NHK札幌放送局

ピンチはチャンス!なタピオカって? ~厚沢部町・江差町~

ローカルフレンズ制作班

2022年6月23日(木)午後5時24分 更新

こんにちは!ディレクターの堀越です。乙部・桧山エリア滞在も 3 週目!そろそろ「おとべ ⤴」「えさし⤴」「あっ↑さぶ」の地元イントネーションにも慣れてきました、というのはちょっと嘘で、まだまだ会話の途中で地域の方にニヤリとされてハッとしています。 今回のローカルフレンズ、三上良介さんは乙部町のエネルギッシュなお米農家。先週は、良介さんの自慢のお米料理を届ける、フードトラックに乗って桧山エリアを巡り、たくさんの 出会いをお届けしました。 今週は、良介さんのフードトラック、ではなく...、また別の面白いフードトラックが乙部町 にくるといううわさが......。さっそく会いに行くと、またまたチャレンジングなパッション にあふれた出会いが!もしかして、1フードトラック 1 物語!?

真っ赤でキュートなフードトラック

この日乙部町ではフリーマーケットのお祭りがあり、そこで見慣れぬフードトラック発見!!へ~トラックと一体型じゃなく、自家用車で牽引するタイプもあるんだ~~という 驚きもさることながら、丸っこくてすっごくかわいい!

そして、店構えに負けず劣らず、かわいい?!店主の澤口昌大さん。 良介さんとは、出店おすすめ場所のマル秘情報共有で盛り上がる仲なのだとか。

澤口さんが売っているのはタピオカ!そういえば最近タピオカ飲んでないな~と思ってい たら、この間の空前のタピオカブームは 2018年だったようで。あれからもう4年か......!

これはちょっと失礼なのかな~と思いつつも、「ついこの間まですっごいブームでしたよね ~」というと、「それがね、小さい町だとまだまだけっこう売れるんだよね~」とのこと。 実際、この日も子どもたちがこぞって飲んでいてみんな、おいしい~!とニコニコでした。

でも!
澤口さんがフードトラックを始めたのは、2年前。そこにはとある理由が。

緊急家族会議の末に......

澤口さんがフードトラックをやるに至った理由を聞きに、帰り道に同乗させてもらうことに。ご自宅のある厚沢部町まで向かいました。

澤口さん「コロナで会社(本業の自動車部品梱包請負業)がガクッと来ちゃって、もうこれはやばいってなったときに、どうする?って家族会議して。そしたらとりあえずキッチンカーやろうってことになって」

その家族会議で、キッチンカーをやったら?とはじめに提案したのが、澤口さんの娘さんの はるなさんです。

まさかの、キッチンカーを提案したことを覚えていないはるなさん
お父さんもびっくり

いまは、澤口さんの自宅の1階を改装したカフェ(※)の切り盛りを任されているはるなさ ん。札幌のパティシエの専門学校を卒業した後、カフェの職場を転々し、その経験を活かしてメニュー作りを任されています。

はるなさんが手に持っているのは特製の黒豆ソフト!わたしも頂いたのですが、もうすっ ごくおいしいんですよ!きなこっぽいのですが、もっと香ばしくて、最近のほうじ茶ブーム にいっしょに乗っていけそうな、和風なお味!

「正直、この黒豆ソフトを推して営業したほうがいいんじゃないですか?タピオカよりも ......」とこれまた失礼な提案をしたら、「最初は売ってみたけど、みんなが白いソフトクリ ームってないんですか?って聞くから心が折れました」とのこと。商売ってやっぱり一筋縄 ではいかないんだなあ。

※えっ、カフェ?となるかもしれませんが、実は澤口さんは本業の傍ら、7年前にカフェを 開業しています。そして、黒豆ソフトの黒豆栽培の農家でもあり、その黒豆の加工品制作・ 販売もしているという......いったい何足の草鞋?!。

ピンチはチャンス!チャレンジを辞めない男

フードトラックを始めたのはコロナ禍で経営が厳しい中、家族の給料をなんとか出してい くため。でも、新たにフードトラックをはじめるのには初期投資もかかります。怖くなかっ たですか?と聞くと......

澤口さん「ピンチはチャンス、チャンスがどっかにあるんですよ。僕がチャンスつかめてるかどうかわからないですけど。」

ピンチはチャンス。家族会議から打った一手が、いまなんとか家族を支え、タピオカは地域 の子どもたちを笑顔にしている。「タピオカがダメになれば、また次を探さないとね」と語 る澤口さんはとっても頼もしく思えました。

続・チャレンジを辞めない男

まだまだご紹介の要素が止まらないのが澤口さん!

