3月12日のおはよう北海道土曜プラス、ぶらりみてある記は、オホーツク海側の津別町。面積の8割以上が森林で、林業が盛んな町です。しかし近年は人口が減り、ピーク時の3分の1を下回っているんです。そこで今、津別町では、「空き家」の再利用に力を入れています。新たな魅力を訪ねてきました。(北見局 寺前杏香)
「続々誕生!空き家を使った新店舗」
歩いていると、「新山機械店」と書かれたレトロな建物を発見。よく見ると…実はカフェだったのです!元々、農機具を売っていた工務店で、築55年の建物。茨城県から夫婦で移住した樋田繁文さんは、津別町の「空き家バンク」というサイトでこの建物に一目ぼれし、家族で1年かけてリノベーションし、カフェをオープンしました。

店内でコーヒーなどを用意するカウンターは、地元の方から譲り受けたそうです。リノベーション中のある日、突然訪ねてきて、「自宅にある木材を使わないか?」と声をかけてくれたんだとか…。
こうしたつながりから、町の人たちの優しさ・ウエルカムな雰囲気を、樋田さんご夫婦は日々感じているといいます。
他にも、町内では空き家を活用したパン屋さんやサロンが新たにオープンしました。空き家を活用し、新たな挑戦をする人たちが、続々と津別町に移住しています。


「移住・定住をサポート!空き家バンクとは?」
なぜ、町で空き家の活用が広がっているのか?鍵となるのが、「空き家バンク」というサイトです。津別町には不動産会社がなく、町から委託を受けた都丸さん達が中心となって空き家情報を掲載し、無料で仲介を行っています。
都丸さんは、空き家そのものをおもしろい目線で見てほしいと、3年前にはのべ400人以上を集めて空き家をリノベーションするイベントも開催!部屋の中にブランコがあったり、棚には鉛筆の跡が残っていたり…当時のワクワクや楽しさが伝わってきます。
「空き家にくると、お宝探しの気持ちになります!まずは実際に空き家の中を見て、皆さんに色んな発見をしてほしい」と目を輝かせる都丸さんの姿が印象的でした。


地元の企業も、空き家の再生に取り組み始めました。
建設会社の4代目、清水開さんは、築40年以上の平家の空き家を購入し、リノベーション。窓やドアの位置は当時の間取りを残しつつ、部屋のひとつを土間として活用したり、部屋とキッチンの間の仕切りを無くして広いダイニングキッチンを作ったりと、今の生活スタイルにあった家に生まれ変わりました。リノベーションすることで、新築よりもコストを大幅に抑えることができるそうです。
清水さんの会社では、この家を再び空き家バンクに登録して、住む人を募集することにしています。

実は私、大学で建築を学んでおり、今回の旅は建物を見るだけでワクワクが止まりませんでした!津別町の新たな魅力をぜひ、放送でご覧ください!
放送予定
3月12日(土)午前7時30分
おはよう北海道土曜プラス
ぶらりみてある記
2022年3月11日