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リポートアカデミア伏古小 修学旅行を動画で伝える

  • 2023年10月19日

NHK札幌放送局では札幌国際大学の安井政樹准教授(元・小学校教諭)とともに動画制作体験を通じて “調べる・まとめる・伝える”ことが総合的に学べる「リポートアカデミア」を実施しています。札幌市立伏古小学校で動画編集について授業を行い、10月には動画の発表会も実施しました。

伏古小学校では、小学校6年生が修学旅行の思い出について動画にまとめることを目標に活動しました。この記事では、動画編集の様子と、動画の発表会について紹介します。

【動画編集】写真や動画を撮ってみよう

動画編集の授業では、動画を作るときに気を付けることや、動画編集ソフトの使い方について学びました。
まずは、練習のためにグループを組んで写真や動画を撮影します。
安井先生は、「みんなの顔が写った写真や動画を撮った後には、写っている人にその素材を使っていいか確認しよう」と伝えました。子どもたちひとりひとりにも、自分の顔が写っている写真や動画には「肖像権」があります。その素材を使って欲しくない、とひとりでも言った場合は、撮影をし直す必要があるのです。

また、「だれに見せるのか」を意識することも大切です。自分たちが作った写真や動画を、保護者の方や、学校のお友達、先生だけに見せる場合はいいのですが、インターネットに載せたい場合には、デジタルタトゥーなどのことも考え、顔を出さずに声だけの出演にするなどの工夫も必要です。

【動画編集】インターネットに載せるときの注意点

安井先生は、インターネットに写真や動画を載せる場合は、なるべくみんなの顔が写っていないものにしようと言います。子どもたちの中には、「僕は(自分の顔がインターネットに載っても)いいよ」と言う子もいましたが、安井先生は、

・インターネットに一度載った写真や動画は、誰でもコピーできるので完全に消すことはできない。
・今は自分の顔がインターネットに載ってもいいと思っていても、将来の自分がどう思うかは誰もわからない。
・後悔は後からじゃないとできない。だからこそ、しっかりイメージをして立ち止まって考えることが大事。

ということを子どもたちに話しました。NHKとしても、取材や放送をするときに忘れてはいけない視点です。

子どもたちは、撮ってきた写真や動画を「Adobe Creative Cloud Express」という編集ソフトで撮影した動画や写真を並べ替えたり、BGMを付けたりして伝えたい思いを実現できるように編集しました。

最後に、作った動画を誰に見せたいか子どもたちに尋ねると、「家族に見せたい」「修学旅行の様子なので、下級生に見せたい」といった声が上がりました。
意欲的に動画づくりがスタートしました。

【発表会】だれに伝えよう?

動画編集の授業からおよそ1か月後、動画の発表会を実施しました。
伏古小学校の6年生19グループが修学旅行の様子をまとめた動画です。各グループで「修学旅行のことを誰に伝えたいか」話し合い、見る人のことを意識した動画づくりを行いました。保護者向け、5・4年生向け、1年生向けの動画にグループ分けをして発表を行いました。

発表には、安井先生に加えて、NHK札幌から高山大吾アナウンサーが参加し、高山アナウンサーは日頃放送に携わる立場から「どうしたら動画が相手に伝わるか」といった点に着目してコメントしました。

子どもたちは、動画を流す前に、制作にあたって工夫した点を話しました。伝えたい相手に合わせて、柔軟に動画の内容を変えています。

保護者向けの動画
「大人も楽しめるように、動画の中にクイズを入れた」
「みんなの成長や努力がわかりやすいようにリポーターが話す形式にした」
「説明を長く、詳しくした」

5年生、4年生向けの動画
「来年修学旅行に行く5年生が見て役立つテーマ、興味がありそうな点に着目した」
「楽しんでもらえるように明るい雰囲気の編集にした」
「画像やクイズを入れた」

