NHK札幌放送局

放送コンテストに挑むみなさんへ!元NHKアナウンサーに聞いた朗読・アナウンスのコツ

道北チャンネル

2022年6月9日(木)午後3時49分 更新

高校放送部のみなさんが日頃の校内放送活動の成果を競うNHK杯全国高校放送コンテスト、通称Nコン。NHK旭川放送局では、6月4日土曜日、Nコンに挑戦する地元の高校生たちに向けて、講習会を実施しました。講師は元NHKアナウンサーの志摩悦二郎さん。今回は、当日お越しいただけなかったみなさんに向けて、講習会の概要とともに、朗読・アナウンスのコツをお伝えします。

「話し言葉」のように読む

「普通に言ってみてください」「普段そういう言い方しますか」

講習会の中で何度も聞かれたフレーズです。たしかに、生徒のみなさんの発表を聞いていると、「コンテスト用の読み」という印象を受けました。声を張りすぎていたり、変なところで文章を切っていたり、会話しているときと印象が違います。みなさんも心当たりはありませんか…?

「話し言葉には情報を伝えるための全ての要素(強調、緩急、間、強弱、明暗、息づかい)が蓄積されている」

と志摩さんは言います。
既に日常会話のなかで聞き手に意味を伝える技術を習得できているのに、私たちはマイクに向かったとたん何かの役を演じるように普段の話し言葉とは違う「不自然な読み」をしてしまいがちなのです。
では、話し言葉に近づけるためには、どのようにしたらいいのでしょうか。

息づかいを意識して言葉をかたまりで伝える

ヒントは、「息のメリハリ」と「言葉をかたまりで出す意識」にあるといいます。

「もっと息をつかって」「口の中を広くつかおう」

このフレーズも、講習会の中で何度も聞かれました。
声を張って大きな声で発表する高校生は多いですが、これによって普段の話し言葉でできている自然な息づかいができなくなり、言葉の意味が伝わりにくくなります。声の大きさを調節するのではなく、お腹の中から出てくる息を使って、息の強弱で緩急をつけるのがポイントです。息をつかうためには、口先ではなく、喉の奥、首の後ろあたりを意識するといいそうです。
また、一字一字すべてをはっきりと発音し、均一の息できれいに伝えようとすることで、単調で、意味が伝わりにくくなります。大事なところを強調し、そうでないところは、かたまりにして一息で読む。これによってリズムがうまれ、伝わりやすくなります。言葉と言葉の切れ目は、普段の話し言葉と同じ。朗読・アナウンスだから特別ということはありません。迷ったら、普段の話し言葉で読み直してみましょう。
志摩さんがオススメしているのは「外郎売」の朗読練習。できるだけ、息をつかって、身振り手振りをまじえて、聞く人に言葉を投げかけるつもりで練習するのが効果的だそうです。
この二つは、ほとんどすべての方に、志摩さんが指導していました。おそらくこれを読んでいる全国の高校生にもあてはまることなのではないでしょうか。朗読・アナウンスに取り組むみなさん、ぜひ意識してみてください。ほかにもいくつかのポイントを教えていただきましたのでご紹介します。

次のかたまりを確認してから声を出す

ひとつ先のかたまりを目で必ず確認しましょう。志摩さんも、できるときとできないときがあるそうなのですが、これができるときは集中できている証拠で、意味が伝わる感情のこもった言葉が自然に出るそうです。一字一字を確認する必要はなく、全体のかたまりを見るだけでよくて、それができるかどうかで言葉の出方が変わってくるのだと言います。コンテストに向けて試してみてはいかがでしょうか。

センテンスの終わりで息を吐ききる

息を吐ききれば、必ず吸う作業が発生します。この自然な「間」が聞く人の理解を助けます。逆に、息を吐ききらないと、中途半端に話し続けられてしまいます。そうすると、初めて聞く人は理解することができません。

日本語の基本は「高い音で始まり低い音で終わる」

ひとつのセンテンスが終わったら、必ず高い音から始める。これができると音の幅が広がり、表現の幅が広がります。技術として低い音から始める場合を除き、原則は高い音から始めましょう。音の幅の狭い読みは、聞く人の理解を妨げます。

「話し言葉のための原稿」を意識

志摩さんは、今回の講習にあわせて、すべての生徒の原稿を作り直して準備されていました。その原稿では、「一息の文のかたまり」を一行にしています。「間」も一行にしています。「そして」「ところで」など、息を吐ききる接続詞も「間」を作るため、その言葉だけで一行にしています。志摩さんは、本番に向けて自分の原稿を整理し直すことをオススメしています。強調する部分、言葉のトーン、もう一度構成を考えてみてください。

聞く人が理解できるか?という疑問に思う気持ちが大切

ここまで、志摩悦二郎さんによる講習会の内容をもとに、朗読・アナウンスのコツを書いてきました。テクニックも大切ですが、「聞く人が理解できるか?」と疑問を持ち続けることがレベルアップに繋がると志摩さんは言います。友だちと話すとき、表情を見て理解度を確かめながら話すのと同じように、朗読・アナウンスの際も聞き手のことを想像しながら取り組んでみてはいかがでしょうか。

今回参加していただいたのは、留萌高校、旭川永嶺高校、旭川北高校、旭川西高校、旭川東高校の生徒12名と先生7名。みなさんありがとうございました。

Nコンに関する情報はこちらからもご覧いただけます。

2022年6月9日 企画編成部 北西哲也


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