NHK札幌放送局

あなたは大丈夫? #自粛ストレス

北海道クローズアップ

2020年3月19日(木)午前11時57分 更新

緊急事態宣言から2週間。長引く新型コロナウイルスの脅威は、私たちの心にも影響を及ぼし始めました。不自由な暮らしの中で募る“ 自粛ストレス ”に私たちはどう向き合っていけばいいのか。専門家とともにその答えを探っていきます。

「あなたの“自粛ストレス”は?」

町のみなさんの声を聞いてみました。

「今日は就活です。企業側の方も自粛という形で営業していないとか、面接が延期になったり、中止になったり。結構大変ですね」(20代 就職活動中)
「接客業なんですけど、お客さんが来れなくて、その辺が今の悩みですね。今のところ6割くらいは減ってるような気がします。不安がまた不安を呼んでしまうので、気持ちはちょっと上げていきたいなと心がけてます」(40代 エステ店勤務)
「主人が花粉症で、咳とかすると会社でちょっと煙たがられて。結局2日間休まされて、病院も行かされて。花粉症と言っても信じてもらえないし、周りからもそういう目で見られるから感染しちゃったんじゃないかって結構落ち込んでて。いじめに近いかなと思う」(40代)

生活しているさまざまな場面で、不安やストレスを感じているようです。

暮らしのギモン

新型コロナウイルスによる自粛では、地震などの自然災害でのストレスに比べて、「恐怖」よりも「不安」や「欲求不満」をより強く感じるという特徴があります。NHKで視聴者の疑問や質問を募集したところ、自粛の中で感じるストレスの声が多くありました。寄せられた疑問・質問に専門家がお答えします。

<回答者>
・看護師/北海道医療大学教授 塚本 容子さん
・臨床心理士/札幌学院大学特任教授 手代木 理子さん

Q. 温泉に行ってもいい?ジョギングは大丈夫なのか?

「温泉に行っても大丈夫です。温泉に入ることで感染ということはないんですけど、温泉に行く前の行動が大事かなと思います。混んでいる公共機関に乗って行くとか、脱衣場がとても混んでいるのは避けた方がいいと思います。ジョギングに関しては、屋外のジョギングでしたら感染の危険はほぼゼロに近いと思っていいと思います」(塚本さん)

Q. 不要不急の外出の定義は?

「なかなか判断は難しいと思うのですが、そういう中で判断基準というのを持って行動されることが大事かと思います」(塚本さん)

Q. 10日以上外出していない。不安なまま家にいてもいい?

「ずっと不安なまま家にいるのはあまり良いことではないですね。ストレス解消には気分転換がとても大事になるので、お散歩までいかなくても玄関からちょっと出て外の空気を吸うだけでも気分転換になります。あとは社会的なつながりもストレス解消にはとても大事だといわれています。SNSや電話などを通じて、声を聞きたい人や連絡をしたい人と会うことも大事だと思います」(手代木さん)

感染しやすい場所を改めて確認しましょう。

「まずはライブハウスなどの密閉空間で換気が悪い場所、それから狭いところでご飯を食べるなどの近距離での会話や発声がある、それから手の届く距離に多くの人がいる混雑した場所。それぞれリスクはあるのですが、この要件が3つ重なる場所が一番感染のリスクが高いと考えていいと思います」(塚本さん)

どうしても仕事などで外出しなければならない場合、どうすれば感染しやすい要件を減らせるかについて考えることも大切です。場所だけでなく時間要因も影響が大きく、できる限り短時間で用事を済ませるということも考えていく必要があります。

SNSでは『コロナ疲れ』、『コロナ鬱』という言葉も増えてきています。

「ストレスを発散させるのはとても大事だと思います。ストレスが長期間かかる状況だと免疫機能も下がります。ですので適宜ストレスを発散するというのは大事かなと思います」(塚本さん)
「特にお子さんの場合はそれが非常に問題になっています。できるだけお子さんに対しては、今のコロナウイルスの不安をあおるような情報をできるだけ浴びせないようにしていただきたいなと思います」(手代木さん)

こども 子育て世代のギモン

休校の影響を受けている子供たち、そして子育てをしている人たちはどんなことにストレスを感じているのでしょうか。

「家の中にいる子どもがすごくイライラしているんですよね。人けのない公園や広い所に連れて行っても、そこに連れて行くまでにすごくジロジロ見られてしまう。周りが険しい顔をされているので、こちらも肩身が狭いし周りが怖い。目線が怖いので連れて行けないからかわいそうです」(30代 母親)
「もう何が何だか分からないような状態で、学校のこともこの先どうなるかも分からないですし、新学期が始まったときに疲れやすくなる子が多いんじゃないかなと思う。外に出る機会がなかった分、心配です。急に体調を崩したりしないだろうかと」(30代 母親)

実際に10歳の女の子からこんな声が届いています。

Q. 臨時休校中でストレスがたまるので、少し公園で遊んでもいい?

「少しじゃなくて思いっきり公園で遊んで大丈夫だと思います。その際には込み合っていないかどうかを確認し、遊具を使った後は手洗い、もしくはお手拭きなどですぐ手を拭くといいと思います」(塚本さん)

親御さんたちはどんな不安を抱えているのでしょうか。

Q. 子どもたちは運動不足 新学期が始まったときに疲れやすくなったりしない?

「生活リズムを整えることが大事です。キーポイントは『食事の時間』。3度の食事をしっかりとり、子どもと一緒に1日のスケジュールを作ることも効果的です」(手代木さん)

Q. 4月からは学校に通えるの?

「なかなか難しい質問かもしれないですね。新型コロナウイルスがインフルエンザのように暖かくなると無くなるんじゃないかって思っている方もいるのですが、コロナウイルスはインフルエンザとは少し特性が違うので、そうも言えない部分があるかと思います」(塚本さん)

新型コロナウイルスが完全に終息するには、まだまだ時間がかかる可能性があります。いまのこの状況を、お子さんに説明してあげることが重要になってきます。

「自分がなんでこんなに不便な状況にいるのか、我慢しなくちゃならないのかということを説明してあげる。子どもの発達にとってすごく大事な自己効力感が持てます。自分が誰かの役に立つとか、自分が何かやってることで誰かに良い影響を与えるということですね。自分が我慢することでみんなの健康が維持できるということがわかれば、子どもももう少し頑張れるかもしれないというふうに思います」(手代木さん)

ただ、無理をさせないことが大事です。いかに知恵を出し合って、ストレスを発散する方法を考えていくことが大切になってきます。

親側のストレスを解消することも必要です。子どもは親を見ながら自分の情緒状態を決めているところがあり、親が安心することで子どもも自然に安心した状態になります。反対に言うと親が不安だと子どもも不安になるので、限界までストレスをためずに相談しましょう。

「お子さんの学校なり幼稚園内の先生に相談すると、学校であればスクールカウンセラーにつないでくれると思います。あと各自治体の相談窓口は必ずあると思うので、ためすぎないで早めにご相談していただきたいなと思います」(手代木さん)

さらに詳しい情報を知りたい方は、NHKの特設サイトをご覧ください。
今までNHKが取材してきた情報を一覧で見ることが出来ます。

2020年3月13日(金)放送
北海道クローズアップ
「あなたは大丈夫? #自粛ストレス」より

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