超えていた有権者数は、現在、その7分の1以下にまで減っています。
まちづくりを今後、どのように進めていくのかー。
今回の市長選挙で、候補者が繰り広げる論戦に注目です。

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