NHK札幌放送局

代表に捧げる特別なプロレス ~新根室プロレス~ 2章

いぶりDAYひだか

2021年12月8日(水)午後2時50分 更新

2021年9月、一夜かぎりの復活公演をおこなった「新根室プロレス」。1年前にこの世を去った代表の思いと、残されたメンバーの再始動を追いました。(室蘭放送局 宇佐美隆治カメラマン)

1章はこちら

突然の病魔が代表を襲う

2017年8月、根室市に拠点に活動するアマチュアプロレスのサムソン宮本代表が突然倒れました。

根室市内の病院に入院。希少がんの一種である平滑筋肉腫が腸に発病していたことがわかりました。がんを切除し、なんとか一命はとりとめました。しかし、完治が難しい難病です。

サムソン宮本代表はメンバーを集め、自身の病状を告白しました。
そして、涙を流すメンバーたちに「いつか東京で新根室プロレスの大会を開きたい」と大きなひとつの目標を誓ったのです。

地元のファンへ重大発表

2019年9月14日、地元の祭りの試合。
団体を旗揚げから13年間、毎年プロレスイベントを続けてきました。
この日もファンを楽しく笑わせて会場を盛り上げます。
そして試合の最後に、サムソン宮本代表の口から地元のファンに重大な発表がありました。

夢で目標であった、東京で興行を開催することを報告。
続いて、サムソン宮本代表が難病の希少がんを発症したことを告白。治療のためにプロレスを引退し、新根室プロレスを解散することを発表しました。

13年間活動してきた新根室プロレスを年内に解散することを地元のファンに伝えると、最初で最後の目標であった東京大会の興行に向かったのです。

病気との闘い、そして解散…

全国のファンのために、新根室プロレス最初で最後の東京大会を開催。目標を掲げてから2年が過ぎていました。
試合のチケット300枚は完売。満員のお客さんで会場は、活気に溢れていました。

サムソン宮本代表は、がんによる痛み耐えながら「13番勝負」に挑みます。試合中に挑戦者の攻撃で肋骨にひびが入っても、12勝1敗ですべての試合をやり遂げました。

サムソン宮本さんの笑いと歓声と感動の詰まった東京大会。
会場全体に響くサムソンコール。
大会は、見事大成功を収めたのです。
そして2019年12月末、13年間活動を続けてきた団体が解散しました。

1年間の闘病の末に

リングでファンとの再会を果たすため、サムソン宮本代表の闘病が始まりました。
しかし、翌年4月、心臓にがんが転移していることを確認。手術が難しい場所で、自宅療養しながら残りの時間を家族と過ごすことに費やしました。
2020年9月11日。55歳でこの世を去りました。

残した遺書「お葬式プロレス」

亡くなったサムソン宮本代表は「遺書」を残していました。

「自分の葬式でプロレスをしてほしい」

悲しみを笑いに変えてきたサムソン宮本代表らしい提案でした。
闘病中のさなか、自ら葬儀場に試合の許可も取っていました。

残されたメンバーは、実現に向けて動き出しました。しかし、当時は新型コロナウイルスの感染が拡大していた頃と重なります。葬儀会社からの要望で葬式でのプロレスは中止に。サムソン宮本さんの遺言を実現することはできませんでした。

それから1年後。
新根室プロレスの元メンバーたちが、サムソン宮本代表のために再び動き始めたのです。

(最終章に続く)

(2021年9月15日放送)

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