7月2日、道南の福島町でヒグマに襲われたとみられる女性の遺体が見つかったことを受け、町は駆除にあたるハンターを増やすなど警戒を強めています。また、専門家はこのクマが人を再び襲うおそれがあるとして注意を呼びかけています。
2日、福島町白符のやぶの中で、近くに住む70代の女性とみられる遺体が見つかり、警察は現場の状況などからクマに襲われたとみています。
町は、現場付近のおよそ10か所に注意を呼びかける看板を設置したほか、7日からクマの駆除にあたるハンターを2人体制に増やして警戒を強めています。

専門家は —
今月5日に現地調査を行った道立総合研究機構の釣賀一二三研究主幹によりますと、現場には草をかけたような跡や直径1メートル、深さ30センチほどの掘ったばかりとみられる穴があり、草や穴からはクマの体毛が採取されたということです。

釣賀研究主幹は「クマが人を食べるために襲った可能性は極めて低いと思うが、死亡したあとに認識が変わった可能性があり、穴を掘って隠したりしようとしたのではないか」と指摘しています。
その上で釣賀研究主幹は「人を食料として認識しているとなると今後も人を襲うおそれがあり、非常に危険な個体で注意が必要だ」と話しています。
2021年7月8日放送