旭川市の旭山動物園で、新たに作られたヒグマの展示施設が25日、報道陣に公開されました。
公開されたのは「えぞひぐま館」で、これまで「もうじゅう館」で飼育されてきたメスの「とんこ」が移されます。
施設では川魚が泳ぐ渓流やどんぐりの木などが整備され、「とんこ」が自然に近い環境で過ごす様子を観察することができます。
また、世界自然遺産の知床で、野生生物の保護管理を担う「知床財団」が制作したパネルは、ヒグマの生態や人との関係を詳しく解説していて、ヒグマは一度、口にした食べ物は味や場所を覚えるので餌やりはしないこと、草やぶを通る習性があるので草刈りで見通しをよくすることが人への接近を避ける上で重要だとしています。
「えぞひぐま館」は旭山動物園としては9年ぶりの新たな大型施設で、坂東元園長は「自然に近い環境のなかでヒグマの生態を見て、人とヒグマの関係を考えるきっかけにしてほしい」と話していました。
旭山動物園は、4月29日に夏の営業が始まり、「えぞひぐま館」も一般公開されます。