NHK札幌放送局

Do!|#15 Hirata Yasuhiro

札幌局広報スタッフ

2022年10月31日(月)午後6時00分 更新

NHK北海道の職員たちの情熱や想いに迫るインタビューシリーズ「Do!」。第15回に登場するのは、北海道南営業センター(函館)で営業を担当する平田泰大。一から企画を考えたり新しいことを学ぶのが好きで、大学生の時にはアフリカを研究し、ガーナに滞在したこともある平田。学生時代の経験と、新たに始めた採用の取り組みの裏側について聞きました。

〔Photo By あらい あん〕
〔聞き手 富浦 麻穂(NHK札幌放送局 広報)〕

平田 泰大 -Hirata Yasuhiro-
2019年入局。神奈川県出身。国際日本学部卒業。
松山放送局 企画総務部を経て現在は北海道南営業センター(函館)で営業を担当。趣味は釣りと映画鑑賞。

<目次>
1.NHKの自由な雰囲気に惹かれて
2.前任地の経験を活かして自分にしかできない営業を

3.アイデアを口に出すことの大切さ


1.NHKの自由な雰囲気に惹かれて

――学生時代のお話から伺いたいと思います。大学ではどんな勉強をしていたんですか?

東京の大学でアフリカについて研究していました。


――アフリカ?

国際系の学部だったんですが、アメリカやヨーロッパは人気があるので、勉強するならあまり人が選ばない地域が良いなと(笑)。それで自分にとって馴染みが薄いアフリカに関心を持ちました。調べてみたらすごく面白くて、民俗学や歴史、音楽など幅広い分野について勉強しました。
先生もテーマを与えるよりは、知りたいことをどんどん学んでみてという感じだったので、わからないことは先生に聞いたり詳しい人を紹介してもらったりして。一カ月半ガーナでインターンシップもしました。


――ガーナ?! それはどんなインターンシップだったんですか?

カカオの木の下で育つスパイスがあって、そのスパイスを作ってくれる農家を増やすというインターンシップでした。現地の農家と交渉したり営業したり……日本人は私しかいなくて、自由にやらせてもらえました。


――すごいですね。インターンシップと言うより仕事みたいですが、言葉は喋れるんですか?

英語が中心で、あと現地のチュイ語も使いながらコミュニケーションをとっていました。チュイ語はさすがにもう忘れてしまいましたが(笑)。もともとシンガポールに住んでいたこともあって、言葉の壁はそこまで感じませんでした。

――シンガポールにはいつまで住んでいたんですか?

小学一年生から三年生の途中まで住んでいました。


――国際系の学部を選んだのも、そうした海外経験が影響しているのでしょうか。

そうですね。シンガポールに行った時に色々な人や文化に触れあえて勉強になって、それがすごく楽しかったんです。じゃあ他の地域はどうなんだろうって海外に対する興味は昔からありました。


――実際アフリカに行ってみていかがでしたか?

現地には17,8歳の若い日本人や青年海外協力隊で2,3年生活している方などもいて、現地で長く生活している人は私が机上で勉強していたよりもはるかにたくさんのことを知っているなと感じました。そういう意味では、アフリカに行ったことで少し謙虚になったかもしれません。自分なんかまだまだだなって。


――視野が広がったからこそという部分もありますよね。お話を聞いているとかなりアクティブな印象を受けましたが。

普段はすごいインドアですよ(笑)。平日は頑張って外に出ているので、休日は外に出たくなくてずっと家にいます。アクティブと言うか、自分の興味のあることにはとことん邁進するタイプかもしれません。小さい頃から落ち着きがない子どもでした。新しい環境もあまり苦にならないですし、新しい人やものに触れて勉強したいという気持ちの方が強いです。


――なるほど(笑)。これまでの経験を活かして海外で働きたいという思いはなかったんですか?

そういう思いもありましたが、一方で海外にいて感じたのは、日本のことをまだよくわかっていないなと。海外で働く前に日本で経験を積むことが大切だなと思いました。

――就職活動ではどんな業界を見ていましたか?

