NHK札幌放送局

シラベルカ#15 夜な夜な赤く光るハウスの謎を 徹底調査!!

シラベルカ

2020年7月14日(火)午後6時37分 更新

NHK北海道の取材チーム「シラベルカ」には専用投稿フォームを通じてさまざまな“取材依頼”があります。
今回は20代の女性から「夜な夜な赤く光る農業用ハウスがあります。気になるので調べてください」という投稿をいただきました。
なぜ赤い照明を夜につけているのか。取材班が最後に行き着いたのは?

赤いハウスは、どこに?

寄せられた情報はこちら

20代の女性
「当別町の北海道医療大学の近くに、夜な夜な赤く光る農業用ハウスがあります。気になるので調べてください」

取材班はまずは北海道医療大学の周辺をリサーチ。2人が半日がかりでつかんだのが「当別町金沢地区の川のそばで見た」との情報でした。
金沢地区、そして川・・・。手がかりをもとにあとは現地に向かうしかありません。もちろん、夜に。

夜の金沢地区で

暗闇のなか、赤く光るハウスを探しましたが見つかりません。いったい、どこにあるのか。

近くの家を訪ねました。出てきた男性に尋ねると…。

「うちですよ。電照(でんしょう)ハウスです」

「見つかった!」と喜んだのもつかの間・・・。

「今はつけていない」

まさかのひと言。

男性は、12年前に電照を始めた井野博嘉さん。今もハウスの管理をしています。


このあと、ハウスを見せてもらうことができました。井野さんがハウスに置かれた機械のスイッチを押すと、電球が赤く光りました。

これが赤い光の正体でした。しかし、中には何もありません。いったい何のために?

かすみ草のためだった!

井野博嘉さん
「かすみ草を栽培するときにつけていたんですよ。日が短くなった時に、日を長くするためにつけています」

かすみ草は、日照時間が長い夏に花を咲かせます。当別町では、積極的に生産に取り組んできました。しかし、カーネーションとともに大きな需要が見込める毎年5月の「母の日」に向けて生産するには、冬の間や夜にも成長を促す必要がありました。そのために設置したのが、赤い照明でした。

道の農業改良普及センターによると、赤い光は波長が太陽光に近く、植物に日が出ていると勘違いさせることができるということです。

かすみ草の魅力とは?

井野さんはかすみ草の魅力をこう話してくれました。

「色んな花の周りに白い小さな花(かすみ草)がぱらぱらとあると豪華に見える。どんな花にもあう花だ」

取材班は、実際にかすみ草が使われている札幌市の結婚式場を訪れました。

北海道の雪のイメージも

この日は、かすみ草はありませんでしたが、ふだんは、チャペルのバージンロードの横に添えられることが多いといいます。北海道の雪のイメージに近いこともあり、数年前から人気を集めています。

最近は、脇役ではなく、新婦のブーケとしてメインで使われることも多くなっていると言います。

花言葉は「清純」「清い心」

取材に応じてくれたのは、教会のマネージャー・長谷川実砂紀さん、フラワーコーディネーターでもあります。

長谷川実砂紀さん
「かわいらしくも清楚な感じを出すことができるし、ボリュームに合わせてふわっとすることもできるし、きゅっと、小ぶりにもできる。また、花言葉も『清純』とか『清い心』ということばも人気の一つ」

井野さんは、新型コロナウイルスの影響が続く今だからこそ、花に目を向けて欲しいと話します。

「こんな時代だからこそ辛いときとか寂しいときに、花はやっぱり心を豊かにしてくれますし、健康にしてくれるんで、是非、花を身近に飾って頂けたらうれしいと思っています」

脇役のイメージがあるかすみ草が、今では、主役にもなるんですね。井野さんの電照ハウスが赤く光るのは需要が高まる前の秋から春にかけての時期だということです。

(取材:札幌放送局 吉村 啓 記者/上村 勇人 ディレクター)


放送の動画はこちら↓


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