こんにちは。「ほっとニュース道央いぶりDAYひだか」胆振日高担当リポーターの内部明日香です。道央・胆振日高の70市町村の魅力をお届けする「ななまるMAP」では今回、平取町が誇るすずらんの群生地をご紹介します!

こちらは平取町芽生地区にある群生地です。かれんなすずらんの花が辺り一面に咲き誇っていました。広さはなんと15ヘクタールもあります。15ヘクタールと言ってもピンと来ないかもしれませんが、サッカーコートだとおよそ21面分の広さです。
なぜこのような広大な群生地が生まれたのか、平取町文化財課の長田佳宏さんにその理由を伺いました。

平取町文化財課 長田佳宏さん
「かつてこの地にはたくさんの軍馬が放牧されていました。馬たちはそこにあった植物をたくさん食べましたが、毒のあるすずらんは食べませんでした。そのため、今のように広い群生地になったのです。この群生を守るために、地元のボランティアの方々に来ていただいて、草刈りを行っています。不要な植物を人の手で取り除かないと群生状態が維持できない可能性があるからです。もともとは馬を放していましたが今はそういう時代ではないので、人の手で頑張ってやっています」
芽生地区のすずらん群生地はアイヌの伝統と近代の開拓が生んだ沙流川流域の「重要文化的景観」の1つにも選ばれているそうです。野生のすずらんなのに“文化的”とされているのは、こうした人の営みが影響しているからなんですね。
地域の歴史に育まれた群生地が今も地元の人たちの手で大切に守られていることを実感することができました。

群生地に足を踏み入れると、すずらんの花のかれんさはもちろん、辺りに漂う清楚な香りにも癒されます。風が吹くとその香りに包まれて、呼吸が深くなるのを感じました(^ ^)
芽生地区では現在、すずらんを間近に見ることができる鑑賞会が開かれています。期間は6月5日までですので、ぜひ平取町で体感してみてください。(^ ^)それでは!
前回の「ななまるMAP」ではアイヌ工芸を多くの人に伝えようと活動する白老町の女性たちをご紹介しました。こちらの記事も併せてごらんください♪
アイヌ工芸を多くの人に!白老町の女性たち
2022年5月31日