NHK札幌放送局

雪道はなぜデコボコになるの? シラベルカ#77

シラベルカ

2022年1月28日(金)午後6時17分 更新

冬になると現れる雪のデコボコ道。できる理由やメカニズムってご存じでしたか?皆さんの疑問に答えるNHK北海道の取材チーム「シラベルカ」。 今回はデコボコ道になってしまう原因と車を運転するときの対処法を調べてきました! 

冬になると現れるデコボコ道

取材のきっかけは、札幌市北区在住の親子からの投稿でした。

「雪道(車道)はなぜデコボコになるのですか?とても運転しづらいので調べてください」

投稿者に近所の住宅街を案内してもらうと・・・
ありました!みんなが頭を悩ませるデコボコ道!氷でわだちができています。

「ジェットコースターに乗っているみたいな、かなり上下に振られるような感覚があって運転するときは怖いのでなるべく通らないようにしています」
(投稿者 太田さん)

なるほど、遊園地のジェットコースターであれば楽しそうですが、こんな街中ではたまったものじゃありません。

場所や条件によって何か違いはあるのでしょうか。
気になった取材班は、札幌の中心部の様子も調べてみることにしました。

市街の中心部では

訪れたのは北日本随一の繁華街、すすきのの道路。
すると、思わず「危ない!」といいたくなるような光景が!
乗用車をはじめ、タクシーやトラックなどが車体を左右に大きく揺らしながら走っています。
真っ直ぐに走ることすら、ままならない様子です。
中には凹凸にタイヤがはまってしまい、出られない車も!

凹凸の程度には差があるものの、住宅街も繁華街も事情は同じでした。
これは、事故や渋滞の原因になりかねません。

なぜデコボコ道はできるのか

それでは、なぜこのようなデコボコ道ができてしまうのでしょうか。
雪道について長年研究している北海道大学の蟹江俊仁教授に聞きました。

取材班が撮影したデコボコ道の映像を見てもらうと・・・。
「これはそろばん道路ですねえ」
え??「そろばん道路」?

「路面にたまった雪が融解してまた氷になって、を繰り返すことでできる凍結路面です。凹凸がある程度周期性をもってでるもの、それを我々は『そろばん道路』と呼んでいます」

なるほど、凹凸がそろばんの玉が並んでいる様子に似ていることから「そろばん道路」と名付けられたんですね。たしかに、そっくりです!

実はこのデコボコができるメカニズムは未だに解明されていないということなのですが、蟹江教授はある条件下で発生しやすいと指摘しています。

路面上の雪は、車の通行の影響で「氷の粒」のような状態になっています。


そこに車が停車することで、タイヤからかかる圧力と車からの排熱の影響で雪がとけ、その雪が冷えて再び凍り、かたまりとなります。


何台もの車が通り、このプロセスが繰り返されることで、多くのデコボコができ路面がまるでそろばんのようになるということです。

車がよく止まる場所がポイント

蟹江教授は、特に駐停車が多い道路で、こうした影響が多く現れるといいます。

「荷下ろしの車やタクシーが頻繁にストップ&ゴーとか、止まって何分かいてまた動いてまた来てという事が繰り返される。この道路の普段の使い方もかなり影響していると思いますね」
(北海道大学 蟹江俊仁教授)

まさに、飲食店が両側に並んでいるすすきのの道路では、タクシーが止まってお客さんを乗せたりおろしたり、トラックが荷下ろしの作業を頻繁にしていました。

特に、ことし札幌市内では例年より積雪が多く、
デコボコ道ができやすい条件がそろっているということです。

教えて!デコボコ道の対処法

では、デコボコ道を通るときは、どのように運転すれば良いのでしょうか?

教えてくれるのは、自動車学校のベテラン教官、松嶋晃さんです。
冬道教習を行っている教習コースの道にもやはりデコボコが。

札幌に来て1年目、まだ雪道を運転したことがない私、早川が運転に挑戦してみました。
雪道の経験がないとはいえ、学生時代は毎週末、趣味のスキューバダイビングをするために東京から伊豆まで往復300キロを運転していたので、運転の自信はアリです!
意気揚々とハンドルを握りましたが・・・

ハンドルをとられ上下に激しく揺れてしまいました。

ところが、松嶋さんが運転してみると・・・。

「揺れ、全然感じないですね・・・」(早川)

なんということでしょう、同乗した私も揺れを感じませんでした。

同じ場所を撮影した映像を比べてみると、違いは一目瞭然でした。
さすがこの道30年以上の腕前です。

デコボコ道を運転するときのポイント

では、どのように運転すればいいのでしょうか。
ポイントは3つあります。

この3つのポイントに気を付けながら慎重な運転を心掛けてほしいとのことです。

取材を終えて

デコボコ道ができるメカニズムが解明されていないのは意外でしたが、運転する際に気を付けるポイントを学ぶことができました。
ただ、そもそもデコボコした雪道を発生させないためにはどうしたらいいのでしょうか。

必要なのは、丁寧な除雪です。こまめに除雪すれば、デコボコ道はできにくくなります。
それでもできてしまった場合の対処法として、旭川市では試験的に圧雪路面を削るという試みも行われています。
各自治体には、早め早めの対応を期待したいと思います。

取材)NHK札幌 吉田美和ディレクター
早川裕貴カメラマン

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