1年生向けの動画
「短い言葉を使い、ひらがなで書くなどわかりやすい説明にした」
「写真を多くした」

動画の発表では、カメラに向かって話すリポートの撮影・動画と静止画を組み合わせた編集・テロップ入れ・BGMの選択・声の吹込みなどすべて自分たちで挑戦する中で、動画を観る子どもたちがクイズに夢中になったり、動画を観て笑顔になったりとうまくいく部分もあれば、BGMが大きすぎた、必要な素材を動画に入れる時間がなかった等、発表してみると思った通りにいかない点もありました。動画に音声を入れられなかったグループは、その場で原稿を読み上げていきいきと発表していました。

安井先生は、自分なりに伝えようとがんばって動画を制作した6年生に向けてコメントしました。

札幌国際大学 安井政樹准教授

今日できなかったことも、次はできるようになります。小学校6年生は、(小学校という区切りでは)もう終わりのような気がするかもしれないけれど、大学まで含めるとまだ10年も勉強をしていく。先生や友だちのアドバイスをしっかり受け止めて、今日の経験をこれからの人生に活かしましょう。

高山アナウンサーも、伝え方に注目してコメントしました。

NHK札幌放送局 高山大吾アナウンサー

1年生に対して話すくらい、ゆっくり、わかりやすく、短く話すようにしましょう。動画の中で伝えたいことが一貫しているととてもよいです。動画の中で、『5年生のみなさん!』と呼びかけするなど、動画を観ている人に印象付ける工夫をするとよいですね。

【発表会】どう編集する?切り取り方のちがい

発表会のあと、安井先生はNHK for schoolのこちらの動画を使って、写真でも撮る角度によって見え方が全く変わると話しました。
つぎに、NHK財団が日本大学文理学部・中橋雄教授の監修のもと制作した「メディアリテラシーかるた(NHKサイトを離れます)」を使って、修学旅行など、ある事柄の切り取り方によって、相手に伝わる情報が全く変わってくることについても話しました。

安井先生が取り上げたのは、こちらの絵札です。

「メディアリテラシーかるた」の「き」
「決めつけず 見えない部分を 想像しよう」

今回子どもたちが作った動画は、修学旅行の「楽しかったこと」に着目した動画がほとんどでした。ですが、安井先生は、「修学旅行で、大変だったところや、がんばったところはなかった?」と問いかけます。
特に、保護者の方に対して成長した姿を見せたいなら、修学旅行の「楽しかったところ」だけを切り取るのではなく、みんなでがんばったところなども含めて伝えられるといいと話しました。
逆に、1年生に対して動画を作るならば、難しいところは省いて、楽しいところだけをわかりやすく伝えるのが効果的かもしれません。
安井先生はこのように、動画を観る人の目線になって考えることが大事だと話しました。

伏古小学校 石井舞先生からのコメント:

今日いただいたアドバイスを、どう受け止めて振り返るかも大事だと思っています。リポートアカデミアで学んだことを活かして、6年生なら卒業ムービーなど、子どもたちが動画制作をする機会をこれからも取り入れていきたいです。

伏古小学校 藤根雄一校長先生からのコメント:

「短く、わかりやすく話す」など高山アナウンサーの助言をすぐに活かして授業中の発言ができるようになっていて、子どもたちがどんどん成長していると感じました。動画制作を通じて、タブレット端末でこんなことができるのか!と子どもたちも理解することができ、端末を「伝えるためのツール」として有効に活用できていたと思います。

リポートアカデミアの特徴は、GIGAスクール時代の1人1台端末を最大限活用するために、授業のポイント説明に動画を用いるだけでなく、撮影、編集も端末で行うことにあります。

リポートアカデミアについて興味があり話を聞いてみたい、一緒にこの取り組みをしてみたいという学校関係者の方は

NHK札幌放送局 電話:011-232-4040(平日 午前10時〜午後6時)

までご連絡ください。

2022年に実施したリポートアカデミアの様子はこちら

リポートアカデミアは、NHK札幌放送局でも体験型イベントとして開催いたしました。
1回目の夏休みイベントの様子はこちら
2回目の冬休みイベントの様子はこちら

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