NHK札幌放送局

宣言解除 新たな旅のかたちとは?#ナットクとかち

十勝チャンネル

2021年10月11日(月)午後4時14分 更新

北海道に出されていた緊急事態宣言が9月30日の期限をもって解除されたことを受けて、十勝地方でも少しずつ日常が戻り始めています。新型コロナウイルスでこれまで厳しい経営を強いられていた帯広市の旅行会社では、客のニーズをつかもうと新たな取り組みが始まっています。


宣言解除でツアー再開

緊急事態宣言の解除が決まった日の翌日、私たちは帯広市の旅行会社を訪ねました。

この会社は道内4か所に営業所があり、自社で所有するバスを使ったツアーも企画しています。
しかし、ことし8月に道内に宣言が出て以降、9月末までに予定していたバスツアーは申し込みが激減し、すべてが中止、または延期になったということです。
会社は宣言解除を見据え、10月以降に実施するツアーの受け付けを9月中に再開。窓口には早速ツアーの申し込みに訪れた人もいました。

旅行会社 蔦井葉子常務
「ツアーの再開を待っていた、というお客様たちから申し込みをもらっています。少しずつではありますが、元に戻ってきているなとは思います」

この旅行会社ではことし8月の売り上げは感染拡大前のおととし8月と比べておよそ6割減少しました。宣言期間中は電話が1本も鳴らない日もあり、不安な日々を送っていたといいます。
宣言の解除が決まってからは、客からの申し込みや問い合わせが増えているということです。蔦井さんも「ほっとした」と表情を緩めます。


目的地は地元!?

宣言解除を需要の回復にどうつなげるのか。いま新たに力を入れているのがこれまでになかったバスツアーの販売です。

「道外への旅行は海外旅行のよう」。旅行の相談に来る人の中にはこのように話して遠出を避ける人たちも少なくないと言います。
こういった人たちのニーズをつかもうと会社が目をつけたのが地元の観光地でした。

十勝の道の駅やワイン城、然別湖やスイーツ王国十勝の菓子工場など、これまで近すぎて行き先にしてこなかった地元の名所をめぐるツアーを新たにつくったのです。

旅行会社 蔦井葉子常務
「通常だったら近すぎてツアーをつくらないです。でもいまは“地元でもこんなよいところがあるんだよ”ってアピールしています」


ツアー中の感染対策も

安心してツアーに参加してもらおうと、ツアー中の感染対策にも力を入れています。
参加者は、検温やアルコール消毒を実施した上でバスに乗車し、1列4人がけのバスでは窓側に1人ずつ離れて座ります。
距離を空けて座るため、49席あるバスでは、定員を半数にしているということです。

さらに車内では水分補給以外、食事をしないようにしていて、旅の楽しみであるおしゃべりも控えるよう呼びかけているということです。


宣言解除、でも…

宣言は解除されましたが、会社では本格的な旅行需要の回復はまだ先になるとみています。
いま、期待しているのが、去年販売された「どうみん割」のように道民が道内を旅行する場合に限って旅行代金を割り引くような、地域を限った旅行への需要喚起策です。
蔦井さんは感染対策を続けながら、魅力的な旅行を提供しようと知恵を絞っています。

旅行会社 蔦井葉子常務
「道内で旅行するほうがまだ安心なのかなと思います。新型コロナウイルスの影響でこれまで経験したことがないことが起こっていますが、負けないでやっていれば先によいことがあると思って地元、北海道を元気づけるような旅行をつくっていきたいと思います」
【取材した三藤紫乃記者は】
旅行が好きです。初めて行く場所でその土地の食事を味わい、景色に感動し、人と出会い、思い出をつくる。現実からひととき離れて非日常を体験する感覚は、普段の生活からは得がたいものがあります。遠くに行けなくなったからこそ、この1年余りで改めて旅の良さを再認識しています。
感染者数が減り、緊急事態宣言が解除されたことは明るいニュースですが、まだ手放しに喜べる状況とはいえません。宣言によって休業せざるをえなかった業界を取材すると「また宣言が出されるのではないか」「コロナ前のような売り上げには戻らない」といった不安の声も聞きます。
地元を旅するバスツアーが、そんな閉塞感を打開する1つのきっかけになればと思います。

2021年10月5日放送

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