NHK札幌放送局

有森也実さん、村田雄浩さんが出演! 三浦綾子生誕100年記念「銃口」イベントレポート

道北チャンネル

2022年12月21日(水)午後5時51分 更新

12月3日土曜日、旭川市公会堂で、作家・三浦綾子の最後の小説「銃口」が原作のドラマ上映会(主催:NHK旭川放送局、公益財団法人三浦綾子記念文化財団)を行いました。上映後には、出演した俳優の有森也実さん、村田雄浩さん、三浦綾子記念文学館・館長の田中綾さんとともに三浦文学について語り合いました。もう一度あの話を聞きたい…という皆さんや、残念ながら参加できなかった…という皆さんに向けて、イベントの内容を“ほぼ”全文公開します。

【目次】
●田中綾館長と工藤恵里奈キャスター 実は・・・
●「銃口」に込められた思い
●第1部 ドラマ「銃口」(95分ダイジェスト版)上映
●第2部 有森也実さん 村田雄浩さん 登場
●三浦綾子さんのことばが“そのまま”いかされている
●27年前の記憶・・・役をどう捉えて演じたか
●本当のことばだから心を打つ たくさんの人に伝わる
●頑張って生きていける 前に進む力になる
●読むとしんどい・・・けれど読まずにはいられない
●三浦綾子さんと“会った”ことがある村田雄浩さん
●しこたま怒られた いまもぬくもりを感じる教え子・宮田さんが語る三浦綾子さんの印象
●三浦綾子さんが与えてくれた出会い 全員で記念撮影
●事前アンケートの集計表(イベント当日に配布)

田中綾館長と工藤恵里奈キャスター 実は・・・

工藤)みなさんこんにちは。きょうはこのNHKのイベントにお越しいただきまして、ありがとうございます。進行役を務めます、NHK旭川放送局キャスターの工藤恵里奈です。どうぞよろしくお願いいたします。

(会場拍手)

工藤)三浦綾子さんの生誕100年を記念したきょうの特別企画、1部は三浦さんの小説「銃口」を原作としたドラマの上映会、2部はゲストのみなさんのトークショーをお送りいたします。最初は、ドラマの上映に先立って原作小説の「銃口」についてふれていきますが、まずこの方にご登場いただきます。三浦綾子記念文学館、館長の田中綾さんです。

(会場拍手)

工藤)田中さんよろしくお願いします。

田中)どうぞよろしくお願いいたしします。

工藤)実は私にとっては田中「先生」と呼ぶべき存在でして、私の大学時代の文学ゼミの先生でいらっしゃったんですよ。ご縁がありまして・・・お久しぶりです。

田中)お久しぶりです。大学卒業後、NHKのキャスターとして本当に活躍しておられるんですが、1つだけ、ちょっとエピソードを言ってもいいですか。

工藤)はい。

田中)皆さんも体験されたと思うんですが、4年前の2018年の9月、胆振東部地震で札幌近辺がブラックアウトで停電になってしてしまったんですね。私も本当に不安で、真っ暗でどうしようと思っていたら、近くに、災害時も使えるラジオがあったので、恐る恐るつけたら、工藤さんが「落ち着いてください」とすごく優しい声で語りかけてくれて。「なんていい仕事をしてくれているんだろう」と思いました。

工藤)とんでもないです。壇上でこんな話をしていただけるとは、ちょっと驚いているんですが・・・恐縮です。少しは成長した姿を見せられたかもしれません。

「銃口」に込められた思い

工藤)田中先生は、三浦綾子さんの最後の小説「銃口」には、特別な思い入れがあるんですよね。

田中)そうですね。大学院時代に修士論文を書くときに、参考文献として読んでいたんですが、2つ感心したところがありまして・・・1つは、一般の日本の国民が、当時、日中戦争のころに歌っていた流行歌、軍国歌謡が多いんですが、その歌詞がものすごくたくさん引用されているというところで、三浦綾子って本当に当時の一般国民、庶民の心を描いているんだなあということで感動いたしました。もう1つは、きょうこのあと「銃口」のドラマをご覧いただくときにも、たぶん皆さんの琴線に触れることの1つだと思うんですが、日本人と、当時植民地であった朝鮮半島の人との心の交流。人間としての心の交流が、読みどころ・見どころの1つかなと思いました。

工藤)ありがとうございます。ではここで、三浦綾子さんが「銃口」を執筆しているときの映像がNHKに残っておりますので、スクリーンでほんの少しだけご覧いただきます。1991年、NHK旭川放送局制作、「光あるうちに」の一部です。どうぞ。

「ほっかいどうスペシャル 光あるうちに ~三浦綾子・その日々~(1991年3月7日放送)」は番組公開ライブラリーで全編ご覧いただけます。

工藤)三浦綾子さん、68歳のときのお姿とお声でした。皆さんどう思われたでしょうか。田中先生、三浦さんは、最後となるかもしれない小説に、どうしてこの物語を選ばれたんでしょうか。

