アイヌ語の研究などで知られる知里真志保の業績を紹介する特別展が、白老町のウポポイで25日から始まります。
白老町のウポポイにある国立アイヌ民族博物館では、4年前に博物館が入手した知里が残したメモや資料などおよそ200点が展示されています。

このうち、当時の樺太で医師と共同で調査した体に関するアイヌ語のことばなどを集めた資料は、現在でも多くの研究者に活用されていて、病気などに関することばが細かく記されています。
また、メモや雑誌などへ寄稿した原稿には、アイヌ語を学ばないままアイヌ文化の研究を行っている研究者もいるとして懸念を示す記述が見られます。
国立アイヌ民族博物館の田村将人資料情報室長は「アイヌ語を正しく研究し、それを文化や歴史の研究に生かすという彼の熱量が資料から伝わってきます。彼が残した思いを皆さんに見ていただきたい」と話していました。
特別展は8月21日まで開かれます。