NHK札幌放送局

ひるナマトークスペシャル 『釧路でバナナ!?涼しい町で新たな名物を…』

ひるナマ放送記録

2021年6月21日(月)午後10時36分 更新

みなさんは、冷涼な気候の釧路市でバナナが栽培されていることをご存じですか? 去年の11月末から釧路市で初めてとなるバナナの実の収穫が始まっているのですが、そのバナナ、サイズは普通のバナナよりもはるかに大きく、濃厚な甘さ。そしてなんと皮まで食べられる逸品なんです。しかもお値段はなんと1本1,000円です。 今回は、そのバナナの栽培を手掛ける菊池利治さんにお話を伺いました。

釧路市出身の菊池さんは、ご実家が牧場を営んでいた関係で、小さい頃から家業の手伝いをして育ちました。のちに、ご実家である菊池牧場に就職。酪農家としての人生をスタートさせます。そんな菊池さんが、いったいどうしてバナナの栽培を始めようと考えたのか?それには、酪農家が抱える切実な問題がありました。

現在、多くの酪農家たちは、牛のえさのほとんどを輸入に頼っているのが現状です。牛のえさとなるトウモロコシ(デントコーン)や牧草などの飼料が、北海道、特に年中を通して冷涼な釧路市ではなかなか育ちません。大量かつ安定的に栽培できる方法を模索していたところ、菊池さんはバナナ栽培がそのヒントになるということを知ります。
栽培が困難な熱帯植物(バナナ)を極寒地で栽培することに成功できれば、 その技術の応用で飼料の自社栽培増産への道が開けると考えたのです。植物の専門家からアドバイスをもらった菊池さんは、2019年バナナの栽培を開始。昨年11月末に初収穫を行いました。今では0.5haのハウスにおよそ900株が植えられており、今後も次々と収穫することが見込まれています。

当初は「釧路でバナナなんて出来る訳が無い」と口にした人もいたそうですが、バナナが特別好きなわけではなかった菊池さんでさえ、思わず顔が綻ぶ美味しいバナナが育ったといいます。
いったい、どうやって、そのような美味しいバナナを育てているのか?
菊池さんの農園では、現在4人のスタッフが実際の栽培に携わっていますが、そのうちの一人、バナナの栽培を始めた当初から作業を任されている山口大樹さんにもお話を伺いました。

山口さんが栽培にあたりこだわっていること、それは「農薬を使わない」ということです。そのため、虫がつけば一匹一匹、手作業で駆除をしています。安心して皮まで食べられるのは、そうした山口さんたち農園スタッフの緻密な作業によるものだったのです。また、寒い時は夏でも15度くらいまで冷え込むことがある釧路ですが、温度管理に気を付け、夏も冬も15度以下にならないよう保っています。さらに適度な甘さを生むための寒暖差を作り出すため、バナナに微妙なストレスを加えているのだといいます。これまで周りにバナナを栽培した人がいなかったため、バナナの状態を細かく観察しながら、手探りで作業を続けてきた山口さん。バナナを食べた人から寄せられる「おいしい」の声がやりがいとなり、日々バナナと向き合っています。

最後に、菊池さんに今後の夢をお聞きしました。菊池さんは、バナナの栽培によって得たノウハウを生かし、今後国産コーヒーやカカオの栽培などにも取り組んでいきたいのだそうです。さらに最近の研究では、バナナは、実だけではなく葉にも食物繊維やビタミンが豊富ということが分かってきているそうで、菊池さんは、本来捨てられてしまうバナナの葉や茎もサプリなどに転用できるのではないか?と現在医療関係者とともに研究中だということでした。

放送日 2021年6月17日(木)

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