NHK札幌放送局

治療の現場から 市立函館病院 院長に聞く

道南web

2020年4月15日(水)午前11時26分 更新

道南で新型コロナウイルスに感染した患者の治療にあたっている市立函館病院の森下清文 院長に、感染拡大を防ぐために、今、私たちに何が求められるのかを聞きました。  

新型コロナウイルスは恐ろしい

市立函館病院は、新型ウイルスの患者の治療にあたる感染症の指定医療機関のひとつです。
3月までに新型ウイルスに感染した3人が入院し、このうち、1人が死亡、2人が回復して退院しました。森下院長は、みずから防護服を着て、患者の治療にあたってきました。

「このウイルスの非常に恐ろしいところは症状が急速に悪くなる点です。昼には、自分で食事を運ぶことができたのに、その日の夕方には、寝たきりになり、その後もどんどん症状が悪化した患者を目の当たりにしました」

市立函館病院では、肺炎などの症状を訴え受診した男性が新型ウイルスに感染したことが確認されました。また、机を挟んで約50センチ離れて男性の問診を行った女性看護師も感染が確認されました。

「重症の患者がいる一方で、症状のない人や軽症の患者は、普通のかぜと見分けるのが非常に難しいのも、このウイルスの恐ろしさです。国内の医療機関でも院内感染が次々起きています。私たちの病院でも、看護師がマスクや手洗いなど予防対策をとっていたにも関わらず、感染してしまいました」

ウイルスは、少しの隙も見逃さない

道内では、新型ウイルスに感染した人の数が、4月に入って再び増加傾向となっています。北海道の鈴木知事と札幌市の秋元市長は、4月12日、「北海道・札幌市緊急共同宣言」を出しました。

「北海道では、感染拡大の第2波が襲ってきていると感じています。第1波が収まったと思われた3月下旬、私たちの気持ちが少し緩んだ隙をウイルスは見逃しませんでした。最近はいつ誰から感染したかまったくわからない患者が増えています。事態は刻一刻と変わっていて、細心の注意を払っていかなければなりません」

今、いちばん懸念していること

新型ウイルスの感染拡大が続く中、森下院長が、今、最も懸念しているのが、すべての患者に必要な治療を行えなくなる「医療体制の崩壊」です。

「医療崩壊を起こさなければ、日本は、患者に高い水準の治療を提供できます。ただ、大勢の感染者が一気に病院に押し寄せれば、ほかの病気の患者の治療にまで影響を及ぼす事態となります。今、いちばん恐れていることで、これだけは絶対に避けなければなりません」

心を一つに打ち勝つしかない

森下院長は、SNSなどで感染者や医療関係者などに対して、根拠のないひぼう中傷が広がっていることも問題だと考えています。ウイルスの感染拡大を防ぐために、今、私たちに何が求められているのかを聞きました。

「今は、みんなが一致団結しなければならない時期で分裂している場合ではありません。心を一つにして、この闘いに打ち勝つことが必要です。国が提唱している密閉・密集・密接の『3密』を避けること、不要不急の外出を避けること、人と人との間に一定の距離を保つ『ソーシャル・ディスタンシング』、手洗い・せきエチケットをみんなで徹底していくしかありありません」

2020年4月15日

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