こんにちは!ディレクターの鈴木凌河と申します。
札幌生まれ札幌育ち・・・にも関わらず、訪ねたことがあるのはわずか20市町村。北海道に住んでいながら、あまりにも北海道を知らないため、今回のローカルフレンズでのミッションは「マチの魅力を一つでも多く知り、それをみなさんに伝えること」。
今回は利尻島に1か月間滞在させていただき、たくさんの人に出会い、話しを聞き、魅力を発掘したいと思っています。楽しみ~!!
今回のフレンズは、利尻富士町に移住してわずか2年にもかかわらず、道で会うと“梅ちゃん”と声をかけられる、島民より島になじんでいる梅村みゆきさんです。

富山県出身の梅村さんは、2020年11月に地域おこし協力隊として利尻富士町にやってきました。
久米島や軽井沢と名だたる観光地でバイトをしながら全国各地に滞在してきた梅村さん。3年前に利尻島でウニむきのアルバイトをしていたとき、利尻島の景色やグルメといった魅力はもちろん、誰でも受け入れてくれる島の人たちの懐の深さに惹かれ、移住を決めたそうです。
ちなみに梅村さんは現在、地域協力隊の活動以外にも夏はウニむき、普段はバーでも働くなど、マチの魅力をたくさん知りたいと精力的に活動しています。

利尻島のシンボルといえば、みなさんご存じ「利尻山」!!

島に向かうフェリーの中からでも、ひときわ目立つ圧巻の山。利尻富士と呼ばれることも納得です。
周囲63kmの利尻島、どこからでも利尻山を眺めることができ、見る場所によって顔を変えることが魅力のひとつです。
まだ島にきて1週間ですが、僕もその姿に魅了され毎日の利尻山を見ることが日課になっちゃいました。この迫力は実際に見ないと伝わらない!ぜひ見に来てください!
滞在2日目。
「私が移住を決めたきっかけのひとつをぜひ見に行きましょう」と誘ってくれた梅村さんと向かったのは山道。「やっぱり利尻山ですよね!」と期待に胸を膨らませていたのですが、到着したのは・・・なぜかそのお隣にひっそりとたたずむ標高444mの「ポン山」。
実はこの山に利尻島民の生活を支えるある“お宝”があるというのです。すがすがしい陽気の中、登ること15分。
急に見通しの良い場所に出たと思った矢先・・・目に飛び込んできたのはきれいな水が湧き出す場所でした。“甘露泉水”。利尻山の雪解け水が地表に現れる湧水スポットです。飲んだ時に甘みを感じることからそう呼ばれているんだとか。
「実は利尻島の湧水は水量が豊富で、生活用水としても使われているんです。このおいしい水をいつでも飲むことができるのが、利尻島の魅力のひとつなんですよ!うらやましいでしょ?」と梅村さん。
自宅の蛇口をひねればおいしい水が出てくる利尻島。こんなにも自然に恵まれた場所で生活している利尻島のみなさん、心からうらやましいです~!

滞在5日目。
「今日はポン山を知り尽くしている人に、私の知らないポン山の魅力を教えてもらいに行きましょう!」。梅村さんが紹介してくれたのは、役場職員でありながらボランティアで自然ガイドも行う熊谷洋人さん。1年に150回近くポン山に登るバイタリティあふれる方です。
「ポン山の魅力は登山しないと伝わらない!」ということで、さっそく頂上を目指すことになりました。

「この花きれいでしょ?オオバナノエンレイソウっていうんだよ」「エズノリュウキンカは春を告げる花なんだ」山登りをしながら、熊谷さんはポン山についてたくさんのことを教えてくれました。
登り初めて1時間ようやく山頂に登頂。ポン山から見える利尻山は、視界を遮る物もなく絶景でした。
楽しげに話す熊谷さんを見て、本当にここの豊かな自然が大好きなんだということが伝わってきました。そして、利尻島民にとってポン山という存在は、一番身近にある自然なんだということも。1時間で登れる気軽さ、四季折々はもちろん、日々移り変わる自然の営み。ポン山には利尻山とはひと味違った島の魅力が隠されていました。

熊谷さん撮影 ポン山からの絶景

登頂後記念写真
滞在してまだ1週間ですが、利尻島は島外の人間も優しく受け入れてくれる心の広い方が多い島だなと思います。ご飯を買いに行っても気軽に声をかけてくれるので、昔から住んでいるような居心地のよさがあります。
残り3週間、多くの人に出会い、島の魅力を届けたいと思います。
2022年5月12日
