NHK札幌放送局

復活!新根室プロレス

ほっとニュースぐるっと道東!

2023年6月9日(金)午後6時17分 更新

道東の根室市を拠点に活動する「新根室プロレス」。惜しまれながら2019年に解散しましたが、ことし(2023年)6月3日、3年ぶりに復活しました。復活には厳しい現実と闘う、レスラーたちの熱い思いがありました。 
(釧路放送局 田中純貴)

新根室プロレスが3年ぶりに復活しました。人気レスラー、身長3メートルのアンドレザ・ジャイアントパンダは、巨体から繰り出す頭突きやボディプレスでファンを魅了。熱いファイトやコミカルな試合で会場を盛り上げました。

新根室プロレスは、サムソン宮本を中心に、2006年根室で結成しました。メンバーそれぞれが仕事をもつアマチュア団体です。モットーは「無理しない、ケガしない、あしたも仕事」。東京で試合を行うなど、全国的に人気が広がりました。絶頂期に、サムソン宮本ががんに発病。治療に専念するため2019年に解散しました。メンバーは復活を確信していましたが、2020年、サムソン宮本は闘病かなわず亡くなりました。

建設業で働く市橋朋哉(いちはし・ともや)さん。リングネーム「TOMOYA(ともや)」。新根室プロレスのエースです。サムソン宮本の最後の弟子として、2017年入団。ファンを一番に考えることなど、サムソン宮本から多くを学んできました。師匠の突然の死は、受け入れがたいものでした。朋哉さんは「頭が真っ白になってしまって、亡くなったのが信じられなかった」と振り返ります。師匠の死を乗り越えようと、日々、仕事に打ち込んできました。新根室プロレスが復活できる日を信じながら・・・。

サムソン宮本の弟、宮本賢司(みやもと・けんじ)さん。リングネームは「オッサンタイガー」。新根室プロレスの大黒柱です。賢司さんの本業はたこ焼き屋。30年ほど前からお祭りなどで販売を続けてきました。解散後、新型コロナウイルス感染の拡大が賢司さんを直撃。対面の仕事ができず、2020年には仕事が全くない月もありました。生きていくだけでも必死だった毎日。賢司さんは「日々の生活に楽しみがなくなったとき、大切なものが見えてくる。それがプロレスだった」と話します。心の支えとなったのは、新根室プロレスの復活でした。

2022年4月、新根室プロレスは動画投稿サイトでファンに向けて配信を始めました。ファンからは「復活してほしい」、「試合も見たい」など、熱いコメントが届くようになりました。賢司さんは「ファンからの応援が僕たちの頑張れる原動力。これはもうやらなきゃいけない」と復活を決意しました。

朋哉さんはいつでもリングに立てるように、3年間休まず自主練習を続けてきました。仕事を終えてから、疲れ切った体にむち打ち、汗を流す日々。「プロレスって本当にすばらしい、おもしろいものだと感じてもらえる存在でいたい」。プロレスへの熱い思いが朋哉さんを突き動かします。復活の準備は整いました。

2023年6月3日。道東の別海町上春別で新根室プロレスは復活しました。会場には、全道からおよそ150人のファンが集まりました。オッサンタイガーこと宮本賢司さんは「僕たちの求めていたものはお互い楽しむこと。3年間我慢したぶんの元気を届けたい」と意気込みます。試合ではTOMOYAが躍動します。リングの中での奮闘はもちろん、外でファンに抱きついたり、バリカンで襲いかかったりする対戦相手を、TOMOYAが阻止します。会場全体を走り回り、コミカルな動きを交えながらの新根室プロレスらしい闘いは、ファンを喜ばせ、会場には笑い声が絶えませんでした。試合を見たファンは「久しぶりだから、今度も見たいなと思いました」。「感無量です。私も元気をもらいました」と話し、復活を喜んでいました。

TOMOYAは試合を終えて、「お客さんとの場外乱闘での触れ合いや声援を聞いて、やっぱりプロレスっていいな、本当にやってよかったなと思います」と話していました。

3年ぶりに復活した新根室プロレス。熱い思いとともに、レスラーたちが再びリングの上で輝きます。「無理しない、ケガしない、あしたも仕事!!」TOMOYAの叫びが会場に響きわたりました。

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