新年度が始まる4月。新しい環境はワクワクするけど、ちょっと不安…。そんな今だからこそ、自分の“居場所”、探してみませんか。 NHK北海道がテレビやラジオでお届けしている「#ナナメの場 みんなでつくろう、もうひとつの居場所」。4月の放送に向けたロケの合間、MCの水野莉穂さん(ずーちゃん)とまえだゆりなさんに「子どもや若者の幸せ」について聞いてみると、いろんなヒントが飛び出しました。 この春NHKが始める「君の声が聴きたい」プロジェクトとのコラボ企画です!
前編に引き続き、後編ではMCのおふたりが考える新しい環境での過ごし方や、旅に出ることの良さについて語っていただきました。
#ナナメの場 みんなでつくろう、もうひとつの居場所
タテの関係にある親や先生、ヨコの関係にあるともだちには話しにくいことも、近所のお姉さんのような“ナナメの関係”の人になら、そっと打ち明けられるかも。家でも学校でもない、もうひとつの居場所「ナナメの場」を広げる、NHK北海道のプロジェクト。
【放送予定】
<テレビ> 4月15日(金)総合・北海道ブロック 午後7:57~「#ナナメの場 スペシャル」生放送 …ずーちゃんとゆりなさんが、北海道で居場所づくりに取り組む人たちと一緒に「ナナメの場」について考える番組です
<ラジオ> 4月16日(土)FM・北海道ブロック 午後4:00~「ラジオ #ナナメの場」生放送 …ずーちゃんとゆりなさんがリスナーのみなさんと一緒にモヤモヤや今の思いを語り合ったり、みなさんの声から歌を作ったりする番組です

【#ナナメの場 MC】
水野莉穂(ずーちゃん) … 写真左
紅茶の喫茶店アグラクロック オーナー。2017年北海学園大学を卒業して半年後、生まれ育った恵庭市で喫茶店をオープン。“自分が好きなじぶんで居られるところ”を大切にした場づくりを通して、輪づくりをしている。今後は、田舎暮らしを通して、季節と暮らしながら遊ぶ場づくりを計画中。
まえだゆりな … 写真右
北海道函館発のうたうたい。 つまずきながらもまっすぐに生きるうたをうたう。日本や海外の子どもたちとの曲作りワークショップ、演劇やダンスチームとのコラボなど、表現をすることの可能性に挑戦。2018年車で日本一周”my way tour”、2019,2020年度NHKほっとニュース北海道ED曲担当。
私たちの幸せって?居場所って? #ナナメの場 MC二人が語ってみた【前編】はこちら
ともだちができるか不安…好きを磨く時間にしてもいいかも
ディレクター:新年度を迎える子どもたちに、なにか伝えたいことはありますか?
ずーちゃん:新年度か…ちょっと怖いよね。
ゆりな:私は転校が多かったから、新しい環境に踏み込んでいく側だったんだよね。どんな場所だろう、ともだちできるのかなっていう不安があって。それもあって深く入り込めないというのが今もあって。
もうすでにできている「この子とこの子が仲良い」っていう人間関係のあいだに入ってはいくし、仲良くしてくれる子はいるけど、「あの時面白かったよね」というような話には入っていけない、とか。いつか離れるんだろうなという気持ちもあったから。この子の一番のともだちにはなれないんだっていう気持ちが、すごく悲しかったけどずっとあって。いつも友達がいないわけじゃないんだけど、さみしい気持ちはあった気がする。
その中で、どうやって溶け込もうかというのを考えていたのかもしれない。お笑い芸人の真似をしてみたり。
ずーちゃん:そういうキャラだったんだ(笑)
ゆりな:でもウケなかったりね(笑)
ずーちゃん:ともだちができないで、周りがみんな仲良くなっていくってしんどいな。そういう時ってどうしたらいいんだろうね。
ゆりな:クラス替えとかでともだちと離れ離れになってとか、あるかもしれないよね。友達ができないならどうしたらいいだろう。
ずーちゃん:好きなことを突き抜けるほど磨く時間にするとかね。好きなことをすごく磨いていたら、クラスじゃなくても、ほかのクラスや大人で出会えるかもしれないし。広がっていくのかな。
外にいっぱい人はいるよと言われても、いきなりは踏み出せない。そこにつながるには、「好き」をいっぱい磨いていたら、外からも風穴があくかも。そこで別の世界やともだちとつながれるのかな。転校してすぐとか、どうしてた?
ゆりな:けっこう一人でいたかも。高校に入学したとき、ともだち一人もいなくて。一人で過ごしていたけど、ふとしたときに、あまり仲良くならなかったような正反対のタイプの女の子と話してみたら、居心地いいかもってなって。お祭り行こうってなって仲良くなって、今でも続いてる。
絶対ともだち作らなきゃって感じで頑張ってたときじゃなくて、ふとしたときに、仲良くなってた。だから、そんなに気にしなくていいのかも。
ずーちゃん:そっか。自分の外に答えがないなら、いったん自分を磨くというか、自分のレベルアップに時間を使うというのはありかも。自分が輝いてたらみんなも気になって寄ってくるというのはありそう。

旅に出てみる
ゆりな:ずーちゃんは、たくさん旅に出ていろんな人と出会ってきたと思うけど、それこそ学校の中の世界と違うよね。
ずーちゃん:そうだね、行ったらいろんな人がいて。旅人って、その場のその人を認めている空気があって、それが素敵だなと思って。その人が家に帰ったら妻に文句を言われていようが、会社では仕事ができなかろうが、旅をしているこの人はこの人だよねっていうのができあがっていて。そういう風に認め合っているのが素敵だなって。その人がいたい自分でいいよってみんなが認めている感じ。
ゆりな:はじめましてだから、その時の自分がすべてなんだね。
ずーちゃん:そうそう。仕事とか本名とかあまり知らないけど、こんな旅をして、こんなことに感動してきて、こんな写真を撮るんだ、みたいな、旅人の共通言語で世界が成り立っていて。心地いい自分でずっといるから、その世界が好きで旅を続けてきたのかな。
みんながそれぞれの時間を過ごしてて、交わったり、一人だったり。上とか下とかなくて。日本一周をしている人がえらいわけでもない。フラットな世界だなと。
一人旅は、制限されてることが好き。手持ちのお金と限られた時間で、私は何ができるんだろう、どこに行って誰と出会えるんだろう、と。自分の持ってるものだけで、こんなことをしてきたとか、こんな素敵な思い出ができたっていうことで、自分を好きになれる。
ゆりな:今ちょっと制限はあるけど、旅に出るっていうのも、選択肢を広げるひとつかもしれないね。

「#ナナメの場」では、ずーちゃんとゆりなさんがこんなふうに楽しく、時に真面目に、おしゃべりしています。
卒業、新年度、新生活…思っていること、人に伝えたいこと、人にはなかなか話せないこと… 一緒にゆるりとお話しませんか?あなたの思い、お気軽にお寄せください!

私たちの幸せって?居場所って? #ナナメの場 MC二人が語ってみた【前編】はこちら
そして、「君の声が聴きたい」プロジェクトでは5月、若い世代のみなさんの“声”をNHKのさまざまな番組の中で届けていきます。いま何を思い、大人や社会にどんなことを願っているのか、その「本音」をNHKに教えてください。

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