ほっとニュース函館では6日から「ぐるっと道南 自慢のグルメウイーク」と題して、道南各地の自慢の「食」を中継でお伝えします。森町、せたな町、今金町、長万部町とまわり、最終日は八雲町からの5日連続です。
各地の情報を道南の皆さまに広くお伝えするのに欠かせないのが衛星中継車です。
さまざまな放送機器が積まれ、まさに「移動するスタジオ」。
中継車の機能を、たっぷり紹介します。
車1台で放送を! すごいぜ、中継車

NHK函館放送局の衛星中継車です。
長さ5.6メートル、幅は2.1メートルで、中継車としてはコンパクトなサイズです。
コンパクトな車内には撮影に必要なカメラや三脚、アナウンサーや記者の声をしっかりと収音するマイクなど、たくさんの機材が詰め込まれています。カメラ、マイクと中継車をつなぐさまざまな種類のケーブルも積んでいて、その長さは中継を行う場所によっては数百メートルになる場合もあります。

また、車内の機材を動作させる発電機も備えられています。
発電機の燃料は走行エンジンと同じタンク(軽油)から供給しています。

技術部 市川一宏 職員
「車内にも、びっしりと機材が詰まっています。2台のカメラの映像を車内の機械で切り替え可能。音声も8系統まで扱えます。まさに『移動するスタジオ』が衛星中継車です。全ての機械の操作を覚えて、放送をミスなく届けられるように日ごろから習熟訓練を繰り返しています」
狙いを定め ~赤道上空3万6千キロメートルの通信衛星を捕捉~
衛星中継車の最大の特徴は、文字通り「衛星」を通じて映像を送ることです。
車の上には、直径1.5メートルもの大きなパラボラアンテナが備え付けられていて、スイッチを入れると数分で自動的に衛星の方向に向いてくれます。
衛星通信の機器を操作するには国家資格が必要で、函館放送局の技術部の多くが取得しています

展開したパラボラアンテナで捕捉するのは、赤道上空約3万6千キロメートルに静止している通信衛星です。

3万6千キロメートルという距離は数字が大きすぎて想像しにくいので、NHK函館放送局がある函館市から東京のNHK放送センターがある渋谷区との距離を例に比較してみます。
NHK放送センターまでの距離が約680キロメートルですので、約26往復分の距離が通信衛星まであります。
そんな途方もない距離にある衛星と通信しながら、中継の映像を届けているのです。

チームワークでお届け 中継は魅力たっぷり
中継車の機能を紹介してきましたが、中継は取材を受けて頂く地域の方々のご協力があって初めて行えます。
私たち技術者やアナウンサー、ディレクターや記者、カメラマンなど多くのスタッフも一丸となって、道南の「いま」を伝えていきます。
道南各地からの中継では、天候あるいは鳥のさえずり、その場その時の臨場感や緊張感などの生中継ならではの魅力を実感してください。
NHK函館放送局は、ことしで開局90周年です。
衛星中継車と一緒に道南各地を回り、「ついつい見てしまう」身近で役立つ情報をお届けしていきます。

「ぐるっと道南 自慢のグルメウィーク」情報はコチラ!
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