2021年夏に放牧中の乳牛が相次いでヒグマに襲われた道東の厚岸町の町営牧場でヒグマの侵入を防ぐため、電気柵の設置が進んでいます。
厚岸町の町営牧場では去年7月から8月にかけて放牧していた乳牛4頭が相次いでヒグマに襲われる被害が出ました。
5月下旬から始まる放牧を前に、牧場では職員が電気柵の仕上げの作業を行っています。
電気柵は2つの放牧地合わせて150ヘクタールを囲む総延長23キロに設置され、高さ1メートル50センチの支柱の間に高さを変えて5本の電線が張られています。

電線には太陽光などで発電した電流が流れていて、接触すると電気ショックを与えて近寄らなくなる効果が期待されています。
町営牧場の4頭を襲ったヒグマは同じオスとみられていますが、まだ捕獲されていません。
町営牧場の櫻井牧場長は「町営牧場の乳牛がヒグマに襲われたのは初めてだったので、ヒグマに効果が高い電気柵を設置することにした。町内の農家さんに安心して牛を預けてもらえるようにしたい」と話していました。