田中)この小説は、小学館の編集者の方から、「激動の昭和の時代を背景に、神と人間との関係を描いてほしい」というオファーがあって、それから考えたんですけれども、戦時中に三浦綾子、結婚前の堀田綾子のときに、7年間、小学校で教員をしていまして、その経験を主人公である竜太に結び付けて描いた、そこも読みどころかなと思いました。

工藤)自身の経験がベースになっているということですね。

第1部 ドラマ「銃口」(95分ダイジェスト版)上映

工藤)では、土曜ドラマ「銃口」をご覧いただきます。1997年のドラマ「銃口」は、74分・3本での放送でしたが、今回は95分にしたダイジェスト版を上映いたします。小説「銃口」は、主人公・北森竜太の少年期から描かれていますが、ドラマは大人になった竜太が教師として赴任するところから始まっています。そして、少年時代の回想場面がところどころに入ってくる内容になっています。主な人物・キャストをご紹介します。主役・北森竜太にはミュージカル俳優・畠中洋さんが抜擢(てき)されました。竜太の幼馴染でいいなずけとなる芳子には有森也実さん。同僚教師で異端の人・木下先生を村田雄浩さんが演じています。同じく同僚で、竜太と同じ下宿の沖島先生には香川照之さん。軍国教育を貫こうとしている強面(こわもて)の校長先生に、すまけいさん。教頭は藤木孝さん。竜太の恩師である坂部先生は永島敏行さん。そして竜太の実家、旭川で質屋を営む父・政太郎は、懐かしい名優・杉浦直樹さんです。ではここから95分、ドラマ「銃口」をじっくりとご覧ください。

土曜ドラマ「銃口・教師竜太の青春」(1997年3月1日から放送※全3回)は番組公開ライブラリーで全編ご覧いただけます。

第2部 有森也実さん 村田雄浩さん 登場

工藤)お待たせしました。第2部のトークショーを始めさせていただきます。ではきょうのゲスト、ドラマ「銃口」の出演俳優のおふたりにご登場いただきましょう。まず、竜太の恋人・中原芳子役、有森也実さんです。どうぞ。そして、竜太の同僚教師・木下先生の村田雄浩さん。どうぞこちらへ。三浦綾子記念文学館の館長、田中綾さんにも、またご参加いただきます。皆さんどうぞお座りください。

左から 工藤恵里奈キャスター、有森也実さん、村田雄浩さん、田中綾さん
有森也実さん:1967年生まれ、神奈川県出身。ファッション雑誌の専属モデルを経て、芸能界デビュー。86年、ミニシアター系映画のヒロインとして女優デビュー。同年『キネマの天地』でもヒロインを演じ、日本アカデミー賞など各賞を受賞。91年、トレンディードラマ『東京ラブストーリー』などでも注目を集めた。NHKでは、ドラマスペシャル『雨月の使者』や、大河ドラマ『翔ぶが如く』『秀吉』、連続テレビ小説『あすか』『ゲゲゲの女房』などに出演している。(「NHK人×物×録」より)
村田雄浩さん:1960年生まれ、東京都出身。79年、『思えば遠くへ来たもんだ』で映画デビュー。『ミンボーの女』『おこげ』により、日本アカデミー賞、報知映画賞など数々の映画賞を受賞。映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍。NHKでは、連続テレビ小説『走らんか』『ちゅらさん』『ハルとナツ 届かなかった手紙』『不惑のスクラム』、大河ドラマ『徳川家康』『独眼竜政宗』『翔ぶが如く』『軍師官兵衛』などに出演。『麒麟がくる』では斎藤道三の家臣・稲葉 良通を演じる。(「NHK人×物×録」より)

三浦綾子さんのことばが“そのまま”いかされている

工藤)おふたりには、会場のみなさんと一緒にドラマをご覧いただいたんですけれども、いかがでしたか。有森さんからお願いします。

有森)もう、すごーーーく素敵なドラマに出演したんだなあと実感しました。涙が止まらない。

(会場拍手)

有森)やっぱり、口述筆記をなさった三浦先生のことばが“そのまま”、そのままセリフでいかされていて、「ああ三浦先生のことばを、私は役でやらせていただいたんだな」って。また今回ここに連れてきていただいて、改めてここでそれを感じる幸せをいまかみしめております。うれしい。うれしいうれしい時間でした。

工藤)村田さん、いかがでしたか。

村田)今の有森さんのお言葉、そのまんまです。

(会場笑い)

村田)めんどくさいから言っているわけじゃないですよ(笑)ほんとに、自分で出ていて、なんですけど、すっばらしいドラマですよね。

(会場拍手)

