NHK札幌放送局

“読む”ラジオ あなたの町の“#ナナメの場”   ~帯広 NPO法人「ぷれいおん・とかち」~

NHK高校放送部

2022年2月24日(木)午後1時08分 更新


タテ(家族や先生)でもヨコ(友達)でもない“ナナメの関係”で、普段はちょっと話しにくい悩みや夢をゆるーく語り合う「ラジオ #ナナメの場」。あなたの町の“ナナメの場”コーナーでは、長年子どもの「あそび」を通じた地域社会づくりを実践している帯広のNPO法人「ぷれいおん・とかち」の皆さんにお話を伺いました。MCの二人は事前にぷれいおん・とかちへおじゃまして活動のようすを取材(その取材記事はこちら)、放送当日はぷれいおん・とかちの皆さんに、NHK帯広放送局のスタジオへお越しいただきました。 放送日:2022年2月20日 (#ナナメの場 ホームページはこちら


神門アナ:NHK帯広放送局から生放送、「ラジオ#ナナメの場」。家族や友だちとはちょっと違う、ナナメの関係の人たちとゆるくつながって、もう1つの居場所を作ろうという番組です。お送りしているのは…

ずーちゃん:ずーちゃん こと 水野莉穂と、

ゆりなさん:まえだゆりなと、

神門アナ:進行のお手伝いはNHK帯広放送局の神門光太朗です。

【ラジオ #ナナメの場 MC】

水野莉穂(ずーちゃん) … 写真中央

紅茶の喫茶店アグラクロック オーナー。2017年北海学園大学を卒業して半年後、生まれ育った恵庭市で喫茶店をオープン。“自分が好きなじぶんで居られるところ”を大切にした場づくりを通して、輪づくりをしている。
今後は、田舎暮らしを通して、季節と暮らしながら遊ぶ場づくりを計画中。

まえだゆりな … 写真左

北海道函館発のうたうたい。 つまずきながらもまっすぐに生きるうたをうたう。日本や海外の子どもたちとの曲作りワークショップ、演劇やダンスチームとのコラボなど、表現をすることの可能性に挑戦。2018年車で日本一周”my way tour”、2019,2020年度NHKほっとニュース北海道ED曲、現在FMいるか「サウンドセレクト」番組DJ担当。

【進行】神門光太朗アナウンサー(NHK帯広放送局) … 写真右


神門アナ:「あなたの町の"ナナメの場"」のコーナーです。
きょうは帯広のNPO法人「ぷれいおん・とかち」の皆さんにお越しいただきました。皆さんよろしくお願いします。スタジオにお三方いらっしゃっています。
ぷれいおん・とかちは子どもから大人まで、さまざまな年齢・世代を越えて遊びを中心とした活動をされています。それを通じた子どもの育ちを見守る地域社会づくりに取り組んでいらっしゃいます。

きょうお越しいただいたのは事務局長の羽賀陽子さんです。そしてぷれいおん会員の「ガミさん」。よろしくお願いします。そして「スッポンくん」です。

【ゲスト】帯広のNPO法人「ぷれいおん・とかち」の皆さん
  羽賀陽子さん:     ぷれいおん・とかち事務局長
  「ガミさん」(31歳):  ぷれいおん・とかち会員
  「スッポンくん」(中3): ぷれいおん・とかち会員

(写真左から スッポンくん、ガミさん、羽賀さん)

神門アナ:羽賀さんは事務局長ということなんですね。

羽賀さん:はい、事務局長という肩書はそうなんですけど、雪かきしてきました。

(一同、笑い)

神門アナ:雪、大変ですよね~ それでぷれいおん会員ということできょうおふた方いらっしゃっていますけれども、会員というのはどういったものなんですか。

羽賀さん:会員制の組織でして、会員でなくてもほとんどの方が参加していただけるんですけれども、会員になってつながることで、より活動が楽しさだったりつながりだったりっていう、本当の意味での居場所になると思っていますので。月の会費がかかるんですけれども、お子さんが小さい時は親子でいろんな活動に参加して小学生ぐらいになってくると子どもがほかの他世代でも活動に参加できますので、「どんどんつながる」という意味で会員制を取っています。

