北海道の真ん中、大雪山連峰・旭岳の麓に広がる東川町は、写真を中心としたまちづくりを行っています。「写真の町」東川町の取り組みを探ってみました。(2023年2月放送)


写真の町
私たちの暮らす東川町は、かつて大雪山国立公園内にある旭岳温泉および天人峡温泉を中心ににぎわいを見せていました。しかし客足が徐々に減少していました。町として何とか観光客増加につながる一手がほしい。そんな思いから写真に目を付けました。1985年に「写真の町」宣言を行い、「写真映りの良いまちづくり」をモットーに、まちを撮っても人を撮っても恥ずかしくないまちづくりを行ってきました。そして、「写真の町」宣言から30年目の2014年に「写真文化首都宣言」を行いました。


東川町文化ギャラリー
私たち「写真の町」東川町で欠かすことのできない施設といえば東川町文化ギャラリーです。1989年にオープンし、2021年3月にリニューアルして生まれ変わりました。施設内では、著名な写真家の企画展をはじめとした様々な展示を年間通して実施しています。そのほかにも「写真の町東川賞」受賞作家の寄贈作品の収蔵、撮影イベントなどを行うことができるスタジオに加え、東川家具や東川町内でひかれたコーヒーでくつろげるラウンジなどもあるんです。イベントが多く開催される夏だけでなく、オールシーズン楽しむことができます。ぜひ遊びに来てください。

私の勤務する「写真の町課」もこの建物、東川町文化ギャラリーの中にあります。

東川町国際写真フェスティバル
東川町を代表するイベントが「東川町国際写真フェスティバル」(愛称:東川町フォトフェスタ)です。東川町フォトフェスタ期間内には、「写真の町東川賞」授賞式を中心に、写真に関する様々なイベントが行われます。写真を愛する人たちが海外からも多く駆け付けます。今年は多くの外国人の方にも来てほしいですね。

この写真は東川町国際写真フェスティバルの様子です。まさに写真を中心として世界中の人々とつながっている感じがします。

写真甲子園
私たち東川町のもうひとつの代表イベントは「写真甲子園」です。写真甲子園は高校生カメラマンたちによる熱い戦い。東川町および周辺市町を“フィールド”として繰り広げられます。その熱気は、“本家”の甲子園に引けを取らないんです。高校生たちは期間内の一週間、東川町に滞在し、町内にある様々な景色や人、建物を撮りまくります。通常の写真コンテストと決定的に違う点は「その場で作品を撮ること」。その時その時の一瞬が勝負です。ファインダーをのぞく高校生たちの眼差しはまさにアスリートそのもの。実は、今回出演いただいた土居原さんももともとは写真甲子園出場者。「高校生の時に初めて東川町を訪れ、いつかまたここに戻ってきたいと思いましたけれど、まさかこんなに早く夢がかなうとは思いませんでした(笑)」。

「写真甲子園」はこんな感じです。
編集後記
今回取材した東川町は近年で人口が増加している町として全国的に注目を集めています。その理由が分かった気がしました。町の中でカメラを向けても町の人たちはみなさんウェルカムです。最近は隣に住んでいる人の顔も分からないとよくいわれますが、東川町は違います。写真というひとつのコンテンツを通じて、町全体がつながっています。東川町はこのほかにもおしゃれなカフェや家具工房がたくさんあります。もちろん大雪山も外すことのできない観光スポットです。みなさん「写真の町・東川」に是非お越しください!
旭川放送局 竹ケ原貴一
「自治体からのナマ情報!」 道北オホーツクの自治体は全部で65。各自治体の広報担当者に、地域の自慢や旬の話題を自分たちが撮影した映像で伝えてもらいます。

NHK旭川では、道北オホーツク地方に関連する番組のご紹介はもちろん、道北オホーツクの廃線になった鉄道を振り返る「懐かしの鉄路」、地域でがんばる事業者を応援するプロジェクト「コロナに負けない」、プロバレーボールチーム・ヴォレアス北海道の選手たちの素顔に迫る「推しヴォレ」、家族で楽しめるさまざまなスポットを紹介する「キッズとおでかけ」、地域の課題の解決に向けたヒントを探る「地域の課題」などのコンテンツを発信しています。
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