業界をあまり絞らずに、興味のある会社の説明をとにかく聞くようにしていました。あまり知らない会社でもホームページを見て面白そうだなと思ったら説明会を覗いてみたり。その中で「ちょっと違うな」「あまり惹かれないな」と思ったところは受けずに、最終的には10社くらいエントリーしました。


――その10社と言うのは、テレビ局に限らず?

テレビ局だけでなく、新聞社や映画会社も受けました。受けた中で半数がメディアや映像系の会社だったと思います。学生時代はレンタルビデオ店でアルバイトをしていましたし、映像や音楽は昔から好きでした。


――最終的にNHKを選んだ決め手は何だったんでしょう?

一つはNHKの番組が好きだったこと。特に「世界ふれあい街歩き」が好きで、そこからNHKに関心を持って調べていく中で、NHKにしかできないことがたくさんあるんだなと知りました。最終的に決め手になったのは、NHKで働いている人たちの印象です。
一次面接のときにネクタイをガチガチに締めて行ったんですが、面接官から「ネクタイすると緊張するから外して良いよ」と言われて、それでネクタイを外してジャケットも脱いで面接しました(笑)。他の会社ではそんな経験なかったので、そういうフランクな雰囲気にも惹かれました。


――そんなことがあったんですね(笑)。NHKには様々な仕事がありますが、その中でもマネジメント系の業務を志望した理由は何ですか?

一から新しいことを作るのが好きなのでディレクターの仕事にも興味はありましたが、マネジメント系の業務を志望したのは、全体を俯瞰して仕事をするのが面白そうだなと思ったんです。一つのことを突き詰めるのももちろん面白いと思いますが、広い視野を持った上で自分の関心のあることをした方が面白いのかなと。
もともと私は色々なことを見聞きしたいタイプなので、マネジメント系の業務だと幅広く経験できて勉強になりそうだなと思いました。


――NHKに入局する前と後でギャップはありましたか?

就職活動をするまではやはりNHKは真面目なイメージがあったので、入ってみてこんなに色々な人がいるんだと驚きました。フランクな人、自由な人、真面目な人……本当に多種多様な人が働いている印象です。



2.前任地の経験を活かして自分にしかできない営業を

――ここからは普段の業務について伺いたいのですが、NHKの営業ってどんな仕事をしているのですか?

視聴者の方から受信契約の変更や解約などの問い合わせを受けたり、受信料をお支払い頂くための施策を考えたりしています。例えば、防災の観点から公共メディアの価値を伝えたり、採用の観点から学生にアプローチしてNHKの取り組みを知ってもらうなどの活動もその一つです。


――採用を切り口にした活動というのは、具体的にはどんなことを?

函館市内の複数の大学を対象に、学生を局に招いたりオンラインで採用説明会を実施しました。
学生にとって一番関心のあることは何かなと考えた時に、やはり採用というのは将来にかかわることですし、重要なポイントかなと思うので、そこを切り口にNHKについてまず知って頂くことで、受信料制度やNHKに対する理解促進に繋がればと思っています。


――採用は人事の仕事というイメージがありますが、営業職員が担当することもあるんですね。

北海道では初の取り組みでしたが、私が以前松山放送局で人事の仕事をしていたこともあって、「採用と絡めた取り組みをやってみたいんですけど」と提案したら「じゃあやってみようか」という話になり実現しました。
今まで採用説明会の開催は札幌が多く、地方の大学との接点が少ないことは札幌放送局の人事も課題に感じていたので、連携しながら進めました。


――前例のない取り組みに対して、部内で反対意見は出なかったのでしょうか。

反対はされませんでしたが、「それって営業の仕事なの?」という意見は出ました。ただ私は「この仕事はどこの部署の仕事」と割り切るのではなく、これまで培ってきた採用業務の経験を活かしたいと思っていたので、その思いを説明したら上司も理解してくれました。

――大学へのアプローチも大変だったのではと思いますが、そのあたりはいかがですか?

