NHK札幌放送局

【栗山町とAssemble】しぶたにっき009 「雲外蒼天! 北海道介護福祉学校祭」

札幌局広報・事業

2022年9月7日(水)午後7時03分 更新

福祉のまちづくりを進める栗山町においてシンボル的な存在となっている北海道介護福祉学校。その北海道介護福祉学校で8月27日(土)、学校祭がオープンキャンパスと同時に開催されました。新型コロナウイルス感染症が広がる前は、一般公開していた学校祭も今年は規模を縮小して学生や関係者のみでの実施。その様子を取材しました。

1年に1度の祭典 「北海道介護福祉学校祭」開催

どっこいしょ、どっこいしょ!ソーラン、ソーラン!

会場には、法被を纏った学生達の元気な声が響き渡っていた。
8月27日(土)北海道介護福祉学校にて、学校祭とオープンキャンパスが同時開催された。
7月に開催されたくりやま夏祭りでも披露したよさこい踊りを、この日学校祭を体験しに訪れた参加者達に向けて披露。

その他にも、1.2年生対抗のベッドメーキング対決や福祉用具借り物競争等、学生達が主導し企画した参加型のイベントが次々に行われた。

オープンキャンパス参加者
先輩方の凄い楽しそうな雰囲気に惹かれて、もう3回目のオープンキャンパス参加です。今日も変わらず楽しい時間を過ごせました!

参加者の言葉が物語るように、1.2年生全員が揃った初めてのオープンキャンパスとなった今回は、前回取材した時にも増して参加者を楽しませようとする姿勢が見てとれた。
(※前回6月に開催されたオープンキャンパスの模様はこちら)
【栗山町とAssemble】しぶたにっき006 福祉のまち栗山町のシンボル 北海道介護福祉学校

(参加者が座る頭上や後方には、学生たちが準備した豪華な飾りつけ)

(ベッドメーキング対決ではこの笑顔。学生達もこの日は終始楽しそう。笑)

いずれは、町民の方々とも一緒に

一昨年、昨年に続き3年連続で学生や関係者のみを招いての縮小開催となった学校祭。
コロナ前は、2日間に渡って学校祭を開催し、1日目を一般公開、2日目を学生のみとしていた。悪七校長に当時の学校祭の様子を聞くと、

悪七尚広 校長
コロナ前は、学校の講堂を全部使って介護ロボットや介護機器類の展示や体験なんかもしており、町内外の施設の方々はもちろん、介護の事よく分からないという町民や中学生の方々なんかも来ていました。なので、そういった場を使って、介護の本質とはどんなものなのか、未来の介護はどうなるのかといった事も垣間見て頂ける機会を作れていたのですよね。

今年こそはと、一時は一般参加もありの方向で検討していたが、栗山町内での新型コロナウイルス感染拡大を受け、止む無く学生や関係者のみでの開催という形を取った。
それでも中止ではなく、開催にこぎつけた。規模縮小してでも開催する事の意義について悪七校長は、

学生達の中には、高校時代に修学旅行や学校祭が中止になって楽しい思い出が全然出来ず、この学校のオープンキャンパスに来る事が唯一の楽しい思い出だったと言う子もいた。そういう意味でも、リスクばかりを考えて、やらない。出来ない。ではなく、どうやれば出来るかと常に考えるようにしました。ただ、本来はやっぱり一般の方々にも来て皆で楽しめるようにしたいですけどね。笑

(自らも仮装して場を盛り上げる悪七校長)

自治体間を繋ぐ介護福祉学校 

一般の方々は招くことが出来なかった今回の学校祭。しかし、関係者として日高管内の平取町から保健福祉課の2名が来校した。聞けば、参加者向けに町と施設のPRをしに来たという。

(平取町健康福祉課の久米主幹(左)、荒木係長(右))

介護人材は平取町含め今どこも不足しています。栗山町とは包括連携協定締結させてもらっている事もあり、学費の減免や町独自の奨学金制度をこの段階で伝えて、栗山の介護福祉学校で学んだ子達の将来の選択肢の一つとして、平取町を考えてもらえたらと思って来校させて頂きました。

栗山町は、北海道介護福祉学校の学生確保と、介護職が不足している自治体の人材確保を目的に6つの自治体と自治体包括連携協定を結んでいる。(※9月1日時点。月形町、沼田町、安平町、平取町、新ひだか町、猿払村)
今回は、包括連携協定を結んでいる平取町から2名が来校されたが、8月上旬には中高生・小学5.6年生向けに介護や福祉に触れる「介護のみりょく発見イベント」を余市町で開催。
自ら介護福祉士を目指しながらも、介護や福祉の魅力を町を超えて伝え、そして繋げていく。介護福祉学校はそんな役割も担っている事を感じた。

学校祭は誰もが楽しめる場所であって欲しい

学生が主導して企画~実施まで行う学校祭。実行委員長として準備段階から皆を引っ張ってきたのは2年生の國谷美涼さん。

國谷美涼さん
準備段階では凄い大変な時もあったけど、皆が協力してくれたおかげで、参加者・先生・卒業生・学生、みんなの楽しそうな笑顔を見る事が出来て良かったです。

國谷さんは、今年で最後の学校祭。来年中心となって動く1年生達には、

自分達が楽しむのはもちろん、関わってくれる人皆を楽しませるような学校祭を作って欲しい。また、そういう場を使って私たちが普段どんな事をしているのか、介護という仕事がどんなものなのか、町民の方達にも知って貰える機会になって欲しいと思っています。

今年の学校祭のテーマは「雲外蒼天」
意味は、どんな試練でも、努力して乗り越えれば青い空が望める。
コロナ禍の今、やりたいことが出来なかったり、思い通りにならないことが多々ある。
そういった時に弱音を吐くのではなく、出来る限り精一杯努力してみる。その大切さを学生達から改めて教わった気がした。
北海道介護福祉学校祭が縮小開催に切り替わってから3年。試練の中でも、中止にせず出来る範囲で実施を続けてきた。理想である町内外色んな人達と楽しめる学校祭。来年こそはその光景を見てみたい。

■6月に開催された、1年生が中心となって行ったオープンキャンパスの様子はこちら
■しぶたにっきプロローグはこちら

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