NHK札幌放送局

夕張支線廃止 名物駅長の思い

ほっとニュース ミニ

2019年4月10日(水)午後7時00分 更新

3月いっぱいの運行を最後に廃止となる、JR石勝線の夕張支線。およそ16キロの路線のほぼ中間に南清水沢駅があります。この駅を16年にわたり守ってきた「名物駅長」がいます。最後の日々を追いました。

【人気の“名物駅長”】

夕張支線の南清水沢駅。16年前にJRからの委託を受け、たった1人で駅を守ってきたのが駅長の村上美知子さん、70歳です。独特のキャラクターと温かいもてなしから“名物駅長”として親しまれ、廃線を前に村上さんにひと目会おうと駅には多くの人が訪れています。

埼玉県から訪れた男性
「窓口の方がすごく温かくて好きな駅です。今までこれを目当てに来ていたので、なくなるのはさみしいです」

いつも明るくふるまう村上さんは笑いながら話してくれました。

「本当は無口で内気で、控えめなんです。冗談をいって笑わせたら長旅の疲れもとれるかなと思って」

【廃止が決まった夕張支線】

明治25年開業の夕張支線は石炭を港まで運ぶ路線として日本の産業を支え、駅も多くの人で賑わいました。しかし炭鉱の閉山で利用者は激減します。3年前、夕張市は路線の廃止をみずから提案し、南清水沢駅も廃止になることが決まりました。

【駅の記憶伝える写真展】
村上さんは廃止を前に何かできることはないかと考え、写真展の開催を思いつきました。

協力してくれたのは村上さんと出会ったことをきっかけに毎月のように夕張に通い写真を撮ってきた愛知県の鉄道ファンの中野隆行さんです。

中野さん
「最初に夕張に来たときは、破綻した町という暗いイメージがあったが、実際は全然違う。大きく変わっていく南清水沢の景色を思い出してほしい」

【南清水沢の記憶は永遠に】
今月31日が最後の運行となる夕張支線。村上さんは、鉄道ファンとともに駅のホームから最終列車を見送ることにしています。

村上さん
「廃線はさよならではないです。物事が終わるれば新しいものが必ず生まれてくる。南清水沢の駅と夕張支線は終わるけれど、ここがもし川になってもその川の底が線路だったんだという思いだけは深く胸にとどめておいてほしい」

駅の周辺には今後、鉄道に代わり地域の足となるバスのターミナルが整備され、新たな町の中心として役割を担うことになります。

(2019年3月26日放送)

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