大学の就職課とは接点がなかったので、一から関係性を築くのが大変でした。インターネットで窓口を調べて電話したり、もともと繋がりのある学生課の方に紹介して頂いたり、そうやって少しずつ接点を増やしていきました。学生課や就職課の方は学生のことを何よりも一番に考えていらっしゃって、学生のためになるのであればと快く協力してくださる方が多く有り難かったです。


――採用説明会の企画から運営まで全て平田さんが行ったのですか?

私だけではできないので、他のセクションにも協力してもらいました。放送、技術、マネジメント系の業務など様々な仕事に興味を持っている学生も多いですし、現場の人間と話すことが一番説得力があると思うので。函館放送局は今年開局90周年を迎えて、若手職員を中心に90周年の節目に何かできないかとプロジェクトを立ち上げたのですが、説明会にはそのプロジェクトメンバーも参加してくれました。
■函館放送局開局90周年プロジェクト


――説明会ではどんなことを意識していたんでしょうか。

スポンサーに左右されずに自由に番組が作れたり、視聴率にとらわれずに本当に必要としている人に届く番組を作ることができるというのはNHKの強みで、それは皆さんから頂いている受信料があるからこそできることです。営業職員としてその部分をしっかり伝えることは意識しました。
ただそれだけではなくて、就職活動や防災など、皆さんが興味のある分野についてお話しして、それをきっかけに最終的にNHKに関心をもってもらえるのが一番良いのかなと思っていて、NHKの話ばかりするのではなく、就職活動に関する相談を聞いたり、アナウンサーによる面接講座なども開催しました。


――アナウンサーという言葉のプロからのアドバイスは、就活全般に役立ちそうですね。

どうしたら自分の伝えたいことを簡潔に話せるのか、といったことをアナウンサーから説明してもらいました。就職活動だけでなく大学の授業のプレゼンなどにも活用できると思います。


――参加者の反応はどうでしたか?

NHKに限らずどの企業の面接でも使える内容だったので、好評でした。
今までNHKと聞いても、番組を放送していることは知っているけど具体的にどんな仕事があるかまではイメージがわかないという人が多かったようで、説明会を通して放送局には様々な仕事があることを知ってもらえたのではと思います。終わった時に疑問が解消できたような表情をしている人が多かったのが印象的でした。

――採用説明会だけでなく、大学の授業も担当されたそうですね。

縁あって様々な企業の方が講義を担当するキャリア授業の講師に呼んで頂いて、NHKの説明や就活情報についてお話しさせて頂きました。対面とオンライン合わせて100名超の学生さんが参加してくれました。


――一つの取り組みをきっかけに新たな広がりが生まれているんですね。これまでの営業の仕事とは異なる部分も多いと思いますが、採用の仕事についてはどう捉えていますか?

学生の皆さんと話していると、狭くなっている自分自身の視野を広げてもらえるような気がします。様々な学生に会うことでこちらも勉強になることが多いですし、採用の仕事は本当に面白いなと思いますね。
説明会では学生の皆さんからNHKに対する要望も伺いました。頂いた意見は番組やイベントを検討する上でとても参考になっています。


――採用に限らず、若い世代の声を聴くことは日頃から営業としても重視しているのでしょうか。

NHKを見てくださる方は比較的年配の方が多いので、大学生に限らず若い方にもっと知ってもらいたいと思っていて、最近では防災教室を開いたりもしています。


――防災教室というのは?