神門アナ:その会員の中でも大人の「ガミさん」と中学3年生「スッポンくん」にもきょう来てもらっています。ガミさんはもともと小学生の頃からぷれいおんには参加されていたんですね。

ガミさん:小学1年生のころから、25年くらいになります。

神門アナ:今そしてお仕事は…

ガミさん:はい、小学校の教員をさせていただいています。

神門アナ:学校でお子さんたちと共に過ごすとともに、ぷれいおんでもお子さんたちと活動されているということなんですね。きょうはよろしくお願いいたします。

神門アナ:そして気になるのが「スッポンくん」です。中学3年生、水色のジャージで眼鏡のフレームも水色だね、好きなの?

スッポンくん:青は小学生の時に好きだった色で、ジャージはいとこからもらいました。

(一同、笑い)

神門アナ:
スッポンくんは、いつからスッポンくんと呼ばれているんですか?

スッポンくん:小学4年生のときにスキー合宿っていう企画に初めて参加して、そのときにあだ名が付きました。

神門アナ:名前は気に入っていますか。

スッポンくん:はい!気に入っています!


あだ名で呼び合う

ずーちゃん:なぜ、あだ名で呼び合っているんですか?

羽賀さん:ぷれいおんの文化の1つにあだ名文化がありまして、高学年の活動というのが4年生5年生ぐらいから、今隣にいるガミたちが主導してキャンプに行ったり、この間はスキー合宿に行ったんですけれども、そういった「活動」に行くとあだ名が付けられる、そこに行かないとあだ名は持てないので。

ずーちゃん:ちょっと特別なものなんですね。

神門アナ:ツイッターで「スッポンくんだなんて、なぜそんなあだ名になったの?」という質問が来ていますが。

スッポンくん:スキー合宿であだ名を決めるときに、あみだくじでまず頭文字を決めようってことになって。ぼくが「ス」になって、その後グループで「ス」で始まる言葉をたくさん言っていって、その中からスッポン。

ずーちゃん:そうなんですね。良いのがチョイスされたなあ~ エピソードはここからきているじゃなく、そういうゲームみたいな感じで決まるんですね。
あだ名って、その名前でいるときの好きな自分になれるみたいな感じがすてきですよね。

羽賀さん:そう言われるとそうですね。

ガミさん:あだ名で呼び合うことで、上下関係じゃなくてスッポンみたいな中3のことも大人と子どもじゃなくて、仲間として話しやすいっていうのはあるのかな。

ずーちゃん:なるほど!

ゆりなさん:ぷれいおんさんは、ふだんどういった活動をされているんですか?

羽賀さん:先ほどご紹介いただきましたように、ゼロ歳から小・中・高校生、若い社会人、それから子育て世代、私よりも上の祖父母世代まで、もうごちゃごちゃに混ざり合って、テーマとしてはまずは「遊ぶ」。リアルに遊ぶこと。それから「つながる」。これもリアルにつながる。もう一つは「ともに育つ」。親も子供も地域も、みんなで育ちあいましょうということをテーマにして、いろいろな遊びを中心とした活動をしています。

ずーちゃん:その活動内容はだれが考えるんですか?

羽賀さん:実はこの団体はNPOになる前から帯広・十勝でもう50年になる活動ですけれども脈々とこれはいいね、という活動が残ってきたかなと思いますし、今やりたいって思う会員さんがこれをやりたいと言いだして始まる活動もたくさんあります。

ずーちゃん:会員さん自体が始められるんですね。


「居心地の良いところ」

ずーちゃん:きょう皆さんが来てくれて、先ほどから私たちが言ってきた「ナナメの場」とか「ナナメの関係」っていうのがすでに感じられるんですけど、ガミさんはそういうぷれいおんに関わる中で、ナナメの関係のようなことを感じることはありますか?

