NHK札幌放送局

津波から命を守る 広尾町の狙いは

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2022年10月6日(木)午後2時22分 更新

津波から命を守るには、どうすればよいのでしょうか?
太平洋に面する十勝地方の広尾町は、ことし道が発表した巨大地震と津波による新たな被害想定で最大260人の死者がでるとされました。被害を抑えるカギとなるのはいかに早く逃げるか、そして取り残された人をどう救い出すかです。防災訓練から町の狙いが見えてきました。

(NHK帯広 嘉味田朝香)


大津波想定の訓練 懸念の声も

午前9時半、大きなサイレンの音を合図に訓練が始まりました。
十勝沖で震度7の巨大地震が発生し、10メートルを超える大津波が押し寄せたという想定です。

高台にある避難所には、住民たちが続々と集まり、10分ほどでこの地区での避難が完了しました。

巨大地震で大津波が予想されている広尾町。避難した人たちからは「津波はいつ来るかわからない。ただただ心配だ」といった声が聞かれました。


海路が活路に?孤立地区からの避難

今回初めて行われたのが海上保安署の巡視船を使った訓練です。訓練が行われた広尾町の音調津地区は、津波による浸水などで町の中心部から切り離され、孤立するおそれがあります。訓練に参加した地区の住民からも「『陸の孤島』になりかねない」と不安の声が聞かれました。

しかし音調津地区の港は水深が浅く、巡視船を直接着岸させることができません、そこでまず小型のボートに人を乗せ、沖合に停泊している巡視船まで運びます。およそ1時間で町の中心部の十勝港に到着しました。


見えてきた課題 「揺れ」と「高齢者避難」

ただ、今回の訓練では課題も見えました。その1つがボートの揺れです。

狭く、足元も悪い小型ボート。乗船した男性は巡視船に移動するまでの間かなり揺れたと話していました。

そしてもう1つが高齢者が多い地区ならではの課題です。船を乗り降りするのが高齢者の体力では厳しいと感じたと振り返っていました。


「早めの避難」が命を守る

今年7月、道から新たに津波の被害想定が発表されてから初めての訓練。町は被害の想定に合わせて、避難場所を変更するなどの対応を取ってきました。道も早く避難を始めるなどの対策を行えば、犠牲者をかなり減らせるとしています。

今回の防災訓練を担当した広尾町役場の及川隆之課長は「いかに早く避難行動をとってもらえるか、避難訓練を通じて検証したいと思っている」と話していました。

今回の広尾町の訓練は地域の実情にあわせてどう住民命を救うか考えられたうえで行われました。課題はでてきましたが、被害を減らすためにはこうした訓練を積み重ねることが何よりも大切です。各地でその地域にあわせた訓練が実施され、できるだけ多くの人たちに参加してもらうことが結果的に多くの命を守ることにつながるのだと感じています。


《防災関連情報》
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