去年1年間に道内で起きた特殊詐欺の被害状況がまとまりました。依然として危機的な状況となっています。(札幌放送局 髙山もえか)
増える特殊詐欺 去年の北海道は…
北海道警察本部のまとめによりますと、去年1年間に道内で確認された特殊詐欺の件数は308件でした。ここ数年は増加傾向にあり、とくに去年はこの10年余りで最も多くなりました。

一方、被害額は合わせておよそ12億4000万円にのぼりました。年末にかけて被害額が比較的、少なかったこともあり、過去最悪だった平成26年の被害額を1千万円ほど下回りましたが、それでも過去2番目に多い被害額となりました。

続いて、手口別の被害額の内訳です。
最も多かったのが架空請求詐欺で、全体の6割近くにあたるおよそ7億1600万円にのぼりました。架空請求詐欺は件数も前の年から倍増しました。
次いで、オレオレ詐欺がおよそ3億2400万円、キャッシュカード詐欺盗がおよそ9900万円などとなっています。

注意すべき手口①架空請求詐欺
被害を防ぐには、だましの手口を知ることが一番の対策になりますから、今回は特に注意していただきたい2つの手口についてご紹介します。
1つ目は、架空請求詐欺で頻繁に使われる「老人ホームの入居権が当たった」などと言ってくる手口です。この手口では、詐欺グループは「権利を使わないのであれば、ほかの希望者に名義を譲ってほしい」と持ちかけてきます。

ここで承諾してしまうと、今度はそれを口実に「名義貸しは犯罪だ」と言いがかりをつけて、解決金などの名目で支払いを要求するのです。身に覚えのない話はすぐに電話を切って、警察に相談してください。

注意すべき手口②キャッシュカード詐欺盗
そして、要注意の手口、2つ目はキャッシュカード詐欺盗です。
この手口では、詐欺グループは警察官や金融機関の職員を装い、「キャッシュカードが犯罪に悪用されている」とか「勝手に預金が引き出されている」などと言って、直接、自宅に現れます。

そのうえで、「カードを更新する」などともっともらしいことを言い、しばらくの間、封筒にカードを保管するよう指示します。

そして、被害者が目を離した隙に別のカードが入った封筒とすり替えて、カードを盗み取ります。あらかじめ聞き出しておいたカードの暗証番号を使って、まんまと口座から預金を引き出すという手口です。

実際には、警察官などがカードを受け取りに現れることはありませんし、封筒で保管させることも決してありません。こうしたことを言われたら真っ先に詐欺を疑ってください。

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2023年1月12日