ガミさん:そうですね、ぼくもそのナナメの中でだんだん成長してきた身としては、やっぱり小・中・高・大、学生の頃は上の人たちとの関わりってすごく安心感があったりとかなんとなく一緒に居られる、なんていうんですかね、何か求められるわけでもなく、すごく居心地のいいところだったなっていうのと、あと今ぼくらみたいな立場の少し若い大人たち、おにいさんおねえさんたちには、一緒の活動を通してすごく楽しさを共有したり、憧れみたいなものを感じていたなっていうふうに思って。今自分がそういう立場になって、スッポンみたいな下の子を見て頼りにされる喜びだったりとか、彼の成長を長い目で喜び、みたいなことを思っています。

ずーちゃん:すごく素敵な関係ですね!


「人と関わることがすごく楽しいということを」

ずーちゃん:じゃあ見守られているスッポンくんは、ナナメの関係っていう、
家族とも学校の友達とも違う関係みたいのを感じますか?

スッポンくん:もともと自分が人と関わることがあまり得意な方ではなくて…この活動に参加して、みんな平等にっていうか、同じように皆遊んだり関わることができて、人と関わることがすごく楽しいんだなっていうことを学んで…
これからもこの活動に自分の力を入れられたらなって思っています。

神門アナ:羽賀さん、涙ぽろっと落とす仕草をされています。

羽賀さん:コミュニケーションが苦手だったって初めて聞いたのですごくびっくりしました、うれしいです。これから力を発揮する場所があると思うのでよろしくお願いします!

スッポンくん:よろしくお願いします(笑)

ずーちゃん:素敵…


ひとりの人として

ゆりなさん:こうしていろんな人に出会える場になっているのかなと思ったんですけれども、子どもだけじゃなくてお母さんたちにもスポットを当てて活動されている様子を、インタビューを通して見させていただいたんですけれども…
お母さんに対して、一人の人と向き合うってどういう意図があるんですか?

羽賀さん:お母さんになると「誰々ちゃんのママ」ってどうしても呼ばれることが多かったり、子育ては自分で頑張んなくちゃ、自分の責任だって今思う風潮がわりとあると思うんですけれど、もともと子育てってね、おかあさん・おとうさんだけでするものではなくて、地域の中で、いろんな人の中で育つ・育てる、お互いに育っていくっていうものだと思うんですよね。
脳科学的にも子育てっていうのは地域でみんなでするものなんだよ、というのが証明されたというお話も聞きましたし、やっぱりお母さんとしてまずは参加していただくんですけれども。
呼び方としては下のファーストネームで「何々ちゃん」ってお母さんのことをみんなで呼び合って、そのお母さん一人一人のできることをちょっとやってくれない?という声かけをしたりとか、少しずつ関わって。
今スッポンくんも「自分のできることを」って言ってくれましたけれども、おかあさん・おとうさんたちも本当に同じで、関わっていくうちに私これができるなっていうふうに思ってもらえることで、関わっていくことの楽しさを学んでくれる場にもなっているんじゃないかなっていうふうに思います。

神門アナ:確かに最近、「何とか君ママ」とか「何とかちゃんパパ」とかいう言い方が多いですけれども、ちゃんとその親御さん本人のファーストネームで呼んで差し上げるという。

ずーちゃん:一人の人として。

羽賀さん:やっぱりそれが大事なのかなって思います。

ゆりなさん:お母さんが主役になっているというか、お母さんがやりたいことをやっているときって、きっと子どもが見たらすごくうれしいんじゃないかなと思って、なかなか家庭では見られないもの、お母さんの姿を見られるって、すごくうれしくて子どもたちもキラキラするような印象がありました。

羽賀さん:本当にお母さんたちが楽しそうにしていれば子どもたちも安心して、お母さんがリラックスしていると、子どもたちもその場にいて安心して遊びだしたりもしますし。どうしても最初入ってくる時はみんな緊張しますけど、会員制であるひとつの意味は、もういつも行ったら誰か人がいるっていう場所で、何々君大きくなったね、みたいな話も声をかけられる事で、私もそうでしたけれども。「私のこととか私の子どものことを見てくれる人がいる」って思うだけで
安心できたらいいなと思っていますね。


「今、どう?」

ずーちゃん:やっぱりおかあさんとおとうさんって、突然ママ・パパになるじゃないですか。だからどうしていいか分からないこととかいっぱいあると思うんですけど、そういうときに何かサポートしてあげたりすることってありますか?

