皆さんから寄せられた疑問に答える「シラベルカ」。
今回は2つの質問をいただきました。
「北海道の道路標識によくある動物注意。どのように注意するとよいのでしょうか」
「雪が降ると、高速道路は細かく最高速度が変更になるのに、一般道は変更されているのを見たことがありません。どうしてでしょうか」
北海道ならではの車の運転に関する疑問。
シラベルカ取材班が調べてきました。
(札幌放送局 堀内優希)
動物注意の標識、どうすればいい?
北海道の道でよく見かける動物注意の標識。

このうち、道内の国道に表示されている生き物は、よく見かけるシカのほか、牛、馬、キツネ、タヌキなど合わせて6種類だということです。

釧路市にはツルへの注意を呼びかける標識もあります。

道東では、ツルが低空飛行して車にぶつかることがあり、地元の自治体からも強い要望があったため設置されました。
地域によってさまざまな種類がある動物注意の標識。
どのようにして設置されているのでしょうか。
国道を管理する北海道開発局に聞きました。
北海道開発局建設部道路維持課の宮﨑隆徳道路防災専門官によりますと、パトロールや接触事故の報告に基づいて、飛び出しのおそれがある動物の標識が設置されているといいます。
北海道開発局 建設部道路維持課 宮﨑隆徳 道路防災専門官
「動物が飛び出すおそれがあるかもしれない地点から30メートルから200メートルまでの地点の間に設置することになっています」

動物注意の標識を見かけたときに、具体的にどのような運転をすればいいかは、とくに決まりがないということですが、動物との接触は大きな事故につながることもあり、スピードを落とすことなどが大切です。
特に冬場は一層の注意が必要だといいます。
北海道開発局 建設部道路維持課 宮﨑隆徳 道路防災専門官
「路面も悪いので滑りやすくなっていますし、そんな中で動物が飛び出してきた場合、反応が遅れて衝突することもありますので、動物注意の標識を見かけた際には、通常よりもスピードダウンしながら警戒して運転していただければと思います」
一般道では最高速度は変更されないの?
雪が降ると、高速道路では最高速度が細かく変更されているのをよく見かけます。

しかし、一般道で最高速度が変更されているのは見かけません。一体なぜなのでしょうか。
北海道警察本部交通規制課の大澤弘規課長補佐が教えてくれました。

北海道警察本部 交通規制課 大澤弘規 課長補佐
「高速道路などにつきましては、車両の走行速度が速く、交通事故が発生した場合に重大な事故になりやすいといった状況がありますので、天候不良時などには臨時の最高速度規制を実施しています」
一方で、一般道について、道警では道路にカメラを設置したり、パトロールを行ったりして道路状況を随時確認しています。
ただ、高速道路に比べて範囲が広く、道路状況と規制の内容にずれが生じるおそれがあるため、一般道では原則として、最高速度の規制を行っていないということです。

北海道警察本部 交通規制課 大澤弘規 課長補佐
「最高速度規制というのは、あくまでもその道路における車両の走行速度の上限を示しているものですので、車を運転する際には、制限速度の範囲内で現場の道路環境ですとか、天候・路面状況に応じて、安全に運転していただければと思っています」
冬の運転の注意点は
では、冬の運転では、どんなことに注意すればいいのでしょうか。
北海道生活1年目の私が、自動車教習所で聞いてきました。
札幌市内にある自動車教習所では、毎年この時期、凍結した路面などを再現した特設コースを設け、冬道に特化した運転講習を行っています。
ツルツルに凍った路面では、わずか時速20キロの速さで走行しても、ブレーキを踏みこんでも車は止まらず、そのまま障害物に衝突してしまいました。
一方、5キロほどスピードを落として走行すると、20キロ走行の時と同じ場所でブレーキを踏んでも、停止するまでの距離は半分ほどに短くなりました。
凍結した路面では、スピードを抑えることが何よりも重要だということです。

そして、わだちができた、でこぼこの雪道の走行では、ハンドルを切りすぎてしまうとタイヤが横に滑り、路肩に突っ込んでしまいました。

こうした道では、スピードを落としてハンドル操作を小さくすることが大切だといいます。
桑園自動車学校 教務部 丸山悦英さん
「路面状況に応じた速度コントロールと早めのブレーキング、それから気温などを気にして走ることが安全運転だと思います」

北海道では、雪の季節がまだまだ続きます。
車を運転する際は、事前に天気や交通に関する情報を確認し、路面などの状況に応じた対応を心がけましょう。
2023年2月3日

シラベルカ取材班が調べました👇
シカとの事故を防ぐには?
雪道はなぜデコボコになるの?
投稿はこちらから↓