実は、元ダーツのプロ選手。北海道チャンピオンに 3 回もなって、全国ツアーをまわってい たそうなんです。実はこのカフェをはじめたのも、ダーツが出来る場所をつくりたかったこ とがきっかけ。お店の中にもダーツのマシンがドーンと置かれています。

「あの頃は命中率 96%だったんだよね、いまはもうだめだけど」 と言いながら3投中 2 本は真ん中に刺さっていた......

店内には賞状がずらり

そして、今、まさにチャレンジを始めたことがあります。 それは......江差追分!こちらは出張先で、江差出身なのに江差追分も歌えないわけ?と言 われてくやしかったのがきっかけだったそう。

週1回、厚沢部町から江差町まで通って習うこと4年。なんと、全く歌えない状態から、今年は全国大会に挑戦するほどの腕前に。

週1の練習だけじゃなく自主的に LINE で録音を送ってくるのよ!と先生も驚く。

どんなジャンルでも挑戦し、しかも極めていく澤口さん。それならやっぱりフードトラック もあと数年でなんだかすんごいことになっちゃうんだろうなあ、とすっかり思わされています。

気付いたら、江差の絵描きになっちゃった!

さて、今週はもう一人。今度は良介さんのフードトラックに再び乗って、会いに行ったこちらの女性。

フードトラックの営業日ではなかったこの日。良介さんとはどんなつながりでしょうか?ヒントはこの画像。

正解は、フードトラックのイラストを手掛けた方!West Liry(ウェストリリー)さんです。

Liry さん「トラックに絵を描くのはやったことなかったし、なにより人物画は苦手だし、最初はなんて断ろうかと......。」

それでも、偶然 Liry さんの絵を見つけて惚れ込んだ良介さんの熱意に押され、チャレンジ!2週間、良介さんの蔵にペンキを持って通って完成した大作です。

Liryさんの普段の画風はこちら。緻密な模様をゲルボールペンで手書きしながら、モチーフをかたち作ります。

「群れ」
コロナ禍で密になれない人間はつゆしらず、群れを成して泳ぐニシンたちをイメージ

Liry さんは、江差出身。絵を描きながら海外をまわっていましたが、ご家族の都合で江差町 に戻り、現在は江差で制作活動を続けています。

私も一緒に絵を描かせてください!

放送ではなぜか 2 人とも何かを書いている状態でのインタビューになっていましたが、実は 2人で絵を描きながらお話していました。
やらせてもらったのは、Liry さんのかつてのライフワーク、スクラッチアートです。

スクラッチ名前アート
相手の名前を聞いて、即興でデザインしてお渡しするアート。カラフルなスクラッチペーパ ーを削って描いています。スクラッチを選んでいるのはインクが乾く時間が必要ないから、だそう。

この名前アートは、Liryさんが海外をまわるために編み出したアート。言葉が通じなくても名前を聞いて絵をかけば、みんなに笑顔になってもらえる、そんな思いで始めたといいます。 かつてはオーストラリアの路上でひとり販売していたことも...!6年前に江差町に戻ってきてからも、お祭りや展示会などで名前アートを続けてきました。これまで渡してきた数、400以上!

全く迷いなく削っていくのにびっくり
削り間違えても後戻りできないのに......!

おしゃべりしながら気づけば完成!そして交換!

書くまでもなく......左がLiryさん、右が私作。
贅沢なことに私も「MIO」という名前を書いていただきました!ひゃ~~かわいい!!これは、地域のお祭りで子供たちの大行列ができたという話も納得、宝物になります。

描いてもらって嬉しいことももちろんですが、やさしくてあたたかいLiryさんに、お話ししながら書いてもらえることがとっても嬉しいんです。

中学生で江差町を離れ、10年以上たってまたこの地元に戻ったLiryさん。こうやって少しずつ、地域とつながる輪を広げていったんだろうなあと感じるひとときでした。

来週は最終週!どうなる弾丸奥尻島旅!

来週は桧山エリア唯一の島市町村、奥尻町を訪れる予定です。いよいよ最終の週になってしまいました、最後にどんな出会いが待っているのか、お楽しみに!

2022年6月23日

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