若手制作者たちが、これまでの演出・文法・テーマから自由な新しいテレビの形を模索する「ドキュメント20min.」。7月3日(月)午前0:00(日曜深夜)
からの放送は、京都→知床1200km1泊2日をCO2排出量100kg以内で移動せよ!行けば分かるさSDGs迷わず行けよCO2ジャーニー!担当ディレクターに制作の舞台裏を聞きました。

「見たいテレビなどない」という若い世代に向けて「こんなテレビ見たことない!」と言ってもらうための20分間「ドキュメント20min.」。7月3日(月)午前0:00(日曜深夜)の放送は「CO2と格闘する21世紀型旅番組」です。

二酸化炭素を計って旅すると車窓の景色が違って見えます。前代未聞の旅の条件は、CO2排出量100kg以内で京都~知床1200kmを1泊2日で移動すること。

達成できれば、世界自然遺産を満喫できる権利を進呈。できなければ、その場で即刻帰宅。環境への意識もバラバラな2人の若者が、鉄道・飛行機・車を乗り継ぎながら、地球にやさしい珍道中。行き当たりばったり?思わぬ壁が?・・・という番組です。

制作にあたったのは、ディレクターの神谷友輔さん。

神谷さん、若者2人がCO2の排出量100㎏を超えないよう交通手段を選びながら知床まで向かう旅ドキュメンタリーを制作しようと思った、いちばんの理由はなんでしょうか?
自分も以前はSDGsやサステナビリティーに正直、興味がありませんでした。
しかし、自分が好きな旅に必要な乗り物もCO2を排出しているなと思い、企画を思いつきました。環境問題に取り組む若者と、環境問題にはまったく関心のない友人同士が旅することで、何か新しい発見や時間があるのではないかと思い、この2人を選びました。視聴者に、2人の旅の奮闘や楽しさを通じて、楽しみながらCO2の排出を感じてもらえるように制作しました。

今回の番組制作や編集で最も苦労した点はなんでしょうか?
公共交通機関による事前の取材交渉です。
旅人が目的地まで交通手段を決める「リアルガチ」の旅だったため、使う可能性がある公共交通機関や施設など15社ほどの撮影許可や条件を交渉させていただきました。事前の申請や確認に時間がかかりました。
おかげさまで、北海道の事業者さんはとても好意的で、ほとんど条件なく撮影OKをいただきました。しかし、結果的に使わなかった乗り物も多く、そこは大変心苦しかったです。
もうひとつは、CO2排出量に関する取材です。
地球規模でCO2の排出量が問題になる一方、企業もとても敏感で、多くが減らそうと努力をしています。各事業者に取材するだけでなく、国土交通省の環境政策課にも確認し、数値はコロナ禍前の2019年度の各交通1人あたりのCO2排出量の概算を使用してルールを作ることにしました。
番組の後半では、木のCO2吸収量について言及があります。その数値は知床財団さんや東京大学の研究室のお力を借りてはじき出しました。

制作者からの、この番組のイチオシを教えていただけないでしょうか?
北海道の視聴者のかたに対して特にですが、函館から知床まで、どの公共交通機関を使って横断するのかが見どころです。
また窓からの景色や観光名所でも、自然の雄大さを見ることができます。
ゴールでの知床では、ある自然体験が待ち受けています。知床の環境活動の歴史と尊さも感じられると思います。

若手制作者たちが、これまでの演出・文法・テーマから自由な新しいテレビの形を模索する「ドキュメント20min.」。今回の「CO2ジャーニー」は7月3日(月)午前0:00(日曜深夜)から総合テレビで放送します。ぜひご覧ください。