NHK札幌放送局

“天才”クラフトビール醸造家の挑戦

NHK釧路放送局

2022年1月7日(金)午前11時55分 更新

全国各地の放送局を転勤している私たちにとって、その土地のは大きな楽しみの一つ。 地元のお酒も思い出深いものが多くあります。 私は去年3月まで新潟県での勤務。日本酒のおいしさや奥深さに感動しました。 近年は独自性を売りにしたクラフトビールが全国各地で作られ、人気となっています。 新潟から北海道への転勤が決まった直後、クラフトビール通の知人から 「北海道にクラフトビールの“天才”醸造家がいるらしい」と伝えられました。 ぜひ会って話が聞きたいと思い、道東・鶴居村を訪ねました。 (釧路放送局アナウンス 伊原弘将) 

クラフトビールを作るために移住を決意

クラフトビールを飲食店やスーパーマーケットで見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。国内の販売量はここ10年で2倍以上と市場も成長しています。

人口2500人と釧路地方で最も居住者が少ない・鶴居村

タンチョウの越冬地としても知られる自然豊かな場所です。この町でクラフトビールを作るために移住してきたのがこの方。

植竹大海(うえたけ・ひろみ)さん(36)。クラフトビールを作る醸造家です。

植竹さん
釧路地方はクラフトビールがあまり浸透していない地域。まずは皆さんに馴染んでもらえるようなビールを作りたいですね。

植竹さんはこれまで国内外の醸造所でクラフトビールを手がけてきました。
その数は700種類以上!海外のコンテストでも表彰されるなど、クラフトビール業界では「天才」と注目を集めています。

2021年8月に鶴居村に移住してきた植竹さん。「クラフトビールをブームから文化に」をモットーに活動しています。道内各地の醸造所に出向き、技術指導も行っています。

クラフトビールを鶴居村から広げる

そんな植竹さんが、新たにビール造りの場所として選んだのが…

2006年に閉校した旧茂雪裡小学校。
その体育館を醸造所にすることにしました。ことし夏の開業を目指し、年間300キロリットルの製造を予定しています。

醸造所を造るうえでこだわったのが「」。
クラフトビール造りでは1リットルの仕込みに対し、15倍の水を使用します。鶴居村は、良質で豊富な水を使える最高の立地でした。

植竹さん
非常に豊富できれいな水があるということが一番の決め手になりました。
クセがなく、あまり個性がない水なので色(特徴)をつけやすいんです。
作るビールによって自由にコントロールしやすい水かなと考えています。

植竹さんが閉校した小学校に目をつけたのにはもう一つ理由があります。
人材の育成です。ここ数年、クラフトビールの人気が高まる一方で、醸造家が不足している実態に危機感を覚えていました。

植竹さんは校舎を活かして、醸造を学べる場所にしたいと考えています。

植竹さん
ビール造りを学びたいという方を受け入れて、一緒に仕事をしながらどんどん技術を伝えていきたい。ここで学んだ方が周辺地域で独立されれば、醸造所を巡るといった旅行もできるようになると思うんですよね。

道東・鶴居村で始まった植竹さんの挑戦。クラフトビールを通じて、鶴居村の魅力を発信していくことをめざしています。

植竹さん
造っている土地に行ってビールを楽しむというのが本来の良さなのではないかと考えているので、できれば鶴居村に来てビールを飲んでいただきたいなと思います。早くビールを造り始めて、皆さんにおいしいと思ってもらえることにかけています。

取材後記

取材時に「『クラフトビールといえば鶴居村だよね』と思ってもらえるようになれば最高です」と植竹さんは語っていました。道東地域は海産物・乳製品など食の宝庫ともいえる土地です。おいしいお酒とのマッチングで、さらに魅力的な地域になるのではと期待が膨らみます。

2022年1月7日(金)

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