羽賀さん:サポートというか、今どんなことで悩んでいるのか、とまずお話を聞いてみる。お母さんはどうしても親子で家の中で、今特にコロナで煮詰まって親子密室になりがちですけれども。今、どう?と声をかけて、お話を聞くっていうところだけでも、そうなんだ大変なんだね、と共感するだけでも、ひとつほっとしてもらえるのかな、という気はします。

ゆりなさん:心強いですよね。


やはり、ひとりの人として

ゆりなさん:今回「夢中」というテーマを掲げてこの番組やらせていただいているんですけれども、ガミさん、今回のぷれいおんの活動の中で、「夢中」見つけたよだったり、こういう夢中になっていることをやっている人がいたよとかありますか?

ガミさん:ぼく自身がそんなに夢中になってやっているっていう経験があんまり…無いというわけじゃないんですけれどもひとつ思ったのは、夏はキャンプで冬はスキーで、体育館貸し切ったりしていろんな遊びしていたりするんですけど、そうやって子どもと遊んでいるときに夢中になっているかな、と思って。
子どもが楽しいかなっていう感じでやっていなくて、自分がすごく楽しみながらできているなっていうのがその時間なのかなと、改めて思いましたね。

ずーちゃん:先生としてかかわっている子どもたちは、居場所みたいなものを持っている子が多いですか?

ガミさん:子どもそれぞれ家庭環境もあるので一概に言えないところはありますけれど… 
ちょっと質問とずれちゃうかもしれないですけど、小学校の教員としては、そういう関わりをしていこうっていう責任を持ってやっていこうというつもりではありますけど、逆に言うと、ぷれいおん・とかちで一人の「ガミ」というあだ名の大人としては、やっぱり先生以外の関わりということで、なるべく先生っぽくなく、いろいろな人のひとりとして関わっていけたらなっていう。そっちの方がぼく自身楽しめるのかなと思ってやっています。

ずーちゃん:ぷれいおん・とかちに関わっていること自体が、もう「夢中」のひとつなのかなって感じました。

ガミさん:そうですね。

ゆりなさん:素敵…

ゆりなさん:スッポンくんは今何か「夢中」ということはありますか。

スッポンくん:今学校から帰ってきたら「モンキーマジック」さんというアーティストがいるんですけど、その人の音楽を毎日聞いて過ごしています。

ずーちゃん:いろんな人とコラボしているから、幅広い音楽が聴けますよね。

スッポンくん:その人を通じて、ほかのアーティストさんのこと知れたりして、楽しいです。

ずーちゃん:どうやって出会ったんですか?

スッポンくん:もともとお母さんがモンキーマジックさんのファンで。そこから聞くようになって自分もファンになっていきました。

ゆりなさん:きっと中学生のときに聞いていた音楽って、すごく自分の中に残るから、いっぱい聞いて、いっぱい吸収してほしいなと思います。

神門アナ:あなたの町の"ナナメの場"。帯広のNPO法人「ぷれいおん・とかち」の羽賀陽子さん、そして会員のガミさん・スッポンくんと、この時間はお話をしてきました。このあともこのスタジオに残っていただきまして、お話に参加してもらえればと思います。
「あなたの町の”ナナメの場”」のコーナーでした。


このインタビューに先立ちずーちゃん・ゆりなさんが取材した記事 『縦・横・ナナメのネットで、地域の子育てを受け止める「ぷれいおん・とかち」』はこちら

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