白老町にあるアイヌ文化の発信拠点、ウポポイが開業して1年を迎えました。今後、アイヌの歴史や文化の理解を深めてもらうため、学校教育との連携に力を入れていくことにしています。
民族共生象徴空間=ウポポイは2020年7月12日、白老町にオープンしました。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、7月7日までのおよそ1年間の入場者数は25万5000人余りと、年間の目標のおよそ4分の1にとどまりました。
このうち入場者のおよそ2割を占める5万7000人は、全国から修学旅行などで訪れた小中学生や高校生でした。

ウポポイでは、アイヌ民族の歴史や文化の理解を深めるため、教諭を対象にした研修会を開くなど学校教育との連携に力を入れることにしています。
また、感染対策として一部の体験プログラムが制限される中、博物館の展示スペースをオンラインで楽しめる「バーチャル博物館」の取り組みを始めたいとしています。
ウポポイを運営するアイヌ民族文化財団 齊藤運営本部長(7月9日の会見)
「ウポポイがアイヌ文化の扇の要となり、ネットワークの拠点として文化の継承・創造・発展に注力してきたい」
高い関心 誘客強化を
加藤官房長官は12日午前の記者会見で、「コロナ禍の影響の中で目標としていた年間100万人の来場数には及ばなかったが、来場したことに対する満足の声も多数寄せられており、ウポポイやアイヌ文化に対する関心を高めて頂いたのではないかと考えている。今後も感染防止対策は進めていかなければならないが、展示や体験、交流プログラムなどのさらなる充実や周辺の観光地と連携した誘客の強化などに取り組んでいくことが必要だ」と述べました。
2021年7月12日放送
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