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代表に捧げる特別なプロレス ~新根室プロレス~ 最終章

いぶりDAYひだか

2021年12月8日(水)午後5時56分 更新

サムソン宮本代表の一周忌にあたる2021年9月に追悼プロレスを開く――。 代表の弟、オッサンタイガーさんは新根室プロレスの元メンバーに呼び掛けました。(室蘭局 宇佐美隆治カメラマン)

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代表の1周忌にプロレスを

オッサンタイガーさん
「新根室プロレスは解散しましたが、サムソン宮本代表の命日は特別な日。1日限定で、新根室プロレスを復活させて、明るく楽しく笑えるような思い出に残るイベントにしたい」

小学生から団体に憧れて

一周忌イベントに特別な思いを持ったメンバーがいました。若手選手のTOMOYAさん(23)です。サムソン宮本代表が生前から期待していた最後の弟子です。
小学生の頃に初めて新根室プロレスを見て大好きになりました。サムソン宮本代表に憧れ、中学生の頃に新根室プロレスに入団を決意しました。

TOMOYAさんは、中学生と高校生のとき入団を願い出ました。しかし、サムソン宮本代表から「学生をプロレスでけがさせたくない」と2度とも断られました。
それでも「高校を卒業したら来い」という約束を信じていました。高校を卒業し、社会人になって念願の新根室プロレスに入団するという夢がかなったのです。

入団後、サムソン宮本代表と忘れられない出来事があります。
4年前のデビュー戦。サムソン宮本代表は、がんで入院中でしたが、病院を抜け出し、リングサイドに駆けつけてくれたのです。

TOMOYA選手
「試合でボコボコにされているときに『TOMOYA― TOMOYA― 頑張れー いけるぞー』と代表が腕を組みながら声援を送ってくれて、全力でぶつかることができたんですよ。サムソン宮本代表には、本当に感謝もあり、育ててくれた恩もあり、本当に頭が上がらない。父のような存在です」

代表に捧げる1周忌イベント開幕

「無理しない、ケガしない、今日は、サムソーン!」
一周忌イベント会場のリングの上で団体メンバーが輪になって集まりました。そして恒例のモットーを叫び、士気を高めます。待ちに待った2年ぶりの試合が始まりました。

パンダのセコンドには

「歩く熊猫山脈。アンドレザ・ジャイアントパンダ。入場」
入場に合わせて、観客の声援が会場に響きます。
身長3メートル着ぐるみレスラー「アンドレザ・ジャイアントパンダ」のセコンドには、サムソン宮本代表の代わりに弟のオッサンタイガーがつきます。

試合開始直後からパンダの攻撃がヒット。しかし対戦相手「キラー飯」の猛攻受けて、パンダが突然リングにダウン。オッサンタイガーが倒れたパンダに近寄り大声で呼び掛けますが、パンダに反応がありません。
そんな時、亡きサムソン宮本代表の入場曲が会場に流れると、巨大な着ぐるみのサムソン宮本代表が突然入場。ジャンボサムソン宮本代表がリングサイドに立つと、パンダが元気を取り戻し、再び立ち上がります。
そして、パンダの反撃が始まり、対戦相手にパンダの右パンチと左の裏拳がクリーンヒット。最後は、必殺技のヘッドバットが炸裂。観客の歓声のなか、パンダが勝負を決めました。

代表に捧げるプロレス

実況「メガネのプリンス。TOMOYA。入場」
観客のメガネを褒めながらリングに向かいます。
リングに立つといつも以上に、気合の入った表情を見せました。
最初の対戦者は、123歳の世界最高齢レスラー「ジジ―スヌーカー」。
今でも息絶えそうな試合展開、張り手も力がありません。
試合中盤になると杖の持ち手を巧みに使って、関節技、足払いが決まり、TOMOYA選手を苦しめます。
さらに、ジジー選手が勝負どころとなると、高齢者と思えない機敏な動きで、コーナーからの投げ技、フォール。スリーカウントで、ジジースヌーカーが勝利。
TOMOYA選手は、初戦から黒星を喫しました。

次の挑戦者は、佐々木健介選手のプレイスタイルで戦う「佐々木ダンス系選手」。
北斗晶さんを真似た鬼嫁「ソフト晶」がセコンドに付きます。
序盤は、TOMOYA選手と佐々木ダンス系水平チョップの応酬。
両者の張り手がぶつかり合い、会場に『アルプス一万尺』の曲が流れると、音楽に合わせ2人は踊りながらもプロレスが進行しました。

会場は笑い声に包まれ、笑い涙を流す人も。TOMOYA選手は、踊る最中に我に返り、佐々木選手が踊る隙に、フォール技を決めて見事勝利しました。新根室プロレスらしい試合展開です。

最後の対戦者は、白いハチマキに寿司屋のハッピを着た「越中スシロー選手」。プロレスラー「越中詩郎選手」を意識した技とスタイルからサムソン宮本代表が命名した選手のひとりです。

TOMOYA選手、序盤から対戦者のヒップ攻撃や高低差のある投げ技の猛攻を受けてしまい、形勢が不利に。さらにはトレードマークのメガネを壊され投げ捨てられます。

しかし、ここでTOMOYA選手が最後の力を振り絞り、サムソン宮本代表の名前を叫び、気合を入れて再び闘志を燃やしました。

亡きサムソン宮本代表の勝利のムーブ「地獄突き、ヘッドバット、サムソンドライバー(投げ技)」が見事に炸裂。

TOMOYA選手
「サムソン宮本という人を忘れてもらわないように、自分がその技を使って忘れてもらわないことが恩返しかなと思って、使いました」

最後は、代表が唯一認めてくれたでフォール技で試合を決めました。

リングから代表への魂の叫び

試合後、TOMOYA選手がマイクを持ち、リングから亡き代表に魂の叫びを放ちます。

TOMOYA選手
「サムソンさん、俺たち新根室の元メンバーは、あなたに出会えて輝きました。人生が変わりました。あなたが亡くなってちょうど1年.本当に寂しいし悔しいです。でも、あなたが心配しないようにメンバー一同、力を合わせて頑張っていきます。どうか天国から見守っていてください。ありがとうございました」
TOMOYA選手
「“まだまだだな”と言われると思うんですけど、本当に楽しかったです。サムソン代表は、たぶん笑っているかだめ出ししているかどっちかだと思います」

亡きサムソン宮本代表にささげる特別な1日。
「無理しない、ケガしない、あしたも仕事」
プロレスを愛したサムソン宮本代表の信念は、これからも皆の心の中に生き続けます。

(完)

(2021年9月15日放送)

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