村田)ありがとうございます。本当は74分が3本で、きょうは95分、だいぶカットしていて。さっき最初に前説で喋っていたおじさんいたでしょ。NHKで昔からお世話になっている大先輩なんですけども、相当ご苦労されたろうなと。編集って大変なんですよ。ここをいかして、この言葉を使うためには、ここをカットするわけにはいかない…ということをものすごい考えないといけない。だけど、きょう見たら、俺何度泣いたか分からない。自分が出ているシーンで、あの「臨時ニュースを申し上げます」の後に「ああ俺ちゃんと恋愛ドラマに出ている」って思っていたんですけど(笑)

(会場笑い)

工藤)恋愛ドラマでは・・・

村田)全体はね。全体はもちろんそうじゃないんですけど。三浦先生もきっと大恋愛なさっている方なんで。ま、その話はのちのち・・・でも本当に、たぶん有森さんもそうだと思うんだけど、なかなか言葉が出てこないけど伝えたいことがものすごいたくさんあって、たぶんこれずっと話していたら3日はかかると思います。本当に。みなさん見ていただいてありがとうございました。

(会場拍手)

27年前の記憶 役をどう捉えて演じたか

工藤)いまお話しいただいたように、見どころの場面がたくさんあったかと思うんですけれども、改めて、まずは有森さんから、芳子という役をどう捉えて演じていたか、教えていただきたいと思います。覚えていらっしゃいますか。

有森)私は、すごくありがたことに、小学校・高校・バレエの先生と、先生にすごく恵まれた幼少時代だったんですね。だから、学校の先生になりたいとか、バレエの先生になりたいというのが夢で。芳子っていう女の子も教師になりますよね。竜太さんも教師だし。役を通して自分の夢がかなったみたいな気持ちでした。その当時は。そして、家族のあり方。温かくて、慈悲深くて。私たち役者という職業は、その役になりきって表現する、そこに生きるっていう役割の職業なんだけど、セットの上の畳でも、「あ、私ここで今生きている」って感じる、熱いものがいつもある現場でした。すごく大事な作品です。

工藤)芳子が竜太に告白するシーンがとっても印象的だったんですけれども。「私、竜太さんのことが好き」なんて。

有森)そう。三浦先生の原作もそうなんですけど、女性が強くて、ハッキリしている。竜太さんは竜太さんで、真っ直ぐで、汚(けが)れがなくて、綺麗に磨かれた鏡みたいな。そういう方が荒波にもまれていろいろなことを学んでいくっていう姿はすごく魅力的ですね。主役のキャラクターとして。

※畠中洋さんも今回お招きしましたが、ミュージカルの旅公演で残念ながらお越しいただけませんでした。

工藤)木下先生はいかがでしたか。

村田)27年前のことで、実はすっかり忘れています。

(会場笑い)

村田)多少は。要所要所は覚えているんですが。いま見て、いろんなことが思い出されてきて。まず、自分のことを見て、まだ若いころの、いまも大して変わんないけど、粗(あら)ばっかり見えるんですよね。でもね、かっこいいなこの人、と思いました。単純に。

(会場拍手)

村田)ありがとうございます。あんなふうにね、軍国主義真っただ中で、それを貫き通そうとする校長先生の前で、あんなセリフを言わせてもらっていたんだ、と。ちゃんと真実を、真理を、しっかりと誰かに伝えよう、そういうキャラクターをたぶん三浦先生は欲しかったんだろうし、おそらく、小耳に挟んだのは、モデルになっている先生がいらっしゃって…という話でしたが。実際に、こういう方がいらしたんだな・・・勇気がいることだと思うんですよ。その当時ね。ああやって、ちゃんと、「これは違うぞ」っていうことをハッキリ言えるって。これは、かっこいいなって、思う。かっこいいいっていうのは非常に軽く感じてしまうかなとも思うんですけど。ああいうふうに生きられたらなと思いますね。

今回このイベントがあるということで、先生の本を何冊か読んだりなんかしたんですけれども、日々いまの自分を見直す、みたいなことがずーっと続いていて・・・いろいろあるじゃないですか。夫婦でもずーっと幸せな顔をしていられなかったりとかね。口論になってしまったりとかね。

工藤)会場のみなさんから少し笑いが・・・

村田)同じような思いをされている方がいらっしゃるんじゃないかなーって。そんな感じで。人間ですから。

(会場笑い)

村田)でも、あんなこと言っちゃったなあ、この間、っていうのを、ちゃんとまた思い直すみたいな。このドラマを見たらみんな真っ直ぐじゃないですか。例えば、辻ばんちょうさんがやっている警察が竜太を連れていってしまう・・・彼だってね・・・

