NHK札幌放送局

留萌駅で記念入場券が完売 よみがえった懐かしい思い出

道北チャンネル

2023年1月19日(木)午後4時26分 更新

ことし3月末でJR留萌線の石狩沼田駅から留萌駅の区間が廃止されます。JR北海道旭川支社は留萌駅で記念入場券を販売しました。

発売は去年(2022年)12月21日。小さな駅の構内で鉄道ファンなど40人ほどが長蛇の列を作っていたため、当初の予定より30分ほど時間を早めて販売が開始されました。販売されたのは、留萌・石狩沼田間の7つの駅舎や、これまで留萌駅を発着した列車などがデザインされた1セット10枚の記念入場券です。1セット2000円、用意されたのは3000セットです。JRによりますと、わずか1週間で、完売という人気ぶりでした。いつもは閑散としている留萌駅ですが、去年夏ごろから、留萌線の廃止に向けた議論が進むにつれて、全国各地から多くの人が訪れるようになりました。

留萌支局で記者をしている私の記憶では、留萌駅に最も活気があったのは1999年。NHKの連続テレビ小説「すずらん」の放送が始まったころです。ドラマの撮影の舞台になったのは、留萌本線の「恵比島駅」。深川駅から増毛駅の間では「SLすずらん号」という特別列車が走り、多くの観光客でにぎわいました。当時、私は地元の菓子店でアルバイトをしていて「SLすずらん号」をモチーフにしたクッキーを1日中、延々と箱詰めしていたのを思い出します。連続テレビ小説の放送が終わり、しばらくたった頃でしょうか、だんだんと利用客が減り、ついに去年12月、留萌線の一部区間の廃止が正式に決まりました。

少し寂しい気持ちでいましたが、記念入場券の販売初日の留萌駅は、最も活気があった頃を思い起こさせるような熱気にあふれていました。駅前では、記念入場券の購入を終えてカメラを持った人が町を散策する姿も見られ、タイムスリップしたような感覚になりました。

販売されたばかりの記念入場券を購入し、構内の隅で眺めていた男性にインタビューしました。

「どちらから来たんですか?」「東京です。北海道も鉄道も大好きで、道内を旅行中に立ち寄りました」「おいくつですか?」「15歳です。高校1年生です」

「え!?」思わず声が出てしまいました。男性はとても落ち着いて見え、こんな言い方は失礼ですが、私が思う15歳には見えなかったのです。13歳の我が子は50メートル先のスーパーマーケットにおつかいに行くことすら渋ります。そんな息子と2歳しか違わないのに、東京から道内旅行!いやいや、比べてはいけない。よそはよそ、うちはうち。

冷静に切り替えて、次にインタビューしたのは、家族と一緒に来ていると思ってマイクを向けた少年です。

「こんにちは、どちらから来たのですか?」「札幌から始発で来ました」「ご家族と一緒ですか?何年生ですか?」「1人です。小学5年生です」

「え!!」先ほどより、だいぶ大きな声が出てしまいました。少年は、本当は冬休み期間中の登校日だったけど、両親が学校をきょうだけは休んでもいいから1人で行くことを了承してくれたこと、並んで買った記念入場券は家に飾って一生の宝物にすること、などを笑顔で教えてくれました。少年は、このあと次の列車の時間までカメラを持って町を散策することを話してくれて、私は、なんだか胸がジーンと熱くなりました。廃線前の留萌駅には色々な人の人生や、思いが詰まっていました。どうか皆さん、廃線になっても、留萌に来てください。とてもよい町ですよ!

来年3月末で一部区間廃止 JR留萌線 記念入場券の販売開始|NHK 北海道のニュース

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