ARを使ってタブレットの映像で浸水する様子を疑似体験してもらったり、NHKが持っている防災関係の記録映像や写真を見てもらうことで、防災の意識を高めてもらう取り組みです。
小学生だと1m浸水すると顔あたりまで浸かってしまうので、映像を見て驚いている子が多かったです。災害に対する恐怖心を持つだけではなく、それに備えられるように、「そなえ丸」というマスコットキャラクターを使いながら啓蒙活動を行っています。
■太平洋防災プロジェクト


――営業と言っても、民間企業の営業とはだいぶ違いますね。

商品を売るのではなく、商品である放送を作る財源となる受信料等を扱うので、一般的な営業のイメージとは結構違うかもしれませんね。



3.アイデアを口に出すことの大切さ

――平田さんは松山放送局の時も、採用関係で新しい取り組みをしていますよね。

中四国地方の若手人事が中心となって、オンライン説明会を開催しました。ちょうど新型コロナウイルスの感染が拡大していた時期で、学生の皆さんにもっとアプローチできる方法がないかと悩んでいたところ、広島放送局の先輩が声をかけてくれたのがきっかけでした。


――それぞれのブロックでの開催は以前からありますが、ブロックを超えて一緒になって開催するというのは珍しいのではないですか。

広島放送局と松山放送局の合同開催はそれが初めてでした。地理的に近くて普段から交流のある地域なのでやりやすかったですし、もともとゼロベースで何かを作るのが好きなので、すごく楽しくやらせてもらいました。結果的にはその説明会に参加してくれた学生から内定者が出て、とても嬉しかったです。


――それは嬉しいですね。新しいことを一から作り出すのが好きというのは昔からですか?

そうですね。逆にマニュアルがある仕事があまり得意ではなくて……。プラモデルを作るときも説明書を見ずに作り始めてしまうタイプです(笑)。


――えっ! そうなんですか。意外でした(笑)。

でも年を重ねるにつれてマニュアルの大切さもわかってきました。最近はマニュアルを読んだ上で「これとこれを掛け合わせたらもっと面白くなるんじゃないかな」とかプラスアルファを考えるようにしています。


――NHKは固いイメージを持たれがちですが、自分で声を上げて一から何かを作るというのはやりやすい職場ですか?

やりやすいと思います。今の職場は提案に対して絶対にNOとは言わないので、そこは有難いです。もちろん全てOKをくれるわけではないですが、「もっとこうしたらいいんじゃない?」と否定せずアイデアを大切にしてくれる環境なので、これからもどんどん声を上げていきたいなと思っています。


――否定されないというのは、色々なアイデアも出そうで良い環境ですね。

自分のアイデアって、時間が経てば経つほどつまらないものに思えてきちゃうじゃないですか。「こんなこと声を上げるまでもないか」と思ってしまう瞬間もあるんですけど、誰かが声を上げることで広がりが生まれて、色々な人がアドバイスをくれるので、やっぱり声を上げるのは大切だなと思います。

――入局して三年が経って、ご自身の中で成長を感じることはありますか?

自分のアイデアを声に出せるようになったのは成長した部分かなと思います。松山放送局にいた頃のデスクがアイデアマンで、いつもたくさん提案を出していて、私はそれを指をくわえて見ているだけだったんですが、その人から「遠慮せずどんどん声出していきなよ」と言われたんです。
それで「こういう風にしたらどうでしょうか」と提案してみたら、「良いね。じゃあこれはこの部にお願いしようか」と動いてくれたのがとても印象に残っています。


――良い先輩に巡り合いましたね。

本当にそう思います。おかげでアイデアを声に出して提案する力が鍛えられました。


――松山放送局の経験がベースになって今があると。

函館に来てから、今自分が営業にいる意味は何だろうと考えたことがあるんです。その時に、やはり強みである提案する力と松山局時代の経験を活かすことが自分がいる意味なのかなと。なので普段の仕事でもその点は意識しています。


――最後に、今後目指す姿を教えてください。

新しいことをやってみたいという気持ちは常にあるので、広報や事業の仕事なども経験してみたいです。松山放送局時代の経験が今の仕事に活きているので、今後は営業の経験がまた次の仕事に活きてくるのかなと思います。そんな風に常に過去の経験を活かしながら新しい仕事ができたら良いなと思っています。

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