有森)家に帰ったら子どもがいてね、奥さんがいてね、家庭を守らなきゃいけないし。

村田)そう。その立場もあったりとか。俺、きょう見てビックリしたのは、あの竹刀を持っていたのは松重君なんですよね。「孤独のグルメ」があのころ・・・出ていたんだ!と思って。

工藤)いまは真逆の雰囲気でやられていますけど。

村田)また似合うんだな、こういう役が、と思いましたし。でも、彼には彼の、この芝居の役として“持たなきゃいけない人生”があって。当時、木下先生をやるにあたって、素直でいようと思っていたんですよ。自分のセリフに。すごく素直に。すごくいまの時代には真っ当なことを言っていると思うんですよ。だからやりやすかったんだと思います。すごく。

工藤)ご自身の中にある部分が役としても出た部分があるかもしれないということなんですか。

村田)そうですよね。有森さん。役者って、自分の中にあるものを引っ張り出したり、全くそうではない部分を取り込んだり、っていう作業が行ったり来たりするので。

有森)そうですね。

村田)そういう意味では、自分の中から出した・・・ちょっと自分を褒め過ぎかもしれませんけども、そういう部分が僕にもあるんです。すいません。

(会場笑い)

有森)ふふふ。願望とかもあるしね。こうでありたいとか。役だからできることってたくさんあって。プライベート、本心では言えないけれども、役だから言わせてもらえるっていうことはたくさんありますね。

工藤)役者さんのお仕事は私には絶対できないと思います・・・ところで、木下先生にモデルがいたという話がありましたが、田中綾先生から教えていただけますか。

田中)いいご質問ありがとうございます。これは研究者の方が調べて書いておられるんですが、当時、堀田綾子の同僚に「山下先生」という先生がいたんです。

村田)山下先生。

田中)そうなんです。「下」の部分が「木下」と同じですね。敬虔(けん)なクリスチャンの方で、やはり木下先生のように自分の思ったことを堂々と、校長に臆せずにおっしゃって、同僚の先生方からも非常に尊敬されていたということなんですが、その山下先生は、左遷はされなかったようなので、そこはフィクションなんだそうです。

(会場笑い)

村田)でも、いま言われて思い出しました。カットされちゃって、さっきは無かったですけど、たぶん山下先生、というかこのドラマの中では木下先生の、部屋かどこかに、先生たちが集まって、かんかんがくがくディスカッションしているシーンが。わっと思い出されました。ありましたね、そういえば、そういうシーンが。あの、緑山スタジオでね・・・すいません、わけわかんない話で。

(会場笑い)

本当のことばだから心を打つ
本当のことばだからたくさんの人に伝わる

工藤)さあ、当時の記憶もよみがえってきたところで、ここからは、田中先生が中心になっていただいて、「銃口」から話を広げて、旭川が生んだ偉大な作家、三浦綾子さんの世界についてもおふたりに語っていただこうかなと思います。まずここで、NHK「あの人に会いたい」の映像をご覧いただきたいと思います。

「NHK映像ファイル あの人に会いたい 三浦綾子」(2006年6月4日放送)は番組公開ライブラリーで全編ご覧いただけます。

工藤)一つ一つの言葉が深いですね。有森さん、村田さんは先ほど三浦綾子記念文学館の生誕100年記念展示も見に行かれたということですが、改めて、三浦さんの“ことば”について、どうお感じになりましたか。

有森)本当のことば。本当のことばだから心を打つ・・・本当のことばだからたくさんの人に伝わる・・・っていうことなのかな。「銃口」にもあったけれども、本当のことを言うっていうのは・・・いいことなんですか、っていうシーン、カットされちゃっているシーン、原作にはあると思うんですけれども、子どもが先生に聞くんですよね。それで竜太も「本当のこと・・・って、言っちゃいけないこともあるな」って気が付くくだりがあるんですけど、三浦先生はそれをちゃんとお書きになっている、みなさんも感じていらっしゃる、そういうすべての温かい包容力がそこにあるというふうに感じました。

