災害は他人事ではありません。
起こった時に「まさか…」とならないように、
いつか必ずやってくると考え、備えることが重要です。
総合テレビ、夕方6時40分からの
「ほっとニュース函館」では、
地元の皆さんの安全安心を守る
「道南DEぼうさい!」という企画を毎月放送し、
道南の災害のリスクと備えについてお伝えしています!
教えてくださるのは、防災士の國田博之さんです。
國田さんは、渡島総合振興局で地域防災も担当しています。

変わった避難情報 道南では…?
上野:今回のテーマは?
國田:「知ってる?避難情報」です。
まさかの災害の時に、市や町から出される「避難情報」、この中身が改定されてから
今年(2022年)の5月でちょうど1年となりました。こちらをご覧ください。

國田:2021年の5月から使われている避難情報です。
緊急安全確保、避難指示、高齢者等避難と全部で3種類。
上にいくほど、危険度が高く、命の危険が差し迫っている時に出る情報です。
ちなみに、60年ほどの間、使われてきた「避難勧告」については、廃止になりました。
上野:道南では、まだ新しい避難情報になじみがないという方もいらっしゃると思います。3つの避難情報を、もう少し詳しく見ていきましょう。
最初は「高齢者等避難」。これは、どういう時に出ますか?
國田:災害の恐れがある場合に市町村から発表されます。
お年寄りや障害者、小さいお子さんなど、避難に時間がかかったり、避難に手助けが必要な方が避難を始める目安となる情報です。
上野:続いて、「避難指示」は?
國田:避難指示は、災害が発生する恐れが高い時に発令されます。避難指示が出た場合は、災害リスクのある区域にいる人は全員、危険な場所から避難することが必要です。
上野:そして、さらに段階が進むと…
國田:3つ目の「緊急安全確保」は、災害がすでに起きてしまっているような場合に発令されます。直ちに安全を確保することが必要です。
上野:では、避難情報が出た場合、私たちは、どう行動したらよいでしょうか。
國田:当然、危険な場所から安全な場所へ避難する、ということになりますが、避難方法は大まかに2種類です。

國田:ひとつは水平避難。もうひとつは垂直避難です。
上野:まず、水平避難から詳しく教えてください。
國田:水平避難とは、自宅を離れて避難するということです。土砂災害の恐れや、洪水や津波で浸水する恐れがあるなど、自宅に留まることが危険な場合は、迷わずこの水平避難を選びましょう。
この場合、家を離れて別の場所に滞在することになりますから、普段の備えの中では、いざという時に持ち出すもの、非常用持ち出し品を充実させておくことが大切です。

上野:続いて、垂直避難はどうでしょう?
國田:垂直避難とは、自宅の中で安全を確保する方法です。これには条件があって、洪水や津波でも自宅が流失するおそれがないこと。そして浸水しない安全な部屋が確保できる場合に可能です。
この場合は、家の中で避難生活を送ることになりますので、水や食料、簡易トイレなど、長い間の停電や断水に耐えられるよう、備蓄品を充実させておくことが大切となります。
上野:ということは、やはり事前に考えておかないといけませんね。
自宅の危険性とか、家族の中に支援が必要な人がいるかとか、事情は違いますから、どの情報が出たら、どうやって避難するかイメージしておきましょう。
國田:はい、特に「避難指示」。これは全員避難の合図ですから、避難指示が出たときにどう行動するか、ここからまず考えてみてください。
上野:道南DEぼうさい!、今回は「避難情報」についてお伝えしました。
(NHK函館 上野速人)
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