NHK札幌放送局

AI活用の乗り合いタクシー 高齢化が進む地域で始動!

ほっとニュースweb

2021年10月21日(木)午後5時44分 更新

高齢化が進み、免許を返納するお年寄りが増えるなか、北海道南幌町はAI=人工知能を活用した乗り合いタクシーの運行を始めました。各地で課題になっているお年寄りの移動手段を確保する取り組みです。

町内であればどこでも送迎

「あいるーと」と名付けられた2台のワゴン車。
南幌町で10月1日から運行を開始した、乗り合いタクシーです。南幌町のマスコットキャラクター、「キャベッチくん」があしらわれ、かわいらしい姿をしています。

利用客の予約に応じて運行する、いわゆる「オンデマンド交通」で町が運営。30分前までに電話かインターネットで予約をすると、町内であれば、どこでも送迎してもらうことができます。

AIで最適ルートを割り出し

最大の特徴は、AI=人工知能を使った配車システムです。複数の乗客が別々の場所に向かう場合、最適なルートを割り出し、むだなく送迎することができます。また、インターネットで予約する場合は、乗車の時間だけでなく、目的地に着く予想時間までわかりやすく表示されます。民間企業と、はこだて未来大学が共同で開発したシステムで、道内で実際に運用されるのは初めてだということです。

運行開始から2日間で、30人が利用。3日目に取材していると、1件の予約が入りました。予約したのは町内に住む83歳の女性です。町の中心部で開かれる体操教室に参加するため、自宅から乗車しました。

83歳の女性
「運転免許は返納しようと思っています。こうした乗り合いタクシーがあれば本当に便利で、助かります。今後、買い物や病院に行く際に利用しようと思います」

“急速に進む”高齢化対策

南幌町が「あいるーと」を導入した背景には、今後、急速に進むと予想されている高齢化への危機感があります。ことし9月末の高齢化率は34.9%。町の試算では、2045年には63%になると推計されています。これは、平成初期に盛んに行われた建て売り住宅の販売により、人口が一気に2倍近くまで増え、そのころに移住した人たちが今後、高齢となるためです。高齢化に伴い、運転免許を返納する人たちも増えることが予想されています。これまで、町内を移動する公共交通は、巡回バスが週に2日、1日3本走っていたのみでした。町は「あいるーと」が、町民の貴重な移動手段となることに期待を寄せています。

南幌町まちづくり課 藤木雅彦 課長
「町内どこでもドア・トゥ・ドアで行くことができるという、理想的な運行体系を実現することができたと思っています。高齢化対策、町の活性化につながっていくことを期待しています」

南幌町の「あいるーと」は、平日の午前8時から午後5時まで、高校生以上は300円、小中学生は100円の一律料金で利用できます。

2021年10月21日

高齢化と人口減少が課題の空知地方を取材した こちらのWEB記事もぜひどうぞ。
「炭鉱で栄えた地域で人々の暮らしを支えた『炭鉱住宅』いまどうなっているのか調べました」

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