工藤)ありがとうございました。村田さん、いかがですか。

村田)いま有森さんが言ってくれたようなことって、本当にそうだと思いますし、本当のことしか出てこないんだと思うんですよね。ものすごい経験をいろいろなさっていて、がんになってみたり、パーキンソン病になってみたり、すごいプレゼントを神様からもらっている三浦先生は、たぶん、本当に何かが自然に生まれてくるんだろうなって。からだの中に。頭なのか心なのか分からないけど、自然に。書くって大変なことだと思うんですけど、「氷点」だったりとか、小説の中に自分の経験をいっぱい託した作品なんかは、たぶんきっと、どんどん出てくる。きっとそれって本当のこと。つくったものではないから、心から出てきて、だから、心に伝わる。我々、役者をやっていて、わざとらしいセリフって覚えにくいんですよ。自分で理解できなかったり、感じられなかったりするんで。この「銃口」に関して、覚えにくいセリフは一つも無かったなと思って。先輩方だって、私の大好きな先輩のすまけいさんなんかも面白すぎちゃったりする瞬間がいっぱいあって。校長先生がこういうキャラクターだから救われているところもあるなーって思ったりするところもあるんですけれど。先輩方もみんな、「このセリフ言いたい」「ちゃんと伝えたい」と思っている。あるんですよ、なかには。2時間ドラマなんかやっていると、「これは言いにくい」「言いたくねえな」「こういうふうに変えていいですか監督」っていう瞬間っていっぱいあるんですよ。このドラマに関しては誰ひとりそういうのがなかったんじゃないかなって思います。それは、本当の“ここ”から自然に生まれてくることばをちゃんと書いてらっしゃるからなんじゃないかなって思います。ましてや、口述筆記なので、感情が旦那さんに伝わって、その感情も含めて文字に起こしてらっしゃるっていう感じは、脚本として読んでもそういうふうに思います。

頑張って生きていける 前に進む力になる

工藤)ありがとうございます。村田さんはエッセイも読んでいらっしゃるとお聞きしました。共感した言葉や、いいなと思った部分はありますか。

村田)もうね、そればっかりなんですよね。小説は何冊か読んで、「明日のあなたへ」っていうエッセイがあって、これを読み始めて、小説よりももっとやさしく書かれているんだけども、2ページ目か3ページ目から、ずーっと自分の人生反省しっぱなしで読んでる感じになっちゃって。でも、すごくユーモアがあったりとか。あとは、自分から発信するよりも、誰かから聞いたことを「自分がそうなんだな」って、三浦先生のフィルターを通して文字に起こしていたりとか。一つ、「ああ」って思ったのは、三浦先生のお兄さんが中学を卒業するときに、「祝辞を聞いていていちばん印象に残ったのは『二点の最短距離は直線だ』」っていう一節があったんですよ。おそらくこれは、自分と目標があって、そこに一途に真っ直ぐそれに向かって生きていくと、いちばん最短の時間で到達できるんじゃない、っていうことが書かれていて、そのあとに、「大人は急がば回れっていう言葉も用意しているんですけどね」って添えられていて、頑張って生きようってすごく思いました。それ以前に書いてあった三浦先生の言葉だったりとか、いろいろな経験、いろんな方からいただいた手紙のやり取りとかって、ずーっと見ていて、たぶん本の真ん中らへんで、ポンとそれが出てきて、はあと思って。もっと温かい「人っていうのはね」っていうことよりも、その方がストレートにパンと入ってきて、「あ、なるほど」ってすごく思いました。そこには、いろんなことがあって、「ああそうなんだな」って思ってらっしゃるんだろうなと思いました。

工藤)ありがとうございます。有森さん、いかがですか。

有森)そうですね。私は今回このイベントに参加することになって、三浦先生のことばをインターネットの動画サイトで家事の合間に聞いていたんですが、この解釈でたぶん大丈夫なんだと思うんだけど、三浦先生のことばそのままはいま記憶が曖昧(あいまい)なんですけど、「自分がこういうふうにしたい・こうでありたいと思うことがなかなかうまくいかないときは、神様が違うやり方を用意してくれているって思う、それを思うとワクワクする」っていう話を聞いて、わーすごいなって思いました。ついつい、自分はこういうふうでありたいとかああでありたいとか、自分の思い通りに進まないことに、人ってイライラしたり、挫(くじ)けそうになったりするけど、もっと違うやり方でその到達点まで、プレゼントのように何かが、出会いだったりとか出来事だったりとかがあるから私はドキドキするんだっていうふうにたぶん三浦さんはおっしゃっていたんじゃないかなと思うんですけれど、その言葉を聞いたときに私は本当にビックリして、なんかこれから頑張っていけるなって思いました。

工藤)ありがとうございます。直線で進んでいても、病気や夫婦の関係などいろいろな困難があるなかで、三浦先生はそれでも前を向いて進んでいくって…素晴らしいことだなと思います。

村田)上手にまとめていただいてありがとうございます。素晴らしいですね。

読むとしんどい・・・けれど読まずにはいられない

工藤)さあ、ここで、会場の皆さんにも三浦綾子さんのイメージを伺っているんです。このイベントの観覧応募の際に、皆さんにアンケートのご記入をお願いしました。「いちばん好きな三浦綾子作品」「三浦作品から感じること」「あなたにとっての三浦綾子作品について」の3つでしたが・・・その集計結果については、皆さんにお配りした袋の中にまとめた紙(この記事の最後にデータを添付しています)を入れさせていただきました。このアンケート結果も含めて、文学館館長の田中綾先生にお話をしていただきます。先生、よろしくお願いいたします。

