「フレイル」という言葉、ご存じですか。 フレイルとは、筋力などが衰えて介護を必要とする一歩手前の状態のことです。 健康な状態と要介護状態の中間を指します。 早めに気づき予防に取り組むことで改善できると言われています。 実際、自分がフレイルになっていないか気になりますよね。 簡単なチェックポイントと手軽な筋力アップ方法をお伝えします。 (取材:釧路局 記者 熊谷仁美)

釧路市東部南地域包括センターの赤間諭センター長と社会福祉士の池田沙織さんです。自分でできる簡単なチェック方法について聞きました。
【簡単チェックポイント① ふくらはぎの太さ】
1つめのチェックポイントはふくらはぎの太さです。自分の人さし指と親指を使って下さい。利き足ではない方のふくらはぎの一番太い部分を自分の指で囲んでみましょう。隙間ができると転倒や骨折などさまざまなリスクが高まっている可能性があります。


【簡単チェックポイント② 片足立ち】
次のチェックポイントは片足立ちです。地面から5センチほどあげて60秒程キープしてみましょう。心配な方は何かにつかまって下さい。キープできる時間が15秒未満の場合は要注意です。


【簡単筋トレ① お尻歩き】
続いて、筋力の低下を防ぐために自宅でできる簡単にできるトレーニングです。お尻歩きです。
いすに腹筋に自然に力が入る姿勢で座り、腕を体の前で組みます。そのままお尻を交互に使い、前後に移動します。その時、猫背になったり、反動をつけすぎたりしないように。5往復くらいを目指して頑張りましょう。


【簡単筋トレ② スクワット】
スクワットです。
脚を肩幅より少し広く開き、つま先を30度ほど外向きに開きます。
その体勢のまま、お尻を引くように体を沈めます。ひざがつま先より前に出ないよう気をつけてください。そして、ゆっくりと戻します。深呼吸するペースで5~6回、これを1日3回繰り返しましょう。安全のため、いすやソファの前で行ってください。



【簡単筋トレ③ 脚の後ろ上げ】
脚の後ろ上げです。
両足を軽く開いていすから少し離れて立ちます。両手でいすの背をつかんで上半身を45度前に傾けます。ひざが曲がらないように片方の脚をゆっくりと後ろにあげて、そのままの状態を1秒間キープし、ゆっくり元の姿勢に戻します。ひざはできるだけ伸ばしたまま。背中をあまり反らさないように。目標は左右10回ずつです。


赤間さん 池田さん
かかりつけ医などと相談して、痛みがあるときや体調が優れないときは控えましょう。はじめから無理をするのではなく、少しずつ回数を増やしていくよう心がけましょう。大丈夫かなと不安な方はお近くの地域包括支援センターにお問い合わせください。
【こんなチェック方法も】
フレイルかどうか、こんなチェック方法もあります。

この5項目のうち、1~2個あてはまる人は「プレフレイル」、フレイルの前段階です。3個以上あてはまる人はフレイルの疑いがあります。
人生100年時代、自分の日常生活をもう一度見直してみましょう。
2022年10月3日(月)