NHK札幌放送局

旭川の酒かす 地域のビジネスに

おはよう北海道

2019年5月10日(金)午前10時30分 更新

日本酒の生産が盛んな旭川市で「酒かす」に注目が集まっています。酒かすを活用したある商品の人気をきっかけに、食品会社が協力して新たなビジネスチャンスにつなげようという動きが広がっています。

旭川ブランド牛 おいしさの秘密は?

3年前に登場した、旭川のブランド牛「旭高砂牛あさひたかさごぎゅう)」。

旭川市内にある焼き肉店では、この旭高砂牛を目当てに訪れる客も少なくありません。

「柔らかくて、脂が甘い感じがします」(焼き肉店の客)

旭高砂牛を育てている牧場を訪れました。

肉のおいしさの秘密は、餌に混ぜている酒かす。こちらの牛舎では飼育している150頭の牛に1日2回、たっぷりと酒かすを与えています。

「まず香りがすごくいいものですから、牛が餌を食べる量がちょっと増えると思います。これによって牛は大きく育ちますし、ありがたいことに売り上げも伸びています」(ひかり牧場 代表 松浦 光さん)

肉以外にも うま味を引き出す酒かす

酒かすが生み出す “うま味” は、肉以外にも広がっています。

旭川市にあるブルーチーズ専門の「伊勢ファームチーズ工房」。代表の伊勢 昇平さんも酒かすに注目しました。

チーズのまわりに酒かすを塗って、1か月間熟成すると…

フルーツのような香りが加わり、独特の風味が出来上がります。

「2年前に試作をして初めて食べたときに、これは間違いないなと。世界のどこにもない味だなと思ったんです。オンリーワンだし、どこに行っても出しても恥ずかしくないチーズだなと思いました」(伊勢ファームチーズ工房 代表 伊勢 昇平さん)

酒かす 作っている現場では

食材の意外な魅力を引き出してくれる、酒かす。
どんなところで作られているのでしょうか。

旭川市内にある老舗の酒蔵。年間およそ400キロリットルの日本酒を生産しています。

酒かすは、日本酒を造る過程でもろみを搾った時に出来ます。去年は60トンの酒かすが出来ました。

酒かすにはタンパク質やビタミン、食物繊維などが豊富。おなかの調子を整えたり、肥満予防の効果があるとされています。

かつては多くが本州へ出荷され、甘酒やかす漬けなどに使われていましたが、旭川市内ではほとんど利用されていませんでした。
そこに新たに吹き始めた、酒かすへの “追い風”。

「酒かす自体も地元の皆さんに消費していただければ。チャンスではないかなと思います」(高砂酒造 企画部長 廣野 徹さん)

酒かすの魅力 さらに広げるために

旭高砂牛やブルーチーズの人気をきっかけに、2年前に市内の食品加工会社40社が「酒かすプロジェクト」を立ち上げました。

この日の会議では、新しい商品「酒かすパウダー」の試作品が紹介されました。

酒かすを乾燥させてパウダー状にすることで、手軽で使いやすくするのが狙いです。プロジェクトでは、酒かすパウダーを生クリームや麺に練り込んだ新しい商品の開発を目指しています。

このプロジェクトが開発に携わり誕生した商品は、和菓子を中心に9種類。

「今、街をあげて活性化してきているところなのかなと思います。無限の可能性を秘めている材料になるのではと思っています」(旭川食品加工協議会 旭川酒かすプロジェクト担当 栗山 隆広さん)

開発した商品は一部、道の駅などで購入できるとのこと。今後は生産を増やして旭川市内のスーパーや、東京のアンテナショップにも提供していきたいと考えています。

(2019年4月16日放送)

▼ 旭川局 安部遼キャスター の取材記(ブログ)も併せてどうぞ!
NHK旭川放送局 旬 あさひかわ:「酒かすビジネス!」

#北海道の食

関連情報

12日朝は 半﨑美子さん「被災地に届ける歌」

おはよう北海道

2019年9月11日(水)午後6時52分 更新

視聴者の質問に専門家の答えは? その5

おはよう北海道

2020年3月17日(火)午前11時08分 更新

大型連休 ドライブはここに注意

おはよう北海道

2019年4月24日(水)午後4時18分 更新

上に戻る