田中)いまお二方がおっしゃってくださったように、三浦綾子の作品にはたくさんの「本当のこと」が書かれていて、様々な胸を打つことばが書かれていて、それがこの皆さまからのコメントのなかにもたくさんありました。ほんのちょっとだけご紹介します。「銃口」についてのものを2点ご紹介したいと思います。

まず1点目です。

テレビ放送していた「銃口」の中で俳優の村田さんが演じていた教師役が印象に残りDVDを探しましたが見つけられず書籍を何度か読みました。

工藤)村田さん、いかがですか。

村田)いやー。え、どなたですか。

(会場笑い)

村田)どうもありがとうございます。本当に。役者冥利(みょうり)に尽きる話でございます。きょうは旭川に来てよかったー。

(会場笑い)

田中)では、もう一つ、「銃口」に関するものをご紹介します。

若いころ初めて「銃口」を読み、三浦作品に引きつけられた。戦争という国家権力による蛮行と国民への思想統制、この恐ろしさが、今のロシア国民は、どんな状況に置かれているのだろうか。

ちょうど今年が、ロシアによるウクライナ侵攻がまさに始まってしまって、「銃口」で扱っていた戦争の問題が、今の2022年にもつながっている、と厳しくご指摘を頂戴しました。ありがとうございます。そのほかに、お手元の紙の中でも紹介しているものから、3点ご紹介したいと思います。

仕事と子育てに父の介護が加わって30代後半に体調を崩しました。何かにすがりたくて三浦文学に浸りました。ご本人が病気のデパートと評していたように三浦綾子さんも床に伏せる時間が少なくなく、それでも精力的に生活と執筆を続けていたことに勇気をいただきました。

これは、ただ単に「生きる」勇気ではなく、「生き続ける」勇気をいただいたんだろうなというふうに読ませてもらいました。

もう一つご紹介します。三浦綾子の作品は北海道の各地が描かれていますが、この方は転勤族として身をもって体感されたということで…天北原野、これは稚内市でした。塩狩峠は、士別市というよりは和寒町にもございます。泥流地帯は上富良野町と美瑛町なんですね。全道各地で三浦綾子作品をしっかりとご覧いただきまして、しかも、書いておられますが、現在上富良野町が中心になって泥流地帯が映画化になるというふうに言われていますので、ぜひご支援いただきたいなと思うんですが…

北海道全道各地を描いているからでしょうか、三浦綾子記念文学館とその後ろにあります国有林の見本林は北海道遺産の第55号に選定されました。これは本当にうれしいことで、文学館もそうなんですが、三浦綾子の作品も次の世代に受け継ぎたいものとご評価いただいたのかなと思っております。

では最後に、実はいくつかのコメントのなかで、私がいちばんハッとさせられたものをご紹介します。

三浦綾子さんの作品は、読み終わるといつも疲労感を感じます。生きるという教科の答えの無い問題集をひたすら解いていたような疲労感だ。読むとしんどい…けれど読まずにはいられない。初めて塩狩峠を読んでから40年以上経ったいまでも、三浦綾子さんの小説を読み終えると、中学生のあの時と同じ【あなたはどうする?】という声が聞こえてくる。

しんどいんだけど読まずにはいられない。それは、自分ごととして考えるキッカケをもらえる、そういう作品だからなんだろうなということを、改めてコメントから教えていただきました。本当にみなさまありがとうございました。

工藤)田中先生ありがとうございました。会場の皆さんから、本当にいろいろなご感想、三浦綾子の作品のお話をいただいておりますけど、いかがですか。

村田)さっきの、読むのしんどいって、すごく分かる。

有森)うん。

村田)改めて「氷点」を読んで、ずーっと、本当はセリフを覚えなきゃいけないのに、そこから離れられなくなる。上巻が終わり、下巻に入り、みなさん読んでらっしゃるだろうけど、最後にホッとするんだろうな一瞬って思ったときに、自分が「氷点」ロスになっている。ヤバ!これ読み終わっちゃったら、次どうすればいいんだって。でも、他の作品じゃないなって。すぐネットで「続氷点」を。読み終わった瞬間に届いて、もう次のページを開いてました。でも、ヘトヘトなんですよ、本当に。そのなかで、自分がちゃんと誰かになって生きているんですよ。「続氷点」を読み始めたときの、うれしかったことうれしかったこと。で、いちばん最後は、ね、ああいう感じじゃないですか。一人で陽子が…ま、いいや(笑)

工藤)アンケートのなかでも、好きな作品の一位は「氷点」でしたよね。「氷点」 の話でうなずいている方が大勢いらっしゃいました。私も今回、イベントの前に読ませていただいたんですが、読み進めるのが、つらくて・・・でも、これだけ心に残る作品に出合えたことは、生涯でも無いだろうというような感じがしました。

三浦綾子さんと“会った”ことがある村田雄浩さん

村田)あの、余計なことですけど、一ついいですか。私、昔、1997年か98年だと思うんですけど、旭川で三浦先生の後ろ姿を拝見したことがあって。

工藤)お会いしたことがあるんですか?!

