NHK札幌放送局

ウニだけじゃない通信004 積丹の豊かな森を楽しむ

北海道ソリューション

2022年10月11日(火)午後3時10分 更新

積丹町は積丹岳と余別岳の麓に広大な森林を有しています。9月上旬、積丹町野塚地区の森林の一部を管理している団体が、地域住民にも地元の山や森に親しみを感じてもらおうと山を楽しむ森林レクリエーションを開催しました。

会場は、21ヘクタール(札幌ドーム4個分!)の山のなか。このイベントを企画した任意団体「積丹グリーン」は、自伐型林業で密になっている木や倒れたりした木を少しずつ切り、山の景観と健康を保ちながら、薪やホダギなど山の恵みを少しずつ分けてもらい森林の維持管理をしています。
人里離れた山のなかでの作業は、町の人との接点を生み出すことが難しいと、この団体の代表を務める森田信道さんは話します。管理している森林でイベントを開催するきっかけについて伺いました。

森田信道さん
「今年着任した地域おこし協力隊が企画したイベントに協力したとき、参加したご家族との交流がきっかけで、子供も楽しめるクラフト教室を実施したい、と思いを強くしました。役場職員にも協力していただいて、町内の小中学生にチラシを渡すことができました。
「地域住民が主体となって里山を守る」小さなきっかけになればと思っています。」

森田さんが今回企画したのは、「グリーンウッドワーク」という森から生木(なまき)を切り出して、ナイフだけで色鉛筆やバターナイフを作るクラフト教室。このイベントには、町内外から20人ほどが集まりました。その中には森田さんが作ったチラシを見て参加を決めた町内の家族もいました。

函館を拠点に道内各地でグリーンウッドワークの普及活動をしている草刈万里子さんが、笑いも交えて子供たちの緊張をほぐしつつ、危険なナイフの扱いを教えます。
朴の木、白樺、キハダなどこの森で育てている木を切り出してきて、加工に適したナイフで木を削っていきます。

この日は、小学1年生から中学生まで多くの子供が参加しました。低学年の子たちは初めて使うナイフをぎゅっと握りしめていましたが、緊張しながらも慎重に木を削っていきます。力が必要な作業は同伴した親御さんに手伝ってもらいながら、思い思いの形に仕上げていきます。

持ち手に樹皮が残っているものは、お店などでは見かけることが少ないので、自然な風合いがとても素敵だと感じました。形はさまざま。それぞれに個性が現れているのも魅力的です。

親御さんが真剣に形を整えている横では…

このイベントに向けて森田さんが整備したブランコやスラックラインで子供たちがはしゃいでいました。この日初めて会う子供と大人が午後にはすっかり仲良しになって、みんなで森を楽しんでいる光景がとても印象的でした。

ブランコは子供たちが安全に遊べるように配慮して、釘などを一切使わず丸太とロープだけで作った森田さんの力作です。形の良い木を残して森の景観に溶け込んだ遊具からも森田さんの思いが感じ取れます。

この日はできるところまでバターナイフの形にして持ち帰り、各自で粗さの違う紙やすりで形を整えるとのことでした。
初めは緊張した面持ちだった子供たちも、最後は満面の笑みでイベントが終了しました。

森田さんが作ったチラシを見て町内から参加した小学生のお父さんにこのイベントに参加した感想を伺いました。

海で遊ぶことはよくあるけど、山のなかで遊ぶ機会はほとんど無かったので、こういうイベントがあれば、また子供たちを参加させたいと思います。

このお話を受けて森田さんは、

森田信道さん
「まだ山の仕事をやり始めて2年ですけど、これだけの人が集まって思い思いに山を楽しんでくれて、本当にうれしかったですね。私自身が山や森から得られるものがたくさんあることを今回知って今はまだ整理できていませんが、こういったイベントを通じて子供や大人が山や森からいろんなことを経験して、感じ取ってくれたらいいなと思います。」

今後は、町内で開かれるイベントで木を使った体験会を開くほか、雪が降る前にはこの森から切り出した薪を使った焚火を囲むイベントを企画したいとのことで、これからの活動にも期待が膨らみます。
積丹町の豊かな自然を活かした取り組みが少しずつ町民や町外の皆さんにも広がって、積丹のすばらしい魅力に触れるきっかけが増えることを願いつつ、これからも積丹のさまざまな情報を発信していきます。

(宗片将樹)

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