NHK札幌放送局

チーズで“しあわせ”を届けたい

ひるナマ放送記録

2021年1月14日(木)午前11時56分 更新

ゲストは、足寄町のチーズ職人、本間幸雄(ほんま・さちお)さん。本間さんが作るチーズは、2020年10月に行われたチーズのコンクール「ジャパン・チーズ・アワード」でグランプリに輝きました。

ヨーロッパの伝統的な作り方と足寄町で育った牛のミルクにこだわり、自分が納得いくまで何度も試行錯誤してたどり着いたチーズ。チーズの名前「幸」は、自分の名前「幸雄」から一文字をとって名付けました。本間さんのチーズ作りにかける思いや、なぜ足寄町という場所を選んだのか、その理由をお聞きしました。

本間さんは、長野県茅野市生まれの39歳。もともと農業や食に対して興味があったそうですが、高校2年生の時に、テレビのドキュメンタリー番組を見て、チーズ職人を目指すことを決めました。牛を飼いながらチーズを作る職人の姿に深く感銘を受けたのだといいます。
その後、地元の農業大学校に進学した本間さんは、卒業後山梨県のチーズ工房に就職。チーズ作りの基礎を学びます。本間さんが目指していたのは、スイスやフランスなどヨーロッパで作られるような、味に深みやコクを感じるチーズ。新鮮な牛乳を求めて北海道に移住し、さらに自分の求めるチーズ、を研究し続けました。そして休みのたびに北海道の酪農家を訪ね歩き、チーズの原料となる理想のミルクを探しました。そんな中で出会ったのが、足寄町で「放牧酪農」を行う吉川友二さんの牧場だったのです。

放牧酪農の本場ニュージーランドで学んだ吉川さんが育てる牛は、やぶに自生する野草や花を食べて育ち、そのミルクはその野草の味そのものを感じる味わいでした。さらに、牛のフンで土地が豊かになるという自然の循環や、牛にストレスをかけない季節繁殖にこだわる吉川さんの理念にほれこみ、吉川さんのミルクを使うことを決めました。そして、吉川さんのところで「牛飼い」として働き「牛」について学んだ後、牧場内でチーズ作りをはじめ、2016年独立。自身の工房を立ち上げました。

本間さんがこだわるのは、大きな銅釜と直火によるヨーロッパの伝統的な製造方法。まずはその日のミルクの状態を見極め、発酵や凝固のタイミングを逃さないよう、ひたすらチーズを観察します。その時々のさまざまな変化に敏感に対応しなくてはならないのです。火入れや撹拌、型詰め、そして熟成管理など、チーズに目を光らせながらの作業が続きます。

実は、ミルクによってチーズの味わいも違ってくると語る本間さん。夏は、放牧されて育った牛のミルクなので、青草のような香りを感じられ、冬は乳脂肪分が高く、濃厚さが増したチーズになるのだそうです。そこで、今時期の「冬」におすすめのチーズを教えていただきました。
それが、工房のある足寄町の地名から名前をつけたウオッシュタイプのチーズ「茂喜(もき)登(と)牛(うし)」。

周りに「エゾマツ」の皮を巻いて成形しており、やさしいミルクの甘みに、ほのかに木の香りを感じるチーズです。ヨーロッパではもみの木を使って作られる「モン・ドール」をイメージして作られていますが、「足寄町で作るのだから、地元のものを使いたい」という思いでエゾマツの皮にいきつきました。

これからも足寄町に根差してチーズ作りを続けていきたいと語る本間さん。たとえば、町内には羊肉の生産から飲食までを担う「石田めん羊牧場」があり、本間さんはその羊のミルクを使ったチーズも作っています。これからも足寄町にある様々な産業と結びつきながら、「足寄生まれのチーズ」で食べる人を笑顔にしていきたいと語ってくれました。

本間さんのチーズは、工房のホームページからインターネットにて購入できるほか、足寄町のふるさと納税の返礼品にもなっています。また足寄町内には、本間さんのチーズを使ったハンバーガーやピザを提供するお店もあります。

【しあわせチーズ工房】
問い合わせ:0156-26-2585
※来店の際は事前に連絡を。

2021年1月6日(水)放送

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