村田)“お会い”したなんて、そんなおこがましい。拝見した。背中を拝見したんです。それはなぜかというと、そのころちょうど、旭川の大スター・玉置浩二さんとドラマを一緒にやっていて。それは「コーチ」っていうフジテレビのドラマ(96年放送)なんですけど。「田園」が主題歌になっていたドラマなんですけど。「村田ちゃん、地元でライブやるから、見にこない?」「え、玉置さん地元どこでしたっけ?」「旭川!」「旭川?!ちょっと待って、旭川?!」「いつ?」「あさって!」「あさって?!」「分かりました。絶対に見にいきたい」って言って、「でも、宿とか・・・」「ウチ泊まればいいじゃん!」って、そういう人なんです。本当に気さくな、本当に素敵な、大好きな先輩ですけど。一緒にドラマをやっていた助監督とふたりで旭川に行って、迎えに来てもらい、「まずメシ食おうよ」って、たぶん玉置さんのお兄さんがやっているレストランがあって、「そこの冷めたジャガイモのスープがうまいんだ」「ビシソワーズね」みたいな。で、それが本当においしくて。それで、このお兄さんが安全地帯のもともとのドラムなんだという話になり、ふたりでやるからさ・・・と。貴重なところに呼んでいただき・・・と思い。こういう会場をおさえて。ああいう方だから、何曲か終わってやっぱり玉置さんスゲーなーって思っていたら「ちょっと友達来てるから、村田ちゃん」って立たせていただいて「すいません、ドラマを一緒にやっている村田でございます、ありがとうございます」って言ったら、「もう一人、僕の大事な人がいる」って、そこに座っていらっしゃったのが三浦綾子先生。会場に見に来ていたんですよ。

工藤)えー。会場がどよめいていますね。

村田)ちょうどあのあたり。その3列ぐらい後ろに俺が座っていたんですよ。

村田)玉置さんって、何度目かの「氷点」の主題歌を歌っていて。「氷点」っていう曲が、すごくいい歌なんです。短いんだけど、すごく刺さる歌ですよね。三浦先生を紹介して、三浦先生が頭を下げたその後ろ姿を見て・・・その前から、会場に入ったときから、もう相当高齢なときですが、ひかれる後ろ姿だったんですね。この方が三浦先生なんだって。オーラってこういうことなんだって、そのときある意味初めて思いましたね。

工藤)そんなことがあったんですね。

村田)たまたま、「銃口」を撮るか撮らないかのころ、どっちが先だったか覚えていないですけど、ちょうどそのころだったんです。

有森)お声はかけなかったんですか。

村田)もう、畏れ多くて。とてもじゃない。

しこたま怒られた いまもぬくもりを感じる
教え子・宮田さんが語る三浦綾子さんの印象

工藤)実はですね、きょうは、三浦さんの教師時代のかつての教え子の方(旭川在住・宮田静二さん)が、いらっしゃっているんです。

有森・村田)えー。

工藤)おふたりにもお伝えしていませんでしたが、ちょっとだけお話を伺いたいと思います。「銃口」は三浦綾子さんの教師時代の体験が創作の源になっているわけですが・・・

宮田さん)あの、きょうは大変感動しました。昭和19年と20年、小学校の3年生と4年生のころに習いました。ほかにもここにふたり来ていますけど、堀田先生の思い出で、僕は2年生になって啓明国民学校に来ました。そのときは、堀田先生は3組の担任で、私は2組の男の先生に習いました。3組の子どもたちの態度が、僕から見て輝いていて、それがすごく印象に残っています。徹底しているんですね。毎日のように、朝会がありましたけど、入るとき、出ていくとき、校長先生の話を聞いているときの態度が、すごいクラスだなと思ったのが、まず第一の、僕が見た堀田先生の印象です。

3年生になってから僕は習いました。だいぶ怒られました。いちばんつらかったのは勉強です。宿題ですね。宿題がたくさんありました。やっていかないで、どう言い訳しようかと考えていました。それから、3年生になると行動範囲が広くなるんですね。そのときに、友達の家へ行きまして、夜遅くまでいたら、みんなで探したらしくて、次の日学校に行って、しこたま怒られました。それから、学校へ行くときに、堀田先生に、挨拶したんですね。手を差し出すんですね。私は内気なので、もじもじしていたら、学校で手をつないでもらって、すごく暖かい手で、いまでもそのぬくもりを感じています。まだいっぱいあるんですけど。それから、堀田先生は歩くのがすごく速い。それから、教えるときもすごく大げさで。そういう感じです。それから・・・

(会場笑い)

