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写真で振り返る中標津の100年

ほっとニュースぐるっと道東!

2022年12月16日(金)午前11時37分 更新

中標津町の歴史を振り返る写真集がこのほど発売され、地元で話題になっています。街並みの移り変わりやそこに息づく暮らしの変化を見ることができます。作られた経緯や思いを取材しました。 (中標津支局 原田未央) 

中標津町にある書店、入ってすぐの一番目立つところに、その写真集が平積みされていました。9月に発売された「写真で見る中標津町の昔と今」です。

6章に分かれていて、およそ360枚の写真や地図、画像が掲載されています。各地区の街並みや公共施設、お祭りなどのイベント、閉校した学校を含む校舎など、100年間の中標津の移り変わりを見ることができます。

1枚1枚に込められたドラマ

写真集を発行した印刷会社の社長の雨宮慶一さんです。町のふるさと納税の業務を担う観光協会の副会長でもある雨宮さん。返礼品に役立てたいとこの写真集を企画しました。掲載した写真の多くは町から提供を受けたもので、当時の様子が分かるものや、現在と様子が大きく変わっているものを選びました。中標津出身の雨宮さんにとっても思い出の景色と重なったといいます。

雨宮慶一さん
「自分で編集していても懐かしい写真だらけでなかなか仕事がはかどらなかったです。『実は私載っているんですよ』っていう報告をいただくとか、自分が思っていないところで写真1枚1枚にドラマがあったりで」

同じアングルで今と昔の街並みを比較

写真集の見どころのひとつが過去と現在の街並みの比較です。同じ場所を同じアングルで掲載していて、どのように変化したか一目でわかるようになっています。以前、町の郷土資料館が開いた企画展の展示を参考にしました。

左側は昭和10年前後に撮影された標津川にかけられた木造の橋。当時原野開拓で活躍していた殖民軌道のガソリン機関車がわたっています。そして右側が現在の写真。河川敷が整備され、中標津大橋が架かっています。

写真集には雨宮さんみずから撮影した写真も使われています。

左側は雨宮さんが撮影した中央通り。中標津の中心部を東西に走る主要な通りです。右側は昭和40年代に撮影された同じ場所です。現在57歳の雨宮さんが子どもだった時代。現在よりも多くの店が軒を連ね、人々が行き交っている様子が伝わります。

雨宮慶一さん
「住んでいるとね、どこが変わったとかいまいち実感できないんですけれど、改めて写真を並べるとですね、本当にこう、自分が小さい時から見たら街並みが相当変わったなぁと感じますね」

貴重な資料の活用に町も期待

資料を提供した町としても、貴重な写真を広く見てもらえることに期待を寄せています。

中標津町郷土資料館 村田一貴学芸員
「郷土館で資料はたくさんあるんですけれども、なかなかこういう本になって、見る機会はないので。こういう風に当時は暮らしてたんだなぁとか、こんなものがあったんだとかこんな風な賑わいがあったんだとか。今昔写真を通して変化を感じてもらえれば嬉しいなぁと思いますね」

この「写真で見る中標津町の昔と今」は町内の書店で販売されている他、中標津町のふるさと納税で1万円以上を寄付すると返礼品として受け取ることができます。

雨宮慶一さん
「改めて紙でプリントした形で写真が残っているというのはね、とても未来に向けても大事だと思いました。昔を含めて今を後世に残す一助になったらうれしいなと思います」

(2022年12月15日)

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