NHK札幌放送局

未来を拓け!北海道農業

北海道道

2021年12月3日(金)午後7時44分 更新

11/26に放送された「北海道道 未来を拓け!北海道農業」。スタジオでのMC鈴井貴之・多田萌加と酪農学園大学教授の阿部茂さんとのトークをまるっと公開!農業王国・北海道の未来はどうなる!?

【農業と地域 持続のカギは?】

多田萌加
今回の北海道道、テーマは農業です!
鈴井貴之
僕は家庭菜園に毛が生えた程度のものをやっているんですが、すごく難しいけど、やり甲斐があるなぁと面白みを感じています。やっぱり北海道といえば「農業王国」じゃないですか!農業は大切です!
多田
そうですよね。でも、そんな北海道の農業の先行きが少し心配になるデータがあるんです。こちらをご覧ください。
多田
「5年以内の後継者を確保していない」と答えた北海道の農家が、実に全体のおよそ7割にのぼるんです。
鈴井
実際に、空気感として、高齢化が進んでいて後継者がいないんだよね、という話は耳にしたりしますよね。
多田
さらにこちら、ある農村のイメージです。
多田
これまでは農家が減っても「大規模化」で維持できていたのですが、この先地域全体の人口減少がどんどん進むと、学校や病院も無くなってしまうなど暮らしそのものが維持できなくなってしまって、農業が成り立たなくなってしまうのではないかという不安の声があがっているんです。
そんな中「農業」と「地域」を次の世代まで持続させるために奮闘する、十勝の農家を取材しました。
〝地域とともにつくる農業〟に挑む
本別町の畑作農家、前田茂雄さんの新しい取り組みについてはこちらから!

鈴井
ステキですね!「田舎からでもまだチャンスがある」と仰っていましたけど、僕は「田舎だからこそチャンスがある!」、それが今の時代じゃないかなと思いますね。
多田
ここからは、農業と地域の関わりについて、酪農学園大学教授の阿部茂さんに伺っていきます。
鈴井
農家の方が農作物を加工して販売するというのは、あるといえばあるかなと思うんですけど、今回紹介した前田さんのケースは一歩踏み込んだような、そんな気がするのですが。
酪農学園大学 阿部茂教授
もともと、個々の農家が食品を製造・販売して収入を増やす「6次産業化」という取り組みがあったのですが、地域全体で人口が減っていく状況においては、個々の農家を支援するだけでは人口流出は止まらないんです。前田さんのように、地域内外の人たちを巻き込んで、新たな産業を生み出して雇用を作っていくというのは、これからの農家が目指すべき姿だと思います。
多田
今年の秋から農林水産省が農業と地域の関係を重視した取り組みを進めていて、阿部さんも北海道のコーディネーターとして関わっていらっしゃるんですよね。どういった取り組みなんでしょうか?
阿部さん
「ローカルフードプロジェクト」という取り組みが始まります。
阿部さん
これまで農林水産省は6次産業化を進めてきましたが、6次産業化だけでは地域経済が発展するまでに至っていないという問題が分かってきました。そこで、農家だけでなく食品関連の企業が関わって新商品を開発したり、研究機関や大学が科学的に商品の良さを証明したり、流通の企業が売り出し方を工夫したりするなど、多様な関係者が連携して食品開発とPRを行います。そして一番ここが大事なのですが、地域の人々が新たな特産品を買ってくれる、根付くような新しいビジネスモデルを生み出すためのプラットフォームを、これから作っていく予定です。

【多様な担い手が支える農業へ】

鈴井
なるほど。ただ、いろいろ展開はなさっていくんでしょうけど、そもそも北海道では「今後5年以内に跡継ぎを確保していない農家」が全体のおよそ7割にのぼるという問題もありまして、そうなると今後の農業は先細りして、いろいろ取り組みをやっても元も子もないのかな…という不安もありますよね。
多田
そうなんですよね。農業そのものを維持する人をどう育てていくかについてなのですが、いま注目されているのが「女性」なんです。こちらをご覧ください。
多田
農業に携わる女性の割合は、全体のおよそ40%。しかし、経営主の割合を見てみますと女性はたったの4%で、圧倒的に男性が多いんですよね。
鈴井
たしかに僕も知り合いで農業をやっている方はご夫婦が多くて、奥さまはどちらかというとサポート役というような、ご主人がメインとなってやっているというイメージが強いですからね。
多田
そういったイメージを変えていくことで女性の担い手を増やそうと取り組む、ある酪農家を取材しました。
〝女性ひとりでも、農業はできる!〟
広尾町唯一
の女性酪農家、角倉円佳さんの取り組みについてはこちらから!

多田
女性ひとりでは簡単な作業ではないですし大変なこともあるとは思いますが、角倉さんの姿を見て「私にも出来るかも!」と思う女性が増えていったらいいなと思いますね。
阿部さんが大学で教えていらっしゃる女子学生にも、農家になりたい方はいらっしゃるんですか?
阿部さん
私のいる大学は「酪農学園大学」というくらいですので、農業を志す女子学生はかなりいます。毎年、農業法人などに就職していると思います。実際、スマート農業の普及が進んでいることで女性が主体的に参加しやすくなっている側面もあると感じます。大手企業の農業分野への進出や、いくつかの農家が集まってできた農業法人など、これまでの家族経営だけではない多様な働き方も増えてきており、女性を受け入れる体制も整いつつあると感じています。
鈴井
そういったいろいろな環境が整えばもっと女性の方が参入したり、これから新たにチャレンジしたいという方が農業に従事するチャンスが広がっていくかもしれませんよね。
阿部さん
そうですね。人口が減少していく社会で、女性を含め多様な人材を受け入れたほうが農業としても持続していくと思います。いろいろな人がそれぞれのやり方で関わることのできる「開かれた農業」になっていくことで、農業自体も持続的に発展することができるんじゃないでしょうか。
鈴井・多田
阿部さん、どうもありがとうございました。
鈴井
やはり北海道は「農業王国」ですからね!もっともっと開かれた環境になって日本の農業界をリードしてもらいたいなというふうに思いますね。北海道の農業は、可能性がまだまだあるけど、改善しないといけない点もある。やっぱり、いち農家の問題ではなくて地域としてトータルに考えていかないといけないということだと思います。

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