工藤)このまま3時間くらい必要になりそうですね。

宮田さん)長々とすみません。

工藤)本当に貴重なお話をありがとうございました。

(会場拍手)

工藤)改めていかがですか。

村田)本当にそうなんだろうなと思いました。すごく活発で、歩き方も、手の振り方も・・・どうしてこんなに病気をいっぱいなさって、からだがどんどん弱くなっていったのに、書き続けられて、決して短命ではなく、最後の最後まで「銃口」を書かれて・・・何でこんなにパワーがあるんだろうって。やっぱり、もともと、そういうバイタリティ・・・何かを伝えたい、ものすごくサービス精神が旺盛だったんだろうなってすごく思って。誰かに何かを伝えたい、自分の感じたことを共有したい、本当にいろんな方といろんなふうにおしゃべりもしたかったろうし。生徒さんたちとも。だから、生徒さんたちがいきいきなさっていたのかなーって思いますね。本当に、いきいきしゃべっていただいて、ありがとうございました。

(会場拍手)

三浦綾子さんが与えてくれた出会い 全員で記念撮影

工藤)そろそろお時間が迫ってきました。最後に、会場の皆さんに向けて、改めてひとことずついただけますか。まずは有森さん。

有森)こどものころの出会いって、本当に大事なんだなって実感しました。私もいい先生に出会ってラッキーだったと思います。いまもその先生のことを思い出しちゃった。その先生がね、小学校の先生だったんですけど、私たちとお別れするときに、「いい友達に出会おう、いい先生との出会いを大事にしよう、いい本に出会うことを先生は願っています、それを意識して大人になってくださいね」って言われました。もうそのときから、いまここに来るということがつながっていたんだなという感じがしました。先生とか友達っていうのは、いまは割と通信が盛んになって、お手紙とかじゃなくてすぐに電話したりメールしたりできるようになったけど、会いたいときに会えなかったりする。だけど、本は、この言葉に触れたいとか、迷っているんだけどな、慰められたいなってときに、すぐに手に取れますよね。先生はそういうことをおっしゃっていたんだなっていうことが、いまつながりました。本当に素晴らしい会に呼んでいただいて、ありがとうございました。

工藤)では先に田中先生からお願いします。

田中)「銃口」はこれから、英語に翻訳をして世界文学として広めていきたいなというのが、三浦綾子記念文学館の大きな野望の一つなんです。テーマがテーマだけに、大丈夫かなと心配だったんですが、きょうのドラマと、お二方のお話と、会場の皆さんのコメントで、「いけるぞ」というふうに力をもらった感じです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

工藤)では、村田さんお願いします。

村田)皆さん本当にどうもありがとうございました。三浦綾子先生は何作、作品を出されているんですか。

田中)小説は55作品です。

村田)55作品のうち、3作か4作しかまだ実は読んでいないんですが、相当感銘を受けたんで、ぜひぜひ、あと何年生きられるか分かりませんが・・・

有森)人生100年時代ですよ。

村田)そうですね。55作品、本当に全部読みたいなって、ここ数日思っています。だって、こんな時代のこんななか、これだけのお客さんが…だってワールドカップの興奮も冷めやらず…ドイツにも勝ち、スペインにも勝ち…まだまだコロナもピークアウトせず…本当に命がけで来ていただいた、そんなふうに思っております。

(会場笑い)

きょうのために日をあけてくださって、ありがとうございます。我々ふたりよりも、当然、三浦先生のため、ということがあると思いますけれども、きょうは参加出来て、旭川に来られて本当によかったです。本当にありがとうございました。

工藤)改めまして、お三方、本当にありがとうございました。会場の皆さんも、ありがとうございました。

イベント担当者より

NHKアーカイブスで保存する貴重な映像と、ゲストによるトークで、三浦綾子さんの魅力を改めてひもとくことを試みた特別イベント。このイベントには、NHKの番組映像の保存拠点であるNHKアーカイブス(埼玉県川口市)が全面的に協力。NHKアーカイブスでは、5年前から、過去に放送した貴重な映像資産を活用したイベントを行っていますが、今回はその“出張版”の取り組みです。旭川放送局とタッグを組んで、北海道で初めて開催しました。当日は抽選で選ばれた約600人のお客様にご参加いただきました。なかには、北海道外から飛行機に乗ってきた・・・という方も。ご参加いただいた皆さま、また参加できずにこの記事を最後まで読んでくださった皆さまも、本当にありがとうございました。

今回上映した映像のほか、番組公開ライブラリーでは三浦綾子関連番組をご覧いただくことが可能です。詳しくはこちらから。
また、当日の模様はニュースでも紹介しました。ほんの少しだけですが、動画で、会場の雰囲気をお楽しみください。詳しくはこちらから。

事前アンケートの集計表(イベント